弁護士広告や弁護士による情報発信についての再考察 「詐欺に強い」とうたう弁護士には依頼しないほうが良いという内容に反響がありました

 昨日、高田康明弁護士(東京)の懲戒処分について論評した際に、「詐欺に強い」と広告を打ったり、YouTubeで詐欺師を許さんなどと情報発信している弁護士には依頼しないほうが良い旨を記載したら、結構な反応があった。

【参考リンク】

高田康章弁護士(東京)の懲戒事由に「二重事務所」という内容がありました。非弁屋は二重事務所が大好きで「分室」とか名付けて非弁業務を行います。

 以前にも述べたが「24時間電話対応」とか「○○に強い」とか銘打っている事務所は99%信用できないと筆者は考えており、「○○に強い」というのは広告を打っている弁護士がいう事ではなく、依頼者が「あの先生は○○案件には強い」と述べる事なのである。

 過払い金返還にしても、詐欺被害の返金にしても返金総額とか件数をやたらと強調する事務所もあるが、返金総額や返金件数は事務所の規模が大きくなれば当然の事であり、基礎的な判例を作り出した弁護士たちこそ誇るべき仕事をしたという事ではないだろうか?多くの国民に権利を周知するという事も必要かもしれないが、それはタテマエでしかないのは自分たちが一番よく分かっているはずだろう。

 弁護士の仕事は基本的に依頼者の利益を図る事である。弁護士は、依頼者の利益を図るために着手金を受領し業務を遂行し、依頼者の経済的な利益に応じて報酬をもらうわけだ。しかしながら、広告屋支配の事務所とか非弁屋に支配された事務所においては、目先の広告屋・非弁屋の利益だけを追いかけるので結果的に依頼者の利益が損なわれるのである。この事はHIROKEN非弁事件・リーガルビジョン関連法人による東京ミネルヴァ破産事件でも明らかであろう。

 いわゆる特殊詐欺は社会問題であり、社会正義の実現を使命とする弁護士の多くは、こんな卑劣な犯罪を撲滅したいと思う事は当然であろうと思われる。そう思うのであれば、淡々と加害者に対して法的措置を積み重ね、判決を積み重ねていき最終的に基礎的な判決を得る事であろう。過払い金返還請求にしても、銭にならないと言われたクレサラ問題を「社会問題」として捉えた弁護士たちの粘り強い戦いのうえで勝ち得たものである。弁護士なのだから法廷で戦うべきであり、YouTubeで「詐欺師を許さん」と騒いでも何もならないし、有罪判決も確定していない被疑者・被告人らを弁護士が「詐欺師」「犯罪者」呼ばわりするのは不適切極まりないのではないだろうか。

 そんなわけで、筆者は「詐欺に強い」と述べる弁護士は決して、「詐欺に強くない」と思うわけである。例外はもちろんあるとおもうが、広告は広告でしかなく、派手な広告や自己アピールは大いに割り引いておくべきなのである。

 弁護士も商売である以上は広告などが必要であることは理解するが、広告だけが集客の頼りである弁護士は広告屋に取り込まれる可能性が高いことも自覚するべきであろう。弁護士広告が解禁された時分には、交通広告などに自分の名が掲載されるのが恥ずかしいという弁護士も多かった。時代が変わったと言えばそれまでだが、弁護士の感覚も大きく変化したという事だろう。広告に関する日弁連の規定があるが、見直しが必要であることは間違いないはずだ。HIROKEN非弁事件やリーガルビジョンの問題などを検討し、広告屋主導の弁護士広告を許さないような改正が必要なはずであろう。早期の検討を日弁連・各単位弁護士会の役員方にはお願いしたい。

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