東京ミネルヴァ法律事務所の破産の渦中で、広告代理店リーガルビジョンの本店所在地が移転されました。株式会社Lawyer’s Agentの登記も本日現在閉鎖中であり登記内容の変更が予想されます。破産管財人がリーガルビジョン等の法人に否認権行使を考えているなら、早急な保全が必要ではないでしょうか?

当サイトの読者の方から、リーガルビジョンの登記上の本店所在地が7月6日付で移転がなされているとの情報が寄せられた。登記を確認すると、確かに以下の登記簿のように今年7月6日付で同社の本店所在地が渋谷区桜丘町23番17号シティーコート410号室に移転されている事が確認された。

 

リーガルビジョン本店移転登記簿

 

【参考リンク】

ベンチャーオフィスナビ シティコート桜丘 – 東京都渋谷区桜丘町23-17

 

このような登記の変動はあったが、リーガルビジョンのウェブサイトでは本店移転のお知らせなどは何らもなされておらず、同社が運営するポータルサイト「法律の窓口」は工事中のままで閲覧不能の状態が続いている。

 

【参考リンク】

 リーガルビジョン 会社概要

 

 リーガルビジョンと同様に、実質的に兒嶋勝氏が経営を行っていると各マスコミが指摘している株式会社Lawyer’s Agentも、本日現在登記の申請中という事で登記簿が閉鎖されている事も確認できた。兒嶋氏が実質支配する企業群の商業登記に様々な変更が、東京ミネルヴァ法律事務所の問題が「湧いて」来た後になされているという事なのである。

東京ミネルヴァ法律事務所の破産についての報道は各所でなされているが、兒嶋氏が東京ミネルヴァ側に電子メールを送信し「広告費」を支払うよう催告していることや、川島弁護士と「一連托生」であると伝えている事実は確認できる。このような事実から分かることは、兒嶋氏が登記上の役員でないにしてもリーガルビジョン等の企業群の実質経営者であり、同社らの意思決定を行っていたことは間違いないように思われる。なりよりナルシスティックなニセ「情熱大陸」風の動画が実質経営者である証拠であろう。兒嶋氏は取材などに対してあくまでコンサルタントとして東京ミネルヴァと関係していた旨を述べているが、ではなぜ本店所在地が急遽移転され、「法律の窓口」サイトが閉鎖されているかが理解できない。夜の銀座で名を馳せる「ヤメ検」(〆はうどんです)のアドバイスを受けての行動なのかも気になるところである。

東京ミネルヴァ法律事務所の破産管財人は、同事務所の被害者を救済するためにリーガルビジョン及び同社の関係法人と東京ミネルヴァの間の取引はリーガルビジョン側が東京ミネルヴァ側を害する事実を知っていたことであると判断すると思われるので否認権を行使すると思われるが、保全措置などを執らなければ、リーガルビジョン側はすでにスッカラカンの状態になっている可能性もあることも認識しておくべきであろうと思われる。

一弁もしっかりとこのような状況を認識しておくべきだろう。

第一東京弁護士会は東京ミネルヴァ法律事務所の破産手続きに進捗及び依頼者救済の方針などを随時公表するべきでしょう 

東京ミネルヴァ法律事務所の破産に伴う問題について、第一東京弁護士会は6月22日に臨時相談窓口を設置し、同月24日に会長声明を出しているが、その後に一弁からは公式的な発表はなされていない。その後、報道各社が一弁に取材したとして、東京ミネルヴァが預り金のうち約30億円を流用し、広告やコンサルの費用充てたとの報道がなされているが、そのような事実自体は一弁からは何らの情報も発信されておらず、あくまで「取材」への応答を記事にしているだけなのである。

これだけの「消費者被害」ともいえるような今回の東京ミネルヴァの問題については、繰り返す通り、同法人への依頼者らの救済こそが優先されるべきであり、一弁の相談窓口の電話がつながりにくい状況が続く中においては、積極的に東京ミネルヴァへの依頼者らに向けての情報発信を一弁は行う必要があるのではないかと思われる。

東京ミネルヴァへの依頼者らは、当然自分たちの預り金が残っているのか、弁済原資として支払いした金額が債権者にきちんと渡っているのかを確認したいと思われる。個別の依頼者らの預り金の状況を東京ミネルヴァ側が把握しているのであれば、そのような情報を依頼者らに告知したりすることも可能なはずであり、管財業務を妨げない範囲で、情報を依頼者に伝達することは必須ではないかと思われる。

東京ミネルヴァが破産に至った経緯は、これから検証するとして、まずは途方に暮れている東京ミネルヴァの依頼者らに有益な情報を随時告知するべきであり、通り一遍の「法テラスに行け」とか「公設事務所に行け」というような回答を相談窓口でしないようにして頂きたいと考える。

東京ミネルヴァの問題ついては、非弁屋・整理屋というよりも悪徳弁護士広告業者による預り金を恣にカッパらいするようなスキームが問題であり、弁護士広告の危うさについての議論を行い、「品位」を保つための規制についての検討を行うべきなのである。

それにしても弁護士法人が広告代金等の支払いのために、預り金に手を付けることは異常であるとしか言えないだろう。預り金は人様のお金で弁護士事務所の経営のために自由に使っていい金銭ではない事は誰でも分かることである。しかしながら、弁護士個人(もしくは実質経営者)の裁量でいつでも引き出しも振込も自由にできる「預り金」制度こそが今回の「消費者被害」の元凶とも言えるわけであり、「カルパ制度」の導入を図るべきなのである。一弁は今回の東京ミネルヴァの問題で懲りたのであれば、真剣にカルパ制度の導入を検討するための委員会を作るべきであろう。

弁護士広告の変遷の経緯3 平成18年1月13日最高裁判所第二小法廷判決と新興事務所の設立 同時に欠陥弁護士たちを利用する整理屋の増加

債務整理を主な業務とする弁護士事務所の多くは、多重債務者という自己管理能力の低い者らを顧客とした商売であり、面倒な割には儲からず、顧客管理も大変面倒であったことから所謂「まっとうな」弁護士の仕事でないと考えられており、「一流」の弁護士たちからは安く見られていた事は事実である。

そんな、弁護士業界の中にあって、「クレサラ被害」という枠組みで多重債務問題を捉えて、「弱者食い」のような消費者金融ビジネスと毅然と対峙してきたのが宇都宮健児弁護士である。宇都宮弁護士自ら当初は多くの弁護士が「金にならない」として多重債務問題を取り扱わなかったことや、平成18年(2006年)1月13日最高裁判所第二小法廷判決までの努力の経緯を述べ、また定型化されたことにより誰にでもできる「過払い金返還訴訟」への危惧を述べている以下の記事をぜひご参照いただきたい。

 

【参考リンク】

「確実に勝利できる」過払い金訴訟で弁護士・司法書士の競争激化 CM過熱もいずれゼロに 産経新聞 2015年8月21日

 

上記記事のとおり、貸金業者から取引履歴を取り寄せて再計算して請求を行えば、大手業者からはほぼ確実に「過払い金」を回収可能になったことにより、この「過払い」に特化した新興事務所が上記の最高裁判決の前後に設立されることになった。

アディーレ法律事務所の設立は2004年であり、「ライバル」であるベリーベスト法律事務所の設立は2010年(元祖ベリーベストの創業弁護士らが所属していたオーセンスは2005年設立である。このほかホームロイヤーズ(現ミライオ)やITJ法律事務所や認定司法書士の事務所らがTV・ラジオに大量に流れ、法律事務所以外にも「ボランティア団体」や消費者保護を業務とすると吹聴する「NPO」の広告も流されだしたのである。

そんな流れが加速していた2007年には、今回の東京ミネルヴァの事件と同様に、弁護士事務所に入り込みカネから仕事までを壟断していた「整理屋」の津田勝が逮捕されている。

以下に、2007年5月30日付で毎日新聞が「<債務整理>弁護士法違反で11人逮捕 市民団体隠れみのに」として配信した記事を引用する。

 

 市民団体などを隠れみのに多重債務者を集め、弁護士の名義を借りて債務整理を行ったとして、警視庁保安課は30日、東京都内などに事務所を置く整理屋グループの幹部、 津田勝容疑者(62)=千葉県松戸市松戸新田=ら11人を弁護士法違反(非弁行為)容 疑で逮捕した。同課は少なくとも05年11月からの半年で約500人の顧客を集めていたとみている。

 調べでは、グループは第二東京弁護士会に所属していた男性弁護士(昨年12月に78 歳で死亡)と提携、06年4~5月、この弁護士の新宿区の事務所で、多重債務者ら5人 の代理人として貸金業者との和解交渉などの弁護士業務を行った疑い。

 津田容疑者らは「民間ボランティア団体シニアネット協会」などの名称で都内や千葉、 神奈川県に市民団体やNPO法人を設立。「明るくて健康な生活を取り戻すため設立されました」などと宣伝して多重債務者を集めていた。弁護士を紹介すると説明しながら、実際には自分たちで債務整理をしていたという。

 債務者から報酬を受け取る一方で、毎月約100万円の名義料を弁護士に支払っていた。 グループのトップは04年に死亡している。

 昨夏までの3年間に、同弁護士会に「連絡が取れない」「弁護士の顔を見たことがない」との苦情が約20件寄せられて不正が発覚。調査に対して弁護士は「適正に処理している」と弁明していた。同会は98年ごろから弁護士が整理屋グループと提携し、約700人の 顧客がいたとみている。

 日本弁護士連合会によると、過去3年間にNPO法人や市民団体と弁護士の違法提携が 発覚したのはこの件以外に1件だけだが、「実態が分からず把握しきれていないケースもあるかもしれない」と話している。

 

引用以上

 

この時代から、非弁護士による「整理屋」「過払い屋」の運営手法は変わらないわけであり、名義になる弁護士にそれなりの金額を払いお飾りになってもらい、あとは非弁屋が職務を壟断するわけであり、まともな整理屋もいることも確かであるが、預り金と自分のカネの区別も付けずに営業する、個人的に「情熱大陸」風自画自賛映像を作成する兒嶋勝のような手合いのほうが多いことも確かである。(SFCGの大嶋も自画自賛漫画を作成させていたが、こういうことが恥ずかしくない人間だからこそ「カネの亡者」と言われても平然としていられるのでしょうね)

宇都宮弁護士らの地道な努力で確立された最高裁判決により、「サルでもできる」債務整理・過払い金返金請求に、金融屋から名簿を持ち出した連中や、そんな連中とつるむ暴力団・半グレたちや、ヤミ金や特殊詐欺上がりが大量に流入し、ネット媒体や「アポ電」で過払いの集客を行い、暴利を貪ったのである。

この過払い金の争奪戦の中で、様々メディアに「過払い」の広告が溢れていったのである。

 

松井良太弁護士(大阪)を1860万円のカッパライで逮捕 カルパ制度の導入をしないので同じような事案が増えるのではないでしょうか?

 

MBSニュースは7日付で「依頼人が相続する遺産”約1860万円を横領した疑いで弁護士を逮捕 京都地検」として以下の記事を配信した。

 

依頼人が相続するはずの遺産約1860万円を横領したとして大阪弁護士会所属の弁護士・松井良太容疑者(42)が逮捕されました。

 京都地検によりますと、松井容疑者は依頼者から弟の遺産分割交渉などを委任され、預かり金口座に保管していた依頼者の相続分である約1860万円を、2016年10月~2017年1月までの間、14回にわたり引き出して着服した業務上横領の疑いがもたれています。

 京都地検は松井容疑者の認否を明らかにしていません。

 

引用以上

 

相変わらずの預り金のカッパライである。なんでこんなに頻発するのかは、弁護士個人の裁量で自由に引き出しも振り込みも可能な預り金という制度にあることには間違いが無いだけは確かである。

今回の東京ミネルヴァの問題にしても、「預り金」であるからこそ、流出したわけであり「カルパ制度」もしくはそれに類似する制度が完備されていたら、この被害も防げたわけである。

一向になくならない預り金のカッパライについての抜本的な方策として、日弁連・各単位弁護士会にはカルパ制度の導入を真剣に諮って頂きたい。

弁護士法人東京ミネルヴァ法律事務所の懲戒処分に向けた手続きを開始との記事 懲戒処分の申立ては必要かもしれませんが、依頼者の救済を先にできないものですかね?

毎日新聞は7日付で「破産の東京ミネルヴァ法律事務所 過払い金流用疑いで一弁が懲戒手続き開始」として以下の記事を配信した。

 

第一東京弁護士会(一弁)は7日、消費者金融会社から回収した過払い金を流用した疑いがあるとして、一弁所属の弁護士法人、東京ミネルヴァ法律事務所(代表・川島浩弁護士)の懲戒処分に向けた手続きを始めたと発表した。東京ミネルヴァは東京地裁から破産手続き開始決定を受けている。

 一弁によると、東京ミネルヴァは、回収した過払い金を依頼者の意思に反して流用した疑いがある。依頼者に連絡や説明をしないまま業務を停止したことも、弁護士法が定める懲戒理由に当たるとしている。一弁の綱紀委員会が懲戒相当と判断すれば、さらに懲戒委員会が審査して処分を決める。

 東京ミネルヴァは2012年4月に設立。過払い金請求訴訟やB型肝炎給付金請求訴訟を手掛け、規模を拡大したが、20年6月になって、依頼者から「事務所と連絡が取れない」との相談が一弁に寄せられるようになった。一弁が6月、東京地裁に破産開始を申し立て認められた。負債総額は51億円。

 

 引用以上

 

確かに何らの懲戒手続きは必要であろうが、すでに破産開始決定がなされた弁護士法人に懲戒請求をしても何らの実効性も無いことは明らかであろう。破産手続き中の弁護士法人に退会命令を下しても何の意味も無いことである。報道では代表であり唯一の同法人の社員である川島弁護士に対しての懲戒手続きを行うかの記載はないが、会として懲戒請求を行うのであれば、預り金の流用がなされた期間に東京ミネルヴァ法律事務所に所属していた弁護士らすべてに懲戒請求を行うべきではないかと考える。

この件については、何度でも繰り返すが、東京ミネルヴァ法律事務所への依頼者の保護救済を第一に考えて第一東京弁護士会は行動をするべきであり、懲戒手続きよりも先に臨時相談窓口の回線の増強や、会による東京ミネルヴァ依頼者のための相談会などを開く事こそが重要であるはずだ。

また、この件が報道のとおり過払い金が依頼者の意思に反して流用され、その金銭が「預り金」いうなれば人のカネであると知りながら「広告代金」として支払いがされたのであれば、それは横領事件であり刑事事件として告訴・告発すべき内容であろうと思われる。このあたりの事実関係の解明は管財業務の進捗を待つしかないのであろうが、多くの被害者らのために一弁と管財人には、常時情報を開示して頂きたいと筆者は考える。

それにしても、この東京ミネルヴァの「ヤミ」は相当に深いものがあるようだ。この関係者らはまさに長いあいだ深淵を覗きこみ、深淵に覗きこまれている者らであろうことだけは間違いなさそうである。

弁護士広告の変遷の経緯2 広告解禁初期の弁護士広告

 

2000年に弁護士広告が解禁されると、まずは交通広告(電車やバスの中づりなど)に債務整理の広告が多く掲載されるようになった。そのような弁護士広告と同時に多重債務者救済の任意団体などの折込チラシによる集客も行われていた。

この弁護士広告の主は主に整理屋が使っていた高齢の弁護士らであり、まともに債務整理などをせずに、依頼者から毎月送金される、返済の原資や手数料をそのままカッパライしていた者も多かったようだ。その好例が金丸弘司弁護士が債権者破産を申し立てた例であろう。

 

【参考リンク】

弁護士が破産申し立てられる…借金返済用の金流す?(読売新聞)

 

この頃には整理屋グループのコスモや明神が全盛を極め、そこから独立して弁護士を抱え込み債務整理を行う者も増加した。この整理屋グループは、債務整理の「OA化」を進めて、顧客管理をアクセスベースで作成したりすることも行い、債務整理について良い面でも貢献もあったことは事実である。この2000年代初頭は、まだインターネットが今ほど普及していない時代であり、旧態依然とした紹介屋や「一本化」による弁護士への送りもまだ続いていたのである。

この時期になると、サラ金から名簿を持ち出して勧誘などを行うことが大っぴらになってきた。ただし、まだこの時期は「過払い」狙いではなく、月々の依頼者からの支払いをあてにしての商売であった。

すでに桑原時夫弁護士が、この世界では成功例として確立し、その一方で宇都宮健児弁護士らの「クレ・サラ被害」対策のグループも積極的な活動が報道されるようになっていた。

どちらも「任意団体」「政治団体」より依頼者を送り込まれていたのは事実だ。

弁護士広告の変遷の経緯1 広告解禁前の実質的な弁護士広告

弁護士法人ミネルヴァ法律事務所の破産を機に弁護士広告の問題が注目されているので、弁護士広告の変遷の経緯を振り返ってみたい。

弁護士広告が解禁されたのは2000年(平成12年)のことであり、20年前のことである。広告解禁時から多かったのは債務整理に関する広告であるが、この広告解禁前の実質的な弁護士の広告がなされていたことを確認しておく必要がある。

 

1 スポーツ新聞や電話帳広告による低利一本化広告

この方式は「500万円まで即融資」「何件あっても可」とか「即金500 要社保」「他はダメでもあきらめないで」のような三行広告で多重債務者を引き寄せる方式であった。

この広告を目にした多重債務者が、その事務所に向かうと、債権者一覧表と身上書を記入し提出すると「審査担当」の人物から「うちでは出せませんね」「このままだと破綻は必至だから、弁護士に相談したらいかがですか?」と水を向けられ、案内される先が提携事務所なのである。90年代初めから、2000年ごろまではこのようなスタイルが多かった。このような広告の場合では、行き先が弁護士事務所でない場合では、「紹介屋」であり審査が甘い消費者金融を「コネがあるので出る」と紹介され、法外な手数料を取られることも多かった。ちなみに元公尽会の益子さんは、この頃から赤坂の弁護士事務所で提携業者から斡旋された客の送りを受ける担当者であった。

 

 【参考リンク】

  弁護士を飼うもの達のネットワーク

 

この頃の消費者金融の利息は年率40.004%が上限であり、大手が36%~
29.2%程度で、中小が上限の利息で貸し付けをしていた。

この頃の債務整理では、「過払い」の発生は前提とされておらず、弁護士介入後の残元本を分割して支払うような和解も多かった。

提携事務所は、弁済金を預かり口に入金させる以外に、弁済を代位して行う手数料として毎月当たり1万円を徴していた。多重債務者100人いれば管理料で100万円入るのである。当初はこのような方式であったのであるが、預り金の使い込みを図るものも増え、弁護士との委任契約締結後に「サラ金に払わなくてよくなった分を預かり口に振り込みなさい」というような方式が増加し、依頼者は弁済原資を貯めているつもりであった金銭を実質的に運転資金に充てたりすることが非弁事務所の多くで日常化したのである。

 

2 折り込みチラシ

折り込みチラシもこの時代から用いられ、上記と同じ「低利一本化」や任意団体による相談会というのも、この時代から存在した。

 

結局のところ弁護士広告とは言っても、現在も過去もその集客対象の大部分は「債務整理」の対象者であり、そのような中で「過払い」の判例が確立して一挙に様々な勢力が「過払い金」の獲得のために参入してきたのである。

また注目すべき点として、弁護士への集客のツールとして金融業者が用いられていた点である。これは債務整理の仲介にヤミ金から消費者金融まで多くの金融業者が介在していた事実から考えると興味深いものがある。

ちなみに、弁護士広告の解禁前も電話帳の広告だけは実質的に許されていた事も事実だ。職業別電話帳には「債務整理」についての文言を入れた弁護士事務所の広告がそれなりに存在したが、そのほとんどが「整理屋」であったことも事実である。

 

次回は弁護士広告解禁後の弁護士広告について考察する。

本音のコメントありがとうございます

先ほど、以下のようなコメントが寄せられた。

こんにちは鎌倉さん、私は整理屋です。

あなたに聞きたいことがある。
あなたはこの度の東京ミネルヴァの件どうしたいのか?
ただ暇つぶしに書いているのなら今すぐ謝罪して削除したほうがいい。
児島君の背後には大物ヤメ検弁護士、大物政治家、有力○○○○長がいる。

どういうつもりで書いているのか教えてほしい。

鎌倉さんあんまり事情に詳しくないようだから
あいさつ代わりに少しだけ教えてあげるよ。
ミネルヴァ特許法律事務所とここは何の関係もないよ。
ロイヤーズエージェントの千葉巌は児島君の武富士時代の先輩で
司法書士法人リーガルメイトの経営者
武富士時代の先輩がたくさん法律事務所を経営してるけど
うまくいかなくてみんな児島君の配下になった。
力関係は完全に逆転して誰も児島君には逆らえない。
多くの弁護士が児島君から金を借りてて弁護士会も児島君に逆らえない。
これで彼の怖さがわかるでしょう。
あなたの覚悟を教えてほしい。

あとね、年配の整理屋さんに聞いてごらんなさい。
昔はだらしない弁護士先生を事務局長が支えてたんだよ。
私もその一人。かっぱらいなんてしませんよ。
弁護士より信用されてますよ。
あなたが嫌いな整理屋は昔はまじめな人が多かった。
私らに批判があるのはわかる。
だけど50億のかっぱらいはダメだな。
依頼者は守らなきゃ。
昔の人はね、みんな覚悟があった。
児島君が私らみたいに依頼者のためにやってるならそれでいい。
でもそうじゃないよね。

あいさつはこれでおしまい。
あとはあなたの覚悟を教えてほしい。

 

本音のコメントに感謝したい。

このコメント主のいうとおり、「真面目」な整理屋であれば、社会問題になることも無いだろうし、当サイトで取り上げることも無いだろう。

このサイトに書いたぐらいでミネルヴァの処分が決まることなどないし、それを決めるのは管財人と一弁であり、このサイトで登記関係から読める事実を伝えているだけです。

大物ヤメ検は中村であり、政治家に献金していることは知っているが、●●●の関係はしりませんね。私は何の覚悟もありませんのでご承知おきください。

あなたの言う通り、誰が仕事をしようと、どんな仕事であろうと人さまのカネに手をつけてはダメです。また依頼者のために動いていたら誰からも文句など来ることもないでしょう。

あなたのいう事が本当であり、弁護士会が逆らえないような状況があるのであれば、弁護士自治はすでに崩壊しているという事ですよね。

まぁ中村先生の程の大先生がおられるので、その手の方が「オイコラ」と言ってくることも無いと思っています。

私は整理屋が嫌いなわけでなく「カネの亡者」が嫌いなんです。

コメントなので、一部の内容を伏字にしました。

東京ミネルヴァ法律事務所の破産問題でクローズアップされる非弁屋が弁護士を丸抱えする問題 弁護士自治でこのような問題を解決できるのか?

先日は、内部告発の文書が寄せられたり、週刊新潮においても唯一の社員である川島浩弁護士が実情を述べた報道がなされている東京ミネルヴァ法律事務所の問題であるが、根本的な問題は非弁護士が弁護士事務所を支配し、金銭の支払いのみならず重要な意思決定は全て非弁護士が行っていたという事にあるだろう。

 

【参考リンク】

週刊新潮 最新号

 

この問題で一番大切な事は、東京ミネルヴァにおいて預り金を使われてしまった人たちの救済であろう。川島浩弁護士がいくら懺悔をしても戻ってくるわけでもないので、第一東京弁護士会として、この問題にどう取り組むのかを明らかにするべきであろう。

上記の週刊新潮の報道によれば、リーガルビジョンの兒嶋勝会長は「広告のコンサルのお付き合い」と東京ミネルヴァとの関係を述べているが、川島浩弁護士や東京ミネルヴァの関係者が兒嶋氏が実質的に支配する広告業者として指摘する株式会社Lawyer‘s Agentが、東京ミネルヴァと同じ所在地である港区新橋に移転する前の千代田区岩本町一丁目3番2号日伸ビル7階に本店所在地を登記していった時期の閉鎖登記簿を確認すると以下の事実が確認できる。

 

ロイヤーズエージェント 閉鎖登記_

 

・兒嶋氏は平成28年7月1日まで同社の取締役を務めていた。

・東京ミネルヴァ法律事務所の社員として登記されていた河原正和弁護士は平成27年12月18日に取締役に就任し平成29年8月17日に辞任をしている。

・今年4月に第二東京弁護士会から退会命令の処分を受けた村越仁一が平成28年4月13日に取締役に就任し平成29年9月19日に辞任している。

・東京ミネルヴァ法律事務所の社員である川島浩弁護士が平成29年8月17日に取締役に就任している。(川島弁護士は今年4月10日に取締役を「解任」されている)

・この当時の本店所在地は村越仁一が社員として登記されていた弁護士法人モントローズ法律事務所の本店所在地であった。

・この法人が、この本店所在地に移転してきた時点(平成27年7月17日)では弁護士法人モントローズ法律事務所の社員は寺尾貴幸弁護士(東京)であった。

・この法人は東京ミネルヴァ法律事務所の本店所在地である、新橋二丁目に移転した平成29年12月11日に本店所在地の移転を行った。

モントローズ 閉鎖_

 

このような登記の流れをから分かるのは、広告業者が弁護士法人と同一の場所で事務所を構えて弁護士広告を取り扱い、広告会社に広告を出稿する弁護士法人の社員らが取締役として就任していたという事である。

そして、この法人に関与した弁護士法人はいずれも破産に至っており、村越仁一においては退会命令に処され、川島弁護士も処分は必至という状態であるという事である。川島弁護士の懺悔が真実なのであれば、兒嶋氏の関連企業らが弁護士事務所を丸抱えして運営し、弁護士事務所のカネを支配し、預り金を欠損させたという事になる。

広告業者が弁護士事務所を丸抱えする事態はHIROKEN非弁事件でも明らかになったが、このような非弁事件の問題点は弁護士が業務に関わらず、金銭管理にも関わらず広告業者の恣に事務所運営をさせることで結果的に依頼者に被害が発生することである。

日弁連・各単位弁護士会も非弁提携の注意喚起は行っているようだが、「カネに追われた」弁護士や、仕事に対しての意欲が無い弁護士らは安易に非弁提携に走り「安定」した「給与」をもらう事のみを考えてしまうのであろうと思われる。

今回の東京ミネルヴァの問題は果たして弁護士自治によって、弁護士自治の信託者である国民の財産を守れるかという事である。このような大規模非弁事件で依頼者だけが泣くような事はあってはならない事であり、僅かな依頼者見舞金で済ませていいはずがないのである。第一東京弁護士会のこの件について、今後どのような行動を取るかを注視したい。

カッパライした4200万円を使い切った川窪仁帥弁護士(大阪) カルパ制度の導入で防げるカッパライは多いと思うのですが、なぜ日弁連は推進しないのですかね?

MBSニュースは6月30日付で『「全額を使い切った」74歳弁護士を逮捕 依頼人の相続分約4200万円を着服』として以下の記事を配信した。

 

依頼人が相続するはずの遺産を着服したとして、大阪弁護士会所属の弁護士・川窪仁帥容疑者(74)が業務上横領の疑いで逮捕されました。

 川窪容疑者は大阪市の80代の女性から夫の遺産分割調停などを受任し、2018年6月に調停が成立しましたが、女性が相続することになった約4200万円を自分の口座に振り込んで着服した疑いが持たれています。女性は去年8月に死亡しましたが、女性の娘が警察に告訴していました。

 警察の取り調べに対し川窪容疑者は「月々の必要な支払いや生活費に少しずつ充ててしまい、全額を使い切った」と容疑を認めているということです。

 

引用以上

 

この川窪弁護士のカッパライについて、さっそく大阪弁護士会は以下のリンクのとおり定型文のような会長談話を公表した。

 

【参考リンク】

 大阪弁護士会 会長談話

 

 川窪弁護士は過去に2度の懲戒処分を受けており、その内容(ヤクザの指示を受けての証拠隠滅と非弁提携)が弁護士にあるまじき行為であった事を考えれば、退会命令か除名の処分を下していれば今回の被害は防げたということである。

川窪弁護士は2018年6月頃に同弁護士の預り金口座に入金された4200万円を約2年で使い切ってしまったわけであり、毎月175万円を平均して使っていたと思われる。月々の生活費や必要な支払いという金額とはかけ離れていると思うのは筆者だけではないだろう。

過去の懲戒処分の内容から推測すると、川窪弁護士は逮捕覚悟で最後の一稼ぎと考えてカッパライを実行したのではないだろうかと思われる。あっさり被疑容疑も認めている事から老後を刑務所で過ごしたいという気持ちもあるのかもしれない。

このようなカッパライが起きるたびに思うのであるが、「カルパ制度」を導入すれば預り金のカッパライは防げるはずだと思うのであるが、各単位弁護士会も日弁連も積極的に導入する気は無いようだ。なんでなんですかね?預り金についての会規を変更しても全く減らない横領事案を防ぐために真剣にカルパ制度の導入についての議論を行うべきであろう。