巧妙な非弁行為の潜脱を図る連中が増えてきました 養育費「保証」名目のピンハネ商売は誰のためにもならないと思うのですが、いかがなもんですかね?

東京弁護士会が発行するLIBRAの2014年12月号の特集は「非弁問題の現状と対策」である。

【参考リンク】

LIBRA 2014年12月号 

 この特集の中で東弁は非弁行為の取締り対象について以下のとおり整理している。

⑴ 非弁護士の法律事務取扱または周旋事案(弁護士法 72 条違反)

① 要件

ⅰ 弁護士または弁護士法人でないものが

ⅱ 法定の除外事由もないのに

ⅲ 業として

ⅳ 報酬を得る目的で

ⅴ 一般の法律事件に関する法律事務の取り扱いまたは一般の法律事務の取り扱いの周旋をする場合

⑵ 譲受債権回収事案(弁護士法 73 条違反)

① 要件

ⅰ 他人の権利を譲り受け

ⅱ 訴訟,調停,和解その他の手段によってその

権利の実行をすることを

ⅲ 業とする場合

※主体は非弁護士に限定されていない。

※債権回収会社(サービサー)については,法務大臣による厳格な規制のもと,弁護士法の特例として,譲り受けた債権の回収も認められている(債権管理回収業に関する特別措置法1条,11条1項)。

⑶ 非弁護士虚偽標示事案(弁護士法 74 条違反)

① 要件(以下のいずれかに該当する場合)

ⅰ 弁護士または弁護士法人でないものが,弁護士または法律事務所の標示または記載をすること

ⅱ 弁護士または弁護士法人でないものが,利益を得る目的で,法律相談その他法律事務を取り扱う旨の標示または記載をすること

ⅲ 弁護士法人でないものが,その名称中に弁護士法人またはこれに類似する名称を用いること

 上記の内容から判断すれば、最近話題になっている養育費保証サービスは委託を受けない保証人の求償権(民法462条)として、養育費の支払い義務者に請求を行っているとしても、非弁護士による法律事務の取り扱いとも判断できなくもないし、サービス申込者の養育費債権の実質的な譲渡を受けているようにも見えなくもない。そうなれば、前記の弁護士法73条違反事案とも判断される可能性もある。だからこそ日弁連は『いわゆる「養育費保証サービス」に関する注意喚起』を行ったと思われる。

【参考リンク】

日弁連事務総長からいわゆる「養育費保証サービス」に関する注意喚起について」弁護士会長宛て通達

 この注意喚起について各単位弁護士会がどのような告知を会員らに行ったのかは不明であるが、今からでも遅くないので各単位会はこの注意喚起に基づき、「非弁」の疑いが持たれかねない事業に関与したり、「周旋」と言われかねない業務を行っている弁護士らに対して積極的に指導監督連絡件を行使すべきであると思われる。

 何度も繰り返すが、養育費の未払い問題は社会問題であることは確かであるが「ピンハネ」すべきカネではないと思われるし、養育費を支払う側・受け取る側いずれのためにもならず、係争が拡大したりする可能性があると思われるからだ。

 養育費の未払い問題に以前から積極的に取り組んでいる弁護士たちと、民事執行法の改正で「ゼニになる」と考えて養育費問題に参入した弁護士(非弁屋)らの認識は明らかに異なり、一部の「養育費の保証」「養育費の回収」を行う業者・弁護士事務所ともに大口のスポンサーがいなければ到底成り立たない状況であることも確認ができている。

 下品なカネ持ちが、下品な商売を行う「ヨタ話」に乗ったのであろうが、子供のため使われるべき養育費を「ピンハネ」して商売にしようと考えること自体が「不徳」の極みであることに気付いて欲しいものだ。

 各単位弁護士会の非弁取締委員会は、この「養育費保証」という商売について、しっかりと調査を行うべきであろう。

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