養育費保証サービスを終了するとの「小さな一歩」のアナウンス 養育費の不払い問題は営利業者では解決できないのではないでしょうか?

養育費保証サービスを運営している株式会社小さな一歩は9月30日付で「養育費保証サービス終了と法律事務所ご案内のお知らせ」として、今後はこのサービスを行わない事を公表した。小さな一歩のこの告知については以下のリンクを確認頂きたい。

【参考リンク】

養育費保証サービス終了と法律事務所ご案内のお知らせ 小さな一歩

 この養育費保証サービスの立ち上げには、有名経営者の前澤友作氏と伊澤文平弁護士が主に行ったもので、「慈善事業ではなく2023年の上場」を目指していると公言していたのである。

【参考リンク】

「ZOZOを10社作りたい」 前澤友作が見出した「養育費ビジネス」の可能性 魚拓1

「ZOZOを10社作りたい」 前澤友作が見出した「養育費ビジネス」の可能性 魚拓2

 上記の記事の中で、伊澤弁護士は

──かつて過払い金を巡る訴訟が法改正でガラッと変わったのと同様のことが、養育費でも起きる、と。

伊澤:「法律業界」ということで考えると、似たような波が起きる可能性はあります。「養育費ビジネス」というものが、趨勢(すうせい)を占めるかもしれません。

 と述べていたわけだが、以下の理由でこの養育費保証事業の継続は困難であると公表するに至ったわけだ。

 1.保証サービスをご提供できる方が僅かであること

2.養育費の回収が困難であること

そのうえで、法律事務所から法的手続きをとることで、多くの問題が解消できることが分かってきましたとして養育費の回収も弁護士が行うほうが回収の確度が高いので、今後は「ひとり親リーガル支援団体の所属弁護士」をご案内します、と述べているのである。

未払い養育費が社会問題であることは間違いないが、伊澤弁護士と前澤氏は「慈善事業」ではなく、しっかりと儲けながら未払い養育費の問題を解決する意思だったようだが、結果として「弁護士に依頼したほうが良い」という結論になったのであろう。それであれば、突然の公表ではなく、すくなくとも、この小さな一歩の顧客の周旋先であった「ひとり親支援法律事務所」が閉鎖される前には、しっかりと今後の方針をアナウンスしておくべきではなかったかとも思う。

何より驚いたのは、法律事務所から法的手続きをとることで、多くの問題が解消できることが分かってきましたというアナウンスの内容であり、全く弁護士の関与が無く立ち上げた事業であればともかく、伊澤文平弁護士がこの「ビジネス」のスキームを考案したということや、この小さな一歩と「提携」をしてきた「大本総合法律事務所」や「ひとり親支援法律事務所」の先生方と伊澤弁護士は、そんな事に気付かなかったのかなと思うわけである。

有名経営者と弁護士が手を組んで参画するとして大きな話題を呼び、千葉市などは包括連携協定まで締結したわけである。

【参考リンク】

株式会社小さな一歩と包括連携協定を締結しました

 千葉市は、この連携を今後どうする気なのかは分からないが、営利業者が養育費の不払い問題を解決することは不可能なのではないだろうか。もちろん弁護士も営利事業であることも確かであるが、法律業務において「養育費ビジネス」が趨勢を占めるなどとして株式の上場を考える人たちとは、だいぶ考え方が異なる人が多いはずだ。  この小さな一歩に期待した、ひとり親も多かったはずだ。このビジネスに関与した弁護士らは、「養育費保証」という事業についての見解と、なぜこの「ビジネス」が当初の思惑のようにならないのかを考察して内容を公表して欲しいと思う。

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