養育費の保証サービスについての非弁行為の範疇を日弁連は示すべきではないでしょうか? 養育費ビジネスの広告は保証会社・弁護士ともに分かりやすくするべきであると思われます

 養育費保証サービスを業とする「小さな一歩」と大本総合法律事務所の「内紛」については以下のとおり2回にわたりお知らせしてきた。

【参考リンク】

養育費ビジネスで内紛が発生した様子です あの猪野雅彦弁護士(第二東京)を担いでインチキ体験談をでっちあげて依頼者集めをしていた「養育費オンライン」も復活しています!

養育費ビジネスの内紛② 小さな一歩は大本総合法律事務所との協力関係の終了により「安心してご相談、ご依頼できる法律事務所」としてひとり親支援法律事務所(所属弁護士 福永活也(東京)と「協力」を開始した模様です。

 この内紛については、小さな一歩側は大本総合法律事務所との委任関係を解除した事を自らのウェブサイトで告知している。

【参考リンク】

小さな一歩 法律事務所との委任関係についてのお知らせ

上記の小さな一歩の説明によれば、債務名義のある申込者に対しては、小さな一歩が委託を受けない保証人の求償権(民法462条)として、養育費の支払い義務者に請求を行っている事が理解できる。この求償権に基づき、申込者に支払いした養育費の立替分を養育費の支払い義務者に小さな一歩が請求しているということのようである。このような内容から債務名義を持っている申込者と大本総合法律事務所の間においては委任契約が存在しないと説明をしている。

 また、債務名義を持たない申込者については、相手方との交渉を大本総合法律事務所に委任するよう案内していたことも確認できる。小さな一歩と大本総合法律事務所の間で情報を共有していたとの事である。この情報共有は養育費を小さな一歩が申込者に支払うための与信のためであろうと思われる。

 上記の説明から理解できることは、小さな一歩においては、債務名義をもつ申込者について養育費の支払い義務者に対しての債権執行などは想定してないという事と、債務名義を持たない申込者については大本総合法律事務所に依頼を行うよう周旋していたという事であろう。但し、新たな説明においては「お客様ごとに新たな法律事務所をご案内させていただくことといたしました。ただし、ご案内した法律事務所にご依頼することは強制ではありませんので、お客さまご自身で別の法律事務所を探してご依頼いただく場合には、別途ご相談ください。」という内容であるから、一つの事務所に申込者を周旋するわけでもなく、申込者自身も自らが希望する法律事務所に依頼もできるという事のようだ。

 上記の内容は申込者にとって分かりやすい内容でない事は確かであろう。未払いの養育費の保証サービスについては、「非弁」「非弁提携」と判断される可能性がある事を日弁連が注意喚起を行っている事も事実であり、このようなサービスを行う業者らは、保証サービスの申込者に対して、自らのサービスの内容や相手方に対してどのような行為によって養育費の支払いの催告を行うかを丁寧に説明する事が必要であろうと思われる。

 また、今回の小さな一歩と大本総合法律事務所の委任関係がどのようなものかは分からないが、小さな一歩への債務名義のない申込者の方たちは、確かに委任状を同事務所(法人委任なのか特定の弁護士の委任なのかは筆者には分からない)に送付した事は間違いない事と思われるが、具体的な養育費の支払い義務者との交渉についての打ち合わせは行っていないようであり、直接弁護士との面談も行っていないとの情報も寄せられている。(事実と異なるのであれば訂正します)

 依頼者が弁護士と直接しないで業務を進めることに問題が無い場合も存在するが、養育費の請求などについては依頼者個別の事情を詳しく聞き取る必要があると思われるし、またDVなどの被害やストーキングなどの被害のある事も多い事案であることから、事案ごとの詳細な内容の把握が必要なはずである。小さな一歩において、詳細な状況を聞き取りしたとしても、実務を行う弁護士がきちんと実情を把握する必要が必要であることは言うまでも無い事だろう。

 上記のような内容から考えれば、日弁連は養育費保証サービスについての「非弁」「非弁提携」の線引きをしっかりと指し示して、養育費保証業者に対して告知するべきであろうと思われる。また養育費保証サービスを行う業者は、申込者に、サービスの概要や相手方との交渉方法、どこまでが業者でどこからが弁護士の範疇の業務になるのかも明示して集客を行う必要があるはずであり、弁護士(弁護士法人)において養育費の請求などを行う広告については以下に示す「弁護士等の業務広告に関する規定」第9条の2に記載のあるとおりの内容を広告に必ず記載すべきであろう。

規定9条の2

弁護士護士等は、電話、電子メールその他の通信手段により法律事務を受任する場合について広告をするときは、前条に規定する事項のほか、次に掲げる事項を表示しなければならない。

一 受任する法律事務の表示及び範囲

二 報酬の種類、金額、算定方法及び支払時期

三 委任事務の終了に至るまで委任契約の解除ができる旨及び委任契約が中途で終了した場合の清算方法

未払いの養育費は社会問題であり、その点についてお金持ちの方が問題意識を持って取り組むことは非常に尊い事と思うが、困窮するひとり親のための緊急援助のための基金を創設したり、離婚後の子供の養育についての啓蒙活動を行っていただいた方が社会にとっては有益ではないかと考える。

小さな一歩の当初の代表者であり弁護士でもある伊澤文平弁護士(東京)が、どんなビジョンで小さな一歩を立ち上げたのか?なぜ弁護士である伊澤氏が積極的に公正証書作成のための交渉などを行わなかったのか?なぜ昨年11月6日に同社の代表取締役・取締役を辞任したのかも、教えて欲しいところだ。当初の前澤氏と伊澤弁護士のインタビューから考えれば、伊澤弁護士の辞任は考えられないからだ。

【参考リンク】

<独占>ZOZO創業者・前澤友作が初めてメディアに語る「ひとり親」向け新ビジネス きっかけは「貧困のリアリティー」感じたツイート AERA

 大本総合法律事務所は、小さな一歩との契約関係を解除し、福永活也弁護士の「ひとり親支援法律事務所」が、小さな一歩の業務を引き継ぐとアナウンスしている事もお伝えした通りだ。このひとり親支援法律事務所が、今後小さな一歩への依頼者らにどのような対応をしていくのかを筆者は見極めていく所存だ。

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