訴訟費用をクラウドファンディングで賄うことについての賛否について クラウドファンディングより「寄付」で良いのではないかと思います

クラウドファンディングで訴訟費用(ほとんどが弁護士費用です)を賄うような動きをする者や事業者が最近は多くなってきている。

 筆者はクラウドファンディングによる訴訟費用を賄う事については、基本的には反対であるが、以下のような点がある訴訟については、クラウドファンディングは有効に機能するのではないかと考えている。

・公共性・公益性のある訴訟 

 これは、国の制度を変えるような事を求める訴訟であるとか、差別に関する訴訟などであれば共感する人たちに資金を拠出してもらっても良いのではないかと思われる。

・相手方が、無理筋と分かっていながらも、被告側に弁護士費用の負担などをさせることを企図している訴訟

 最近このような、「濫訴」としか言いようがない、本人訴訟でも見かけないような請求を目的とする、被告側に精神的な圧力を与える事と、経済的な負担を与えることを目的にしている訴訟については「濫訴」の目的を封じるために、資金を拠出してもらう事には社会的な意義があると思われる。

  クラウドファンディングによって弁護士費用を集めることは、公益性のない個人間の揉め事などにはそぐわない事には異論はないだろう、もちろん営利企業同士の争いにおいても同様だろう。

  最近は、何かといえば「クラウドファンディング」で訴訟費用を賄う事を希望する人たちが多いようであるが、基本的には自分の問題は自分で解決する(費用も含めて)気持ちは必要であると思われる。弁護士も商売であるわけだから法テラス基準での計算による極めて廉価な扶助よりも、クラファンでカネが集まったほうがやる気は出ることは確かであろうが、何でも「クラウドファンディング」でという風潮には疑念を覚える。

  クラウドファンディングを行っている法人・団体の中には、提訴時には大々的な報道を依頼しながらも請求が棄却された際には、まともな会見も行わない団体もあるようであり、単なる着手金集めにしか見えない場合もある事も事実なのである。

  公益性のある訴訟などは「寄付」を募る方がクラウドファンディングよりもよほど良いと思われる。訴訟の請求の内容に共感する人が見返りを求めず「カンパ」を行う事が一番合理的ではないかと思うからだ。クラウドファンディングのように募集目標金額を定めてカネ集めを行うより余程すっきりしていると思うからだ。

  最近頻発する無理筋濫訴による、相手方に経済的な打撃を与える事を企図した行為などについては、濫訴の対象者らが連帯してクラウドファンディングを行い、濫訴対策の資金を集めることは必要であろうと思われる。このような濫訴については、日弁連・各単位弁護士会も以前では考えられなかったような事が起こっている事を自覚して、請求の趣旨を認容させることが目的でない訴訟に加担する弁護士についての対策を行なわなければ、裁判制度への国民の信頼及び弁護士の信頼が極度に低下すると思われる事を理解して欲しい。それと共に訴訟費用を集めるクラウドファンディングについての日弁連・各単位弁護士会としての統一見解ぐらいは作るべきではないかと思うのである。

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