地面師グループ6人逮捕の報道 犯罪集団と結託する弁護士・司法書士・税理士などは実名公表による注意喚起が必要

産経新聞は7日付で、「高齢女性標的 不動産所有権を不正移転 警視庁、地面師6人を容疑で逮捕」として以下の記事を配信した。

 

女性が所有していた東京都内の土地や建物の名義を勝手に変えたなどとして、警視庁捜査2課が、電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの容疑で、地面師グループのメンバー6人を逮捕していたことが6日、捜査関係者への取材で分かった。土地の移転先は女性と接点がある病院関係者であることから、捜査2課は病院を舞台にした地面師事件の疑いもあるとみて、慎重に調べを進めている。

 地面師グループは、他人の不動産を無断で転売し、利益を得る詐欺集団。精巧な偽造公文書や私文書を駆使して所有者や仲介者に成り済ました上で、所有者が知らないうちに不動産の所有権を移転し、転売する。

 捜査関係者によると、6人は東京都墨田区の高齢女性が所有していた土地と建物の所有権が、病院関係者に移ったとする偽造書類を法務局に示し、虚偽の不動産登記をした疑いが持たれている。土地と建物は病院関係者への名義変更を経て、都内に拠点を置く不動産関連会社に転売されたという。

 女性側が土地や建物の登記が知らないうちに移されていたことに気付き、警視庁に相談。不動産関連会社への売却は取り消された。

 一連の過程でグループは数千万円の利益を上げたとみられる。グループをめぐっては、大手ホテルグループも他人の不動産を売りつけられる被害に遭ったとの情報があり、捜査2課が解明を進める。

 

引用以上

 

 逮捕者の名前は報道されていないが、そのうち明らかになることであろう。この地面師グループは精巧な偽造文書を駆使して土地の所有者に成りすましていたようである。

地面師の周辺には様々な文書を偽造するグループが存在するようだが、おそらく地面師・偽造集団共に多少のメンバーの入れ替えはあっても登場する面子はほぼ代り映えはしないであろう。この報道の要点は「精巧な偽造文書」という部分で、登記申請をした司法書士は「精巧な偽造文書」及び成りすました本人の本人確認をしたのだから「悪意」は存在せず罪に問われないという事である。しかしながら、司法書士が実際には偽造文書であることを予め知っていたり、本人確認をした人物が「役者」であることを知っていた場合は確実に「犯罪」である。

内神田総合法律事務所(弁護士諸永芳春)のように、積極的に地面師と関係する弁護士事務所も存在し(そうですよね吉永センセー)、犯罪行為を唆し自らは登記申請などを行わず、カネに追われた司法書士などに登記指南をする天才司法書士も存在する。また税理士・会計士の中にも詐欺的な行為を行っているもの者も多い(恵比寿のKセンセイは有名詐欺師ですね)。

犯罪に積極的に加担する有資格者については、国民への被害拡大防止のために懲戒処分などに付される以前から、ある程度の信憑性のある情報が集まった時点で国民に注意喚起を行うべきであろうと筆者は考えている。

忘れられる権利があるなら忘れない権利もあるはず 逮捕歴の検索結果の削除を最高裁が棄却 犯罪を起こしたからこそ検索結果が表示される事実を認識するべき

朝日新聞デジタルは2月1日付で「検索結果削除、高いハードル示す グーグル訴訟」として以下の記事を配信した。

 

検索サイト「グーグル」の検索結果で逮捕歴などが表示されるのは人格権の侵害だとして、男性が削除を求めた仮処分申し立てで、最高裁第三小法廷(岡部喜代子裁判長)は削除を認めない決定をした。

 ネット検索で過去の犯罪歴をいつまでも閲覧されることに対し、ヨーロッパと同様に「忘れられる権利」が認められるか。最高裁はその点への答えは示さなかったが、検索結果を削除するには高いハードルがあるという判断を示した。

 そもそも検索結果は、記事などを情報発信するサイトへのリンクにすぎない。グーグルは訴訟で「機械的に結果を表示しているだけで『表現』ではなく、削除請求は元のサイトにするべきだ」と主張していた。

 だが、最高裁は検索結果について「表現行為の側面を持つ」とし、「現代社会における情報流通の基盤として大きな役割を果たしている」と位置づけた。こうした機能を制約して削除するのは、「プライバシー保護の利益が明らかに上回る場合に限られる」と述べた。従来の出版物をめぐる判例では「明らかに」とまで述べておらず、検索結果の削除は出版物よりハードルを高めたともとれる。

 ただ、ごく軽微な犯罪歴でも繰り返し検索され、不都合を受ける人はいる。具体的に「どんな場合に削除が認められるのか」は、今後の判例の蓄積に委ねられる。検索事業者自身や、利用者である市民の側も、表現の自由とプライバシーのバランスをどうとるか、議論を深める必要がある。

 

引用以上

 

 忘れられる権利というものが筆者には理解できない。それは犯罪行為を犯した者の権利ではなく、忘れることは被害者の感情に基づくと思うからである。

今回の最高裁の決定は妥当な判断であろう。犯罪者の逮捕歴が表示されるのは事実に基づく結果でしかなく、その原因は検索結果に表示されるものが起こした犯罪行為が存在するからである。人格権の侵害というなら、犯罪行為は被害者の人格権を侵害していなかったのか、よく考えてほしいと誰でも思う事であろう。

いつも述べるように、犯罪者の人権よりも犯罪被害者の人権が尊重されるべきであることは、当然のことであろう。過去の自分の過ちが検索結果に表示されることは、自分が引き起こした行為の結果なのである。その責任は検索サイトなどにあるはずもなく、自分の責任でしかないことを、よく理解するべきであろう。

日弁連が宮本智弁護士(第二東京)に懲戒審査相当の決定 問われる弁護士の良識

産経ニュースは19日付で「AV出演拒否で女性に賠償請求 提訴の弁護士「懲戒審査相当」 日弁連異例の決定 「正当な活動」反論も」として以下の記事を配信した。

 

アダルトビデオ(AV)出演を拒否した20代の女性に所属事務所が約2400万円の損害賠償を求めた訴訟をめぐり、日本弁護士連合会(日弁連)が、所属事務所の代理人を務めた60代の男性弁護士について「提訴は問題だった」として、「懲戒審査相当」の決定をしていたことが18日、関係者への取材で分かった。弁護士は依頼者の利益を代弁する職責を持つため、提訴を理由に懲戒審査に付されるのは異例だという。

 確定判決によると、女性は「タレントになれる」と18歳でスカウトされ、事務所と契約。その後、AV出演を求められ、拒否すると事務所から「違約金を支払え」などと脅された。女性が契約解除を求めると、事務所は男性弁護士を代理人として損害賠償訴訟を東京地裁に起こした。

 しかし平成27年9月の1審判決は「事務所は高額の違約金を盾にAV出演を迫った」と指摘。「女性には契約を解除するやむを得ない事情があった」として請求を退けた。事務所側は控訴せず、判決は確定した。

 この報道を知った東京都の男性が27年10月、「提訴は女性を恫喝(どうかつ)したAV出演強制を助長する行為で、弁護士の品位に反する」として、男性弁護士の懲戒を所属先の第2東京弁護士会(2弁)に請求した。請求した男性は女性や男性弁護士と面識はないという。

2弁の綱紀委員会は28年3月、「提訴は正当で、品位に反するとは言えない」として懲戒審査に付さないことを決定。男性は日弁連に異議を申し立てた。

 日弁連の綱紀委は28年12月、「訴訟活動は弁護士の本質的職務で、提訴が懲戒理由とされるのは極めて例外的な場合に限られるべきだ」としつつも、(1)提訴はこの女性や同様の立場にいる女性にAV出演を強制する行為とみなされる恐れがある(2)請求額の妥当性や、提訴が女性の心理に与える圧力などを十分に検討していない-などとも指摘。

 「訴えの正当性がないことを知りながら提訴するなどの『不当訴訟』とまでは言えないものの、提訴や訴訟内容に問題がなかったとは言えない」として2弁の決定を取り消した。このため2弁の懲戒委員会は今年1月、懲戒審査を始めた。

 弁護士の不正を監視する「弁護士自治を考える会」主宰の市井信彦さん(62)は「懲戒理由の大半は、預かり金の着服や仕事放置、訴訟手続きのミスなどだ。提訴や訴訟内容を理由に懲戒審査に付されるのは異例で、懲戒処分が下れば初だろう」と指摘。「弁護士は依頼者の利益だけでなく、社会的利益の実現も求められていることを理解すべきだ」と話した。

 

ただ弁護士の間には、日弁連の決定について「万人が持つ提訴権を代理して裁判所の判断を仰ぐのが職務なのに、提訴や訴訟内容を理由に懲戒されるリスクがあるなら、暴力団絡みの事件などは引き受け手がいなくなる」と危惧(きぐ)する声もある。

 男性弁護士は取材に「日弁連の決定は異例で納得できない。正当な訴訟活動で懲戒されれば弁護士全体の萎縮につながる。懲戒委で正当性を訴える」と話した。

 

引用以上

 

 この件はすでに弁護士自治を考える会が報道している。

【参考リンク】

弁護士自治を考える会  

 

 日弁連は、被害女性が同様の立場にいる女性にAV出演を強制する行為とみなされる恐れがある、請求額の妥当性や、提訴が被害女性の心理に与える圧力を十分に検討していないと判断したようだが、宮本弁護士が代理人となって提起したこの違約金請求訴訟は

1 悪徳チンピラプロダクションが、今後同様に契約解除を求めた女性が現れた際に「違約金支払え、同じようなケースで俺たちは訴訟を提起して勝っているんだ」と恫喝するため。

 2 明らかに被害女性に圧力を加えるため

 

以上のような理由から提訴した事は間違いないだろう。日弁連も独自の気風を持つ第二東京弁護士会も宮本弁護士の訴訟行為を不当訴訟とまでは言えないと判断しているが、筆者はこの訴訟が上記の理由からが裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くと思われるので不当訴訟であると考えている。なぜならこの訴訟の違約金請求は、悪徳プロダクションの主張した権利又は法律関係がデタラメな契約書を根拠にしている事から事実的、法律的根拠を欠いていることは明らかであるし、悪徳プロダクションと宮本弁護士が、そのことを知りながら又は容易に知り得たのに敢えて提訴したことは確実であるからである。

裁判所が「事務所は高額の違約金を盾にAV出演を迫った」「女性には契約を解除するやむを得ない事情があった」として悪徳プロダクションの請求を退けたのだから当然であろう。また控訴もせずに判決が確定したという事は悪徳プロダクションも判決を受け入れたのだから、当然自分たちのやったことぐらい理解しているのであろう。

このような弁護士活動を行うものは「法匪」と呼ぶべきであると筆者は考えるが、中野区長選挙にまで出馬し、投票を呼び掛ける演説の中で「若者のことも真剣に考えています。青年の就労支援はもちろん、非正規・ブラック企業従業員の無料法律相談も実施します。」と述べていた宮本弁護士の意見を是非とも拝聴してみたいものである。

偏った見方を助長する弁護士 硬直した社会正義観念は世の中のためにならない

弁護士ドットコムは15日付で「摘発された海外無修正動画「AV出演強要の被害者を苦しませてきた」「実態の解明を」」として以下のリンクの記事を配信した。

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170115-00005585-bengocom-soci

 

上記リンクの記事中で、アダルトビデオへの出演強要の問題に取り組んでいる、NPO法人ヒューマンライツ・ナウの伊藤和子弁護士は、「女性の意に反する出演は少なくないと推測される」「今後の捜査を通じて実態解明が進み、被害救済につながることを期待する」と述べているが、女性の意に反する出演が少なくないと推測した根拠については述べていない。推測で物事を話して「被害救済」もないだろう。

アダルトビデオ出演への強制はあってはならない事だが、安易な勧誘に応じない事や、付き合う男を選ぶこと(チンピラと付き合わない事)で、アダルトビデオ出演への強要被害は大幅に防げるだろう。また芸能界などに興味を持たない事、面識のない人間と口を利かないこと、一度でもアダルトビデオなどに出演すれば何度も使いまわしされ、海外から無修正動画を配信される可能性がある事などを伊東弁護士のNPOでぜひ強く教育してほしい。

性欲は人間の本能であり、綺麗ごとでは済まされない問題でもあり、また生命の誕生にかかわる崇高な面もある。また、アダルトビデオなどが性犯罪を助長する面もあると同時に、性犯罪の抑止の面もあることを忘れてはならないだろう。

現在はインターネットで無修正の動画が閲覧できることは子供でも知っている。取り締まりよりも教育が必要であろう。

わいせつ概念は時代と共に変わるものである。最高裁が昭和32年に下した「チャタレー事件」の判決の中で規定した「わいせつの三要素」は、インターネットにとどまらず街にあふれ、サド裁判で問題となった、わいせつ概念など現在では問題にもならないであろう。

組織的にアダルトビデオへの出演の強要を行うような連中には厳罰を与えるべきだが、根拠のない推測をあたかも真実のように述べることは偏った見方を助長するのみであり硬直した社会正義観念を生み出すものでしかないだろう。

法の支配という前に法律とは何かを考えるべき 哲学なき法は人を縛る鎖でしかない事を自覚することが弁護士の使命であるはず

最近は何かというと「法の支配」という言葉が出てくる。法律は誰にも平等であり厳正に運用され瑕疵がないとでも思っているような雰囲気である。果たして法の支配は国民を幸福にするのかよく考えることが必要であろう。

法律というのは基本的には支配者が作るものであり、本当に弱者のためにあるものであった事は歴史上ただの一度もないことも確かである。しかしながら、弱者たちは法律を駆使し因縁をつけ小銭を得ることが最近の風潮である。

司法制度改革は、弁護士を増員し「法による支配」のためには弁護士が大きな役割を担うという事であり、アメリカ型の訴訟社会でも目指したのかもしれないが、結果として国民は「クレーマー」化し、弁護士の良い顧客には成りえず無理筋の事件の受任を強要するものも増加している。ありえない筋の事件を弁護士が受任することになったのも「法テラス」という弁護士の経済を圧迫する組織を作ったことや、弁護士が支払った弁護士会費で設立された「公設事務所」などが多く立ち上げられている事にもよるだろう。通常は費用対効果や、キチガイの相手をしたくない普通の弁護士が断る事件の受け皿ができたのだから当然のことであろう。

法による支配という概念は、支配者・為政者に都合の良い概念である。我が国の戦前もれっきとした「法の支配」により国は運営されていた。その結果が、治安維持法の制定であったり、国家総動員法などであるのである。みなきちんとした手続きを踏まれ制定されたものである。いまさら「法の支配」を強調すること自体がおかしいのであるが、我が国は「人間関係」が「法による支配」を超越することを希望する人たちが多いからこそ、「法の支配」を強調するのかもしれない。

「裏口入学」「談合」などの利益を求め、政治家と接触する国民は多い。また警察幹部や検察とのパイプを強調する者たちも多く存在する。関東連合のチンピラから土建屋のオヤジまで「警察とのパイプ」を強調するのだからお笑いである。確かに不良警察官は存在するが、多くの警察官らはまっとうに業務を行っている。懲戒免職後も現在も元同僚に捜査情報を探る電話を入れている「今野」のような警察官は少数なのである。

犯罪の原因の中には救いがたい貧困や、親の教育放棄による無知という問題も現実に存在する。そのようなもの達には「法の支配」など何にも関係なく、明日の糧のために犯罪を犯すものもいるであろう。このような犯罪の原因は国の「不作為」であるとも考えることもできる。単純に法の支配という前に「法の哲学・精神」をよく思索することが弁護士には必要であるはずだと筆者は考える。

哲学なき法律の運用は単に人を縛る鎖でしかないことを全ての法曹は理解するべきであろう。

司法修習生への「給費制」が復活 国民の理解を得ない中での暴挙 いっそのこと弁護士を公務員にしたらどうでしょうか?

読売新聞は19日付で「司法修習生の「給費」復活…法務省が正式発表」として以下の記事を配信した。

 

国が司法修習生に生活費などを一律に支給する新制度について、法務省は19日、来年から導入する方針を正式に発表した。

 支給額は月13万5000円で、毎年の支給総額は30億円程度になる見通し。国の財政難から2011年に廃止された「給費制」がわずか6年で事実上復活することになる。高給取りとされる弁護士や裁判官、検察官になる司法修習生を国が特別扱いすることには、反発も予想されそうだ。

 発表によると、法務省と最高裁、日本弁護士連合会の三者が同日、司法修習生を経済的に支援する新制度の導入や、同省が来年の通常国会に新制度に伴う裁判所法改正案を提出することなどで合意した。

 

引用以上

 

 いったい司法修習生への給費制の復活について、法務省・最高裁・日弁連は国民に対しての告知も議論もないままに、密室でこんな話をしていたであろうか?毎年30億円もの費用をかけて法曹を養成することにどのような意味があるのか、さっぱり筆者には理解できない。どのような経済的な苦境に置かれても、法曹を目指す不屈の精神こそが、不祥事続発の現在の法曹に求められることであると筆者は考えるが、エライ方たちの考えは「高収入」とか「給費」という「エサ」で優秀な人材を確保したいということらしい。

法務省・最高裁・日弁連のお偉い人たちは、よく考えてほしい。司法試験に合格するような優秀な人間たちが、弁護士として何らの罪もない国民の財産を奪ったり、出来の悪いヤメ検は古巣に対する影響力の行使を仄めかせ、犯罪集団の上前をはねて暴利を得て犯罪集団の「用心棒」を気取っているのである。エライ方々は、サッパリこのような不祥事の原因など理解できないだろうが、倫理観の不足と適切に弁護士自治が機能していない事と弁護士として開業後、検事に任官後の経済的な問題により「カネに追われる」ようになる事により、欠陥弁護士たちは「一線を越える」のである。

そんなことから、30億円もの予算を使うのであれば、給費制の復活などでなく弁護士への緊急融資制度を創出すれば、多くの弁護士不祥事は予防できるのである。

それすらもできないなら、どうしても法曹の頭数を確保したいのであれば、いっそのこと弁護士を公務員にするべきであろう。そうすれば弁護士が「経営」を行うこともなくなるので、「横領」などの不祥事は減るだろう。法テラス勤務弁護士や公設事務所の所属弁護士も公務員と変わらないだろう。こんなことが司法制度改革だというのであれば一部の弁護士には「自助努力」を求めながら、実質公務員の弁護士には仕事がなくとも報酬が支払いがなされるという、不公正さを助長することが「司法制度改革」であるということであろう。

なんにせよ、司法修習生への「給費制」の復活には筆者は到底賛意を示せない。

カジノ法案可決 公営ギャンブルの栄枯盛衰に学ぶべき

2日付で読売新聞は「カジノ法案、衆院委で賛成多数で可決」として以下の記事を配信した。

 

カジノやホテル、商業施設などの統合型リゾート(IR)を推進するための法案(カジノ解禁法案)は、2日の衆院内閣委員会で採決が行われ、自民党と日本維新の会などの賛成多数で可決された。

 公明党は自主投票で採決に臨み、1人が賛成し、2人が反対するなど、賛否が分かれた。自民党は6日に衆院通過させ、今国会での成立を目指す。ただ、参院内閣委員会は慎重審議を求める民進党が委員長を務めており、今国会で成立するかは不透明だ。

 自民党は2日午前の衆院内閣委員会理事会で、委員会採決を求めたが、民進、共産両党は審議が不十分だと反対した。採決についての意見はまとまらず、予定された質疑終了後、秋元司委員長(自民党)の判断で採決に踏み切った。民進党は抗議し、採決に加わらなかった。共産党は出席して反対票を投じた。

 

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 この法案の可決について日本維新の会という反知性主義集団の「組長」と呼ばれ悦に入ってる松井代表は法案に反対する民進党に対して、「好き嫌いで物事を考えるバカな政党」 朝日・毎日も「でたらめ報道は問題」と述べていたことが以下の2日付の産経新聞の記事で報道されている。

 

日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は2日午前、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法案をめぐり、民進党が審議入りに反対している国会情勢について「民進党が『なぜ急ぐのか』とバカなことをいっているが、法案は3年前に提出されている。3年間、何してたんや」と述べた。国会内で記者団に語った。

 さらに「(審議入りに反対なのは)政治的に僕に対する民進党の嫌がらせだ。彼らは国民の方を全く見ず、日本のことも考えず、党利党略、個人的な好き嫌いで物事を考える。まあ、バカな政党だと思う」と批判した。

 松井氏は、IR法案をめぐる朝日新聞、毎日新聞の報道ぶりに関しても「朝日、毎日のネガティブキャンペーンにもう本当に参っている。『IR=依存症が増える』。何のエビデンス(証拠)をもっていってんのかね」と指摘。「シンガポールではIRができ、依存症対策をしたことで依存症患者は減っている。でたらめなことがどんどん伝わることは非常に問題だ」と主張した。

松井氏は、大阪万博実現を目指す超党派の国会議員連盟の設立総会に出席するため上京していた。

 

引用以上

 

 松井「組長」の述べる内容は短絡的であり相手にする必要はないが、橋下徹の流れをくむ場当たり的で深い思慮のない集団を支持する国民が増えれば間違いなく、この国は崩壊するだろう。松井代表はカジノ推進派だそうだが、「組長」と呼ばれて悦に入っているぐらいだから胴元でも目指しているだろう。

このカジノ法案は東京オリンピックを見据えてのものであることや、外国人観光客向けのものであるらしいが、外国人観光客といって一括りにすることができるのか、筆者には全く理解できない。カジノといってもベガスとモナコとマカオでも、賭博が行われていることは事実だが、中身と客層は全く異なるものであることぐらい分かるだろう。

短パンをはいた、中国人観光客が大声で騒いでいるマカオのカジノと、社交場でありドレスコードも存在するモナコのカジノでは明らかに質は違うものである。いったい我が国のカジノはどのような客層を想定しているであろうか?

また日本に観光に来る観光客になぜカジノが必要であるのか全く理解できない。賭博行為を解禁するなら、我が国伝統の博打を打たせたほうが観光客は喜ぶのではないだろうか?ルーレットやバカラより、手本引きに花札、丁半博打のほうが外国人観光客にはエキゾチックであろう。

目先の利益などで、松井「組長」などもカジノ法案に賛成しているようだが、かつて我が国の自治体の財政を大いに支えた「公営ギャンブル」の栄枯盛衰をしっかりと研究してから導入すべきであろう。地方競馬・競輪・競艇・オートレースともに、大きな負債を抱え廃止した自治体は多い。当たり前だが、当初はみな地方財政に相当寄与していたのである。「統合型リゾート」も公営ギャンブルと同様になる可能性が高いと筆者は考えているが民進党を「バカ」扱いする「組長」松井は何かしらの見通しでもあるのであろうか。

公営ギャンブルが廃止になった経緯は、赤字化しただけでなく深刻な「ギャンブル公害」によることも見逃せないだろう。公営ギャンブルの全盛期に、ギャンブル公害に辟易した都民は公営ギャンブルの撤廃を主張する美濃部亮吉を都知事に選んだことを思い出すべきであろう。

カジノ法案の前に、まずは違法賭博であるパチンコ・パチスロの換金の全面禁止を行うべきであろう。違法賭博を放置したままでギャンブル法案を可決して良いわけがないからである。