専門性をうたった弁護士の派手な広告はあまり信用しないほうが無難です 養育費問題についても同様です

 HIROKEN非弁事件に東京ミネルヴァ法律事務所の破産など、悪質な広告業者が弁護士を「喰う」事案が注目されている。この2件の事案の特徴はいわゆる「ロートル弁護士」ではなく若手の弁護士らが非弁屋(非弁広告屋)に使われたという事だろう。(ミネルヴァも最初と二代目はロートルでしたが)

 過払い金請求全盛期の非弁提携事案は、仕事が無く「カネに追われる」弁護士の爺さんを抱え込んで名義に使う手法が主流であったわけだが、最近はそうでなく若手弁護士を抱え込む事案が増加したわけだ。

 若手弁護士が非弁屋に取り込まれる経緯は様々であるが、安定した収入・仕事というのが一番魅力的に感じるのであろうと思われる。

 過払い金の返還請求が減少してからは「ポスト過払い」を求める非弁屋たちは、投資詐欺の返還請求とか、交通事故の賠償金や離婚事件・不貞行為の慰謝料請求をネタにしようとして活動を始めたが、過払い金返還請求のように定型化できるような作業はほぼ無いので、非弁屋が支配する事務所からの訴状とか内容証明を見れば、どんな連中が書面を作成したのかが簡単に分かってしまうわけである。ヤミ金融もどきのチンピラ金貸しからの委任を受けて訴訟を提起する非弁屋に飼われた弁護士もいるが、到底弁護士が作成したとは思えないような内容と大部にわたる訴状訂正書が添付されてくるので、こんな事でも非弁事務所であることが分かってしまうのである。(本当に能力の無い先生も、それなりにはいらっしゃいますがね)

 今は弁護士広告が当たり前の時代になっているが、派手な広告で「専門性」をウリにする弁護士は避けたほうが無難であることは何度も繰り返しているとおりであり、「○○専門」という派手な広告は特に信用がならないのである。

 最近は民事執行法改正に伴い、養育費の取り立てや養育費の「保証」サービスの広告が氾濫しているが、そもそもまともに養育費を支払しない義務者からの取り立ては著しく困難であることを理解しない連中が多いように思える。養育費保証サービスにしても当たり前だが「審査」があるわけであり、債務名義があるからといってバンバン立替をしていたら、あっという間に資金はショートすることは当然なのであり、本気で養育費の支払いを受けられないひとり親を支援することは営利事業としては成り立たないような気がしている。

 非弁や誇大広告が問題なのは、依頼者の利益など考えずに目先のゼニを追いかけるからであり、養育費の保証業者にしても回収困難な養育費があたかもすぐに入金されるような説明をしながらも、実際には相手方が支払いをしなければ保証が打ち切られるようなものでしかなく、単なる質の悪い「回収代行」としか考えられず、結果的に依頼者の利益にならないからだ。

 日弁連・各単位弁護士会は、広告に関する規定についての改正の議論を行うべきであろうし、士業専門をうたう広告会社やコンサル会社についての情報を収集し、非弁提携・非弁行為の疑いのある業者については排除できるような規則を制定すべく議論を開始すべきだと思われる。

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