日弁連は何を考えて単位会が退会命令に処した弁護士の処分を軽減するのでしょうか?退会命令から日弁連が業務停止2年の処分に軽減した古澤眞尋弁護士らを横浜地検が逮捕との報道

TVKテレビは25日付で「裁判でウソの証拠を提出か 弁護士活動していた男らを逮捕 横浜地検」として以下の記事を配信した。

裁判でウソの証拠を提出したとして横浜地検は25日、弁護士活動をしていた男らを逮捕しました。

偽造有印私文書行使の疑いで逮捕されたのは、鎌倉市に住む弁護士活動をしていた行政書士の古澤眞尋容疑者と妻で社会保険労務士の和美容疑者です。

横浜地検によりますと、2人は共謀して古澤容疑者が起こした民事訴訟を有利に進めようと、印刷したメールの文書に知人の弁護士の名前と職印を許可なく記載し正しい証拠として提出した疑いがもたれています。

古澤容疑者は当時、県弁護士会に所属していて、その後退会命令の懲戒処分を受けていましたが、県弁護士会によりますと、日本弁護士連合会は25日付けで業務停止2年へと処分を変更する採決をしたということです。

横浜地検は2人の認否を明らかにしていません。

引用以上

 上記報道にあるとおり、神奈川県弁護士会において「退会命令」に処されていた、古澤弁護士であるが、日弁連は業務停止2年に変更する採決を同弁護士が逮捕された25日に行っていたようである。

 古澤弁護士の被疑容疑は引用記事のとおりであり、同弁護士の懲戒事由にも記載されている内容でもあるわけだが、日弁連は「証拠の偽造」という弁護士にあるまじき行為について、

本件懲戒事由はあくまで2通のメールの作出と訴訟における証拠提出に限られるものであること、同弁護士と懲戒請求者との間で和解が成立し、和解金も既に支払われていること、懲戒請求者が行っていた原議決に対する異議申出は取り下げられたこと等の事情を考慮すれば、非行の程度は極めて重大ではあるものの、退会命令の処分はやや重きにすぎるので、業務停止2年に変更する旨の裁決をしました。

と判断したわけであり、懲戒請求者との和解が成立し和解金も払っていれば、退会命令は重いという判断なのであるから呆れるしかないだろう。社会正義の実現を使命とする弁護士が、自らが提起した訴訟において証拠を偽造し裁判所に提出するような行為を行っても、弁護士稼業を続けて良いという判断をした日弁連は弁護士自治の信託者である国民のことなど全く考えていないという事だと思われる。非行の程度が証拠の偽造というもので重大であると判断しながらも退会命令は「やや重きにすぎる」という判断はどのように導き出されるのか全く理解不能でしかなく、例え懲戒請求者との間で和解が成立していたとしても「証拠の偽造」という悪質な犯罪行為についての評価において処分を下すべきであったと思われるのである。

今回の報道では、古澤弁護士らを逮捕したのは横浜地検である。そのような事から考えれば、懲戒請求者による告訴ではなく、第三者による告発の可能性が強いと考えている。懲戒請求者とは和解が成立しているわけだから、当然処罰を望まない旨の和解条項が存在すると思われる事や、虚偽登記事件などにおいては被害者だけではなく、法務局が告発人になる事が多いわけであり、「証拠の偽造」は看過できないと考え地検に告発がなされたものであると思われるのである。

古澤弁護士の妻も逮捕されている訳であり、夫唱婦随で行った偽造行為と目されているようであり、真相解明の為には身柄を勾留しての捜査が必要であると判断されたのであろう。

神奈川県弁護士会は早速会長談話を以下のとおり公表している。

当会会員 古澤 眞尋 弁護士の逮捕についての会長談話

2022年05月26日更新

当会会員の古澤眞尋弁護士(業務停止処分中)が偽造有印私文書行使の疑いで2022年5月25日に逮捕されたとの報道がありました。

被疑事実の詳細については承知しておりませんが、当会は、同会員が逮捕されたことを重く受け止めております。

当会は、同会員に対し、自らが当事者となっている民事訴訟事件において作成名義を偽り、自ら捏造した証拠を提出したとして2021年6月29日付けで退会命令の懲戒処分を行ないました(なお、日本弁護士連合会は、2022年5月17日付けで懲戒処分を業務停止2年に変更する旨の裁決をしました)。

今回、同会員が逮捕された被疑事実と当会が懲戒処分をするにあたり認定した事実との関連性については明らかではないものの、偽造された証拠を裁判所に提出する行為は、裁判制度に対する信頼を根底から覆すものであって、弁護士として到底許されるものではありません。

当会としては、今後、会員の倫理意識を一層高め、会員一人ひとりにさらなる自覚を求めるべく、再発防止のため当会としてとりうる対策を検討し、速やかに実施してまいります。

2022年5月26日

神奈川県弁護士会 会長 髙岡 俊之

会長声明にでは「偽造された証拠を裁判所に提出する行為は、裁判制度に対する信頼を根底から覆すものであって、弁護士として到底許されるものではありません。」と断じている訳であるから、神奈川県弁護士会としても日弁連の処分変更には憤懣がある者と推測している。

今までも退会に処された弁護士が日弁連において長期(とはいっても2年)の業務停止に変更され、弁護士業務に復帰している者もいるが、ご存じの懲戒処分の常連の欠陥弁護士笠井浩二(東京)は、復帰後も懲戒処分を繰り返し受け、イソ弁を手籠めにした弁護士は株式市場の公正さを乱すような「総会屋」的な活動に終始しており、日弁連の判断により問題弁護士が再度野に放たれたというのが筆者の率直な感想である。

退会命令になるぐらいの重大な非行を行った弁護士について再弁明の機会を与えるのは良いが、安易な情状による処分の変更は国民に害をなすことを日弁連は理解するべきであろうと思う。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中