日弁連と各単位弁護士会は自ら注意喚起を行った「給与ファクタリング」とか「養育費保証サービス」に関与する弁護士らにはお咎めを行う意思は無いようです

弁護士自治を考える会は「給与ファクタリング」業者のウェブサイトに「顧問」と表記されていた弁護士らに対する懲戒請求が棄却され続けている状況を継続して報道している。

【参考リンク】

『棄却された懲戒の議決書』給与ファクタリング会社の顧問弁護士に懲戒申立8件目の棄却、被調査人提出書面なしでも棄却 東弁第4部会

 今回の内容は、多くの給与ファクタリング業者のウェブサイトに「顧問」として表記されていた山室弁護士と竹中弁護士に対しての懲戒請求が棄却された事を取り上げているが、この両先生方は、当初は給与ファクタリングに「違法性」は無いと認識していた理由が

①給与ファクタリング業者が顧客に対し、買戻義務、償還義務等を一切課さない、

② 債務者の経営状態の悪化等の理由で債務不履行が発生した場合、その損失の全てを業者が負担する、

③債務者による給与の未払いが発生した場合でも顧客には回収の負担を課さないとの条件を満たすスキームであれば、貸付けに該当しないと結論付けるに至った。

 というものであれば問題ないと主張していた事が明らかにされているが、ファクタリングの対象が労働者に直接支払いするべき「給与」であることや、この給与ファクタリングに対する手数料が、利息換算すれば高利であった事になどから考えれば、上記の条件を満たしていたとしても公序良俗に反すると筆者は考えるが、山室先生たちは、そのようには判断しなかったという事だろう。

 東弁は、簡単に述べると、この給与ファクタリングが実質的なヤミ金であると認識して顧問契約を行っていないのであれば、問題ないとして懲戒請求を棄却したわけだが、自分たちで給与ファクタリングは違法だよという注意喚起を行いながらも、そんな業務にいかなる形であっても関与した弁護士らに対して「戒告」すらも与えられないわけであるから、どうも整合性に欠けるような気がするわけである。

 給与ファクタリングと同様に「違法性」についての注意喚起をしている「養育費保証サービス」に関与した弁護士についても懲戒処分が下された事例は聞かない。養育費保証サービスについて日弁連は法務省に「監督庁がなく業務内容などの検証も不十分で、利用は推奨できない」という意見を上申しているわけであるから、現在稼働中の養育費保証サービスについての実態などについて調査し、苦情などが多く寄せられている業者などについては、弁護士などが関与している場合は指導監督連絡権を行使して詳細な実態調査を行うべきなのである。

【参考リンク】

読売新聞の18日付の夕刊で養育費保証サービスの問題点の指摘がなされました 日弁連は「利用は推奨できない」としているのですから、養育費保証会社についての規制を早急に作るべきでしょう

 給与ファクタリングとか「ツケ払い」による換金とか、養育費保証サービスは場合によっては深刻な消費者被害を発生させかねないような業務であることは、まともな弁護士であれば理解しているはずだ。こんな業務に関与した弁護士たちが違法性があると認識しながら適正な助言や指導をせず放置したと認めるに足りる証拠は存在しないからと言って懲戒請求を棄却するのであれば、対象となった弁護士たちに対して、再度の倫理研修などを行うとか、特別な研修などを行う必要があるのではないだろうか?  まぁ、給与ファクタリングとか養育費保証サービスに関与した弁護士たちの多くは今後も筆者にネタを提供してくれると確信しているので、そんなものに関与した先生方を今後も注視していきたいと思います。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中