「誹謗中傷とは何かというところから始めないといけない」という木村響子氏の意見は尤もです。都合の悪い論評について誹謗中傷かどうかの判断を全て裁判所に委ねるという考えは明らかにおかしいと思います

TBSテレビは25日付で『「誹謗中傷をしているという意識がない」プロレスラー木村花さん母と池袋事故遺族がガイドライン策定求める』として以下の記事を配信した。

SNSの誹謗中傷をなくそうと、東京・池袋の事故で妻子を亡くした松永拓也さんと、中傷を受けるなか自らの命を絶ったプロレスラー・木村花さんの母親が対談し、ガイドラインの策定などを訴えました。

対談は、自らもSNSで中傷被害にあっている松永拓也さん(35)が、木村花さん(22)の母・響子さん(45)に呼びかけ、実現しました。

娘・花さんを亡くした 木村響子さん

「(当事者が)誹謗中傷をしている意識がないことがほとんど。誹謗中傷とは何かというところから始めないといけない。専門家にきちんとした(誹謗中傷の)ガイドラインを作っていただいて」

2人は今後、全国の自治体での誹謗中傷防止のための条例制定などを呼びかけていくということです。

引用以上

 木村響子氏の意見は尤もであり、一体どのような表現・内容が「誹謗中傷」に当たるのかという共通理解を多くの国民が持つことこそが、SNSなどにおける誹謗中傷問題の防止のためには何より必要なことであろう。

 適切な批判や、表現者に対する批評や感想と、「誹謗中傷」は絶対に分けて考えなければならない内容であり、「ステマ」のためにデタラメで健康に被害を及ぼしかねないエセ科学や、悪質かつ誇大に商品の内容を紹介し「私のお気に入り」などと紹介することについての批判を「誹謗中傷」と捉えて訴訟提起するような行為は、かえって誹謗中傷問題の解決を阻害するだけなのである。

 いわゆる「スラップ」訴訟のような、適切な批判・事実適示を「提訴」することで封殺しようということを防止することも誹謗中傷問題の解決につながると考えられる。自分にとって都合の悪い表現・指摘を「誹謗中傷」とか「業務妨害」として捉えての訴訟提起は、社会にも害を与え、危険な商品の告知などを遅延させる可能性もあるからである。最近はカネ集めをしているような業者まで何かというと「業務妨害」「名誉棄損」と騒ぐわけであるから、「誹謗中傷」についてのガイドラインの作成は必須なのである。

 「濫訴」には結果的に、誹謗中傷を抑止する効果があり、原告・被告共にハッピーになるというような趣旨の発言を行った弁護士もいるようだが、何でもかんでも裁判所に判断を求めるということは適切ではない事は確かであり、任意の交渉で表現の問題を解決できるのであれば、そのほうが時間も金銭もかからない訳であり、本当に依頼者が「全て訴訟提起して欲しい」と述べているか本当の事を教えて欲しいと思う。

 批判的な表現についても、削除なり表現の変更を求めるのであれば「貴殿の意見にも一理あることは理解しており、批判は批判として受け入れる所存ではありますが、出来ましたらもう少し穏当な表現で批判を頂ければ有難いと思います。」などと申し入れたほうが、依頼者の利益に寄り添う結果になるのではないだろうか?

 あまりにも酷い誹謗中傷には毅然とした法的措置は当然であり、そのような被害は救済されるべきであると思うが、なぜか容姿に異常な自信を持つ弁護士も存在し、勝つ気が無い訴訟についての傍聴人や被告らの容貌を揶揄するような表現を行ったりしている訳であり本気で誹謗中傷問題に取り組んでいるのか全く理解できないようなこともある。そんな意味不明な言動は、誹謗中傷問題の解決に資するところなど皆無であることは自覚して欲しいと思う。

 勝たなくても良いと思われる訴訟など、依頼者も代理人も提起するだけ時間とカネの無駄ではないか思うだが、異論がある方がいたらコメントでご意見を承りたいと思う。

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