家事関連事件を「ビジネス化」することは大変な困難が伴うはずです 大規模集客をしている「離婚」「不貞行為の慰謝料請求」「養育費の回収」は事業として成り立つのか心配です

筆者は以前から専門性をアピールする派手な弁護士広告には注意するよう呼び掛けている。

【参考リンク】

専門性をうたった弁護士の派手な広告はあまり信用しないほうが無難です 養育費問題についても同様です

 派手な広告を打つ弁護士事務所は、①いわゆる新興事務所②非弁屋経営の事務所③広告会社経営の事務所というパターンがあると思われる。①の場合は、広告こそが営業手法であり、受任規模が大きくなれば一定数の苦情は仕方ないとおっしゃるような経営手法なのであるから、まぁ集客の一つの手段として様々なリスクも承知した上での戦略であろうと思われる。②非弁屋は弁護士を抱えてはいるが、弁護士に意思決定をしないことが特徴なので相談内容を法的に把握する事が出来ないので、目の前のカネ(着手金)が目当てか、「着手金無料」で集客をして「数を打てば当たる」という考えだと思われる。③についてはHIROKEN非弁事件や東京ミネルヴァ法律事務所の破産で判明したようなリーガルビジョン関連法人のように、依頼者の利益や正当な解決ではなく、広告屋の利益のために弁護士事務所を抱えるという内容であり、一番問題があるパターンであると思われる。

 大量広告による集客は「過払い金返還請求」の集客で有効な手段とされて、新興事務所から犯罪集団(非弁集団)まで大量の広告費の支払いをして、弁護士広告屋を太らせてきたのである。

 まともな広告業者ももちろん存在するが、リーガルビジョン関連法人のように数十億単位のカネを溶かす業者も存在するわけであり、反社会的勢力との関係がある広告代理店もあるようで、広告業者が弁護士を「飼って」いる場合は社会にとって一番「有害」なケースと言えるだろう。

 過払い金返還請求が下火になってからは、非弁屋などが「ポスト過払い」のシノギ探しに躍起になっている事もお知らせしてきたとおりだが、定型的な作業でできる業務などなくセンスのない非弁屋たちは「離婚」「不貞行為の慰謝料」などで積極的な集客を行ってきたわけだが、このような業務は手間が多く客観証拠が少ない事から「労多くして益なし」の典型的な分野だと思われるのである。そこに最近は「養育費」の問題に参入する弁護士や「保証業者」たちが増えてきたが、本気で未払い養育費の問題に取り組むのであれば、単なる請求とか保証による求償などではなく、未払いの支払い義務者の経済状況や支払いをしない(できない)理由の聞き取りを行う事から始めるべきであり、SMSを飛ばしたり定型文の受任通知を送る事ではないと考える。

「労多くして益なし」のこの分野について積極的に取り組む弁護士の多くは「ポスト過払い」後のシノギではなく、深刻な養育費未払いについての問題意識を持って職務に当たっているわけだが、民事執行法の改正を「好機」と捉えたセンスのない連中たちが参入をしたことから、この養育費の回収ビジネスへの風当たりがかえって強くなったのではないかと思われるのだ。

 養育費回収ビジネスではすでに「内紛」も発生しており、関与している事務所の先行きも心配である。過払いから交通事故に退職代行に養育費回収と広告ばかり出して、家賃や人件費の支払いに窮している事務所様もあるようであり、東京ミネルヴァ法律事務所の二の舞にならない事を祈るばかりだ。ヤバい筋から銭でも引っ張ったりしない事を心より筆者は望んでいる。

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