最近増加している「過大請求」による懲戒処分 喰えない弁護士が増えたことの証左のような気がします

最近は「過大請求」による弁護士の懲戒処分が増加している気がする。3月4日には札幌弁護士会の田中燈一弁護士が離婚事件の報酬金として880万円を請求したことが「過大請求」として業務停止2月の懲戒処分となり、3月8日には東京弁護士会の藤ヶ崎隆久弁護士も同じく離婚事件に伴う預り金を「報酬」として相殺すると依頼者の合意もないのに通告し3年間以上返還しなかったことで業務停止2月の懲戒処分を受けているのである。

【参考リンク】

田中燈一弁護士(札幌)過大報酬請求で業務停止2月の懲戒処分 夫婦間の争いで 弁護士自治を考える会

 弁護士費用が自由化されているとはいえ、旧日弁連報酬基準が現在も弁護士費用の算定の参考にされていることは間違いないので以下に同基準の離婚事件の項を引用する。

報酬金の基準は民事事件に準じるわけであるから以下のとおりだ。

事件の経済的利益の額が300 万円以下の場合 16%

300 万円を超え3000 万円以下の場合 10%+18 万円

3000 万円を超え3 億円以下の場合 6%+138 万円

3 億円を超える場合 4%+738 万円

 この基準から考えれば、880万円とか330万円という報酬金は相当な慰謝料と財産分与がなされていなければ到底算出されない報酬額だということだ。そんな事実がないから「過大」な請求と所属会に断じられたのであろうと思われる。

 このような過大請求の背景には「喰えない」「カネに追われた」弁護士の増加があることは明白だろう。過大な報酬を得て借金を返そうとか使い込みした預り金を補填しようとか考えてこんな行動を起こすのであろうと思われるのである。

 司法制度改革により弁護士が増えたことは確かであるが、別に事件が増えるわけでもなく「二割司法」というのは、弁護士を増員しても変わるわけでもないわけであり、弁護士が増員されたからと言って国民が何でも弁護士に相談するわけでは無いわけだから、喰えない弁護士も増員されてしまったわけだ。喰えない弁護士の末路は非弁屋に飼われるか、懲戒処分を受け事件屋の手先になるかぐらいしか無い訳であり、「ハッピーリタイア」など程遠いわけなのである。

 弁護士も商売である以上、カネを稼がなければ喰っていけないわけである。安定した収入を得られない弁護士たちが激増した結果、預り金をカッパライする弁護士や上述のような過大請求を行う弁護士も比例して増加し国民に被害を与えることになってしまっているわけだ。そう考えるとつくづく司法制度改革というのは罪深いものであったと思われるのである。

 毎回毎回同じことを言うが、弁護士不祥事の防止のために「依頼者見舞金」よりも喰えない弁護士への緊急融資制度を日弁連は検討して欲しいと思う。

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