ウェブサイトの表記が不当景品類及び不当表示防止法に規定する有利誤認表示に該当すると指摘され表記を改訂したひとり親支援法律事務所 申入の内容と改訂の事実を公表しない事には感心できません

消費者庁のウェブサイトにおいて3月30日付にて、何かと話題の福永活也弁護士(東京)の運営するひとり親支援法律事務所に対する差止請求に関する協議が調ったことについての公表がなされた。

【参考リンク】

消費者被害防止ネットワーク東海とひとり親支援法律事務所との間で差止請求に関する協議が調ったことについて 消費者庁

 消費者被害防止ネットワーク東海が、ひとり親支援法律事務所の弁護士費用の説明について、不当景品類及び不当表示防止法に規定する有利誤認表示に該当すると指摘して、その表現の是正を求めていたわけである。上記被害防止ネットワークの主張は以下のとおりである。

弁護士費用が相談料、着手金、実費及び成功報酬といった費目で構成され、かつ、現実に請求の相手方からの回収ができなくても成功報酬が発生することが「一般的」であるかのように表示されているが、「一般的な法律事務所」を 観念することは難しく、現実に請求の相手方からの回収ができなくても成功報酬が 発生するとの定め方が法律事務所で一般的であるとは考えられない。

また、「ひとり親支援法律事務所」の弁護士費用は、相談料、着手金及び実費の負担がない分、依頼人が支払う弁護士費用の合計が著しく低額で済むかのような表記となっており、同業他事務所よりも著しく有利であると一般消費者の誤認を招く表示といえる。

上記被害防止ネットワークの主張は妥当であり、請求の相手方から回収が出来なくとも成功報酬が発生するような事は、契約上はあるかもしれないが、実際に弁護士がその金額を請求することは稀であろうと思われる。それに、ひとり親支援法律事務所の弁護士費用が著しく廉価であるような表記は、まだに「有利誤認表示」としか言いようがないだろう。

結果的にひとり親支援法律事務所が、表記を改訂し「一般的な法律事務所」を「法律事務所の一例」と変更する旨の連絡を行ったことで今回の申し入れは協議が整ったとされたわけであり、その内容が3月30日に消費者庁のサイトに記載となったのである。

今回の問題は、消費者庁における公表がなされているが、この問題についてひとり親支援法律事務所からは何らのアナウンスもなされていない事が問題であろう。

 2017年には消費者庁より景表法の問題(有利誤認)で措置命令をうけたアディーレ法律事務所が東京弁護士会から業務停止の処分を受けているわけであり、ひとり親支援法律事務所も懲戒請求を受けるリスクもあると思われる。実際に、上記被害防止ネットワークは弁護士職務基本規程及び広告に関する規程等に抵触する可能性も指摘しているである。

【参考リンク】

消費者被害防止ネットワーク東海 申入書

 なんにせよ、このような申し入れがなされたのであれば、ひとり親支援法律事務所はその事実を公表し表記を訂正した事を自ら公表するべきではなかったかと思われる。「社会正義の実現」を使命とする弁護士が以下に示す弁護士職務基本規程第9条に抵触する可能性があると指摘されたわけだ。

第九条 弁護士は、広告又は宣伝をするときは、虚偽又は誤導にわたる情報を提供してはならない。

そんな指摘を受け、実際に表記の訂正も行った訳なのであるのだから、ひとり親支援法律事務所として、なぜ虚偽とまで指摘されるような表現を行ってしまったのか、またどのような理由から表記の変更をおこない問題の収束を図ったかについても公表するべきであると思われる。弁護士広告では、ギリギリの線を狙って「通らばリーチ」なんて事はしないほうが無難なはずだ。誤解を受けるような表記は慎むべきであろうと思われる。

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