今年は、コロナ禍による緊急事態宣言の発出などもあり、未曽有の不景気であり、多くの企業でも賞与などが大幅に減額されているようであり、自営業者も収入の減少に喘いでいる状況だ。
このような状態は弁護士業界も同様であり、裁判所も緊急事態宣言により、ほぼすべての期日を、緊急事態宣言の解除後に変更したことや、任意の交渉についても進捗しなかったことなどから、本来入るはずの着手金・報酬金が入らなかった弁護士も多く、パソコンやウェブ会議の設備の導入などにも金がかかった弁護士も多かったと思われるので、懐具合の寂しい弁護士が多いのではないかと思われる。
筆者は以前にも年末には弁護士からの借金の依頼などには注意を行うよう呼びかけた事がある。
【参考リンク】
年末は弁護士からの借金の依頼や、無茶な着手金の請求にご注意ください
今年は、上述のとおり弁護士業界も未曽有の不景気であり、「カネに追われる」弁護士たちが「年越し資金」「子供の病気・進学のための資金」「年明けにまとまったカネが入る」と懇願されてもカネを貸すべきではないことを改めてお知らせしておきたい。
それに、日ごろあまり付き合いのなかった弁護士から急に訴訟をしましょうと持ち掛けられたり、「必ず勝つから」などと言われて訴訟提起の勧誘を受けた場合にも大いに注意するべきであろう。そのような場合はほぼ家賃の支払いとか、自分の小遣いが足りなくなったからであると認識するべきなのである。
また業務停止中の弁護士は当たり前だが、生活が苦しいに決まっている訳であり、そのようなセンセイ方からの金策の依頼には更に気を付けるべきである。「業務停止明けにはカネが入ってくる」とか、「一緒に仕事をしよう」などと言われカネをせがまれた時に、一応は弁護士だからと考えてカネを渡してしまえば、まず帰ってこないカネになる事は間違いないだろう。
師走は弁護士も金策に走り回る季節である。信頼できない弁護士からのカネの話には充分にご注意いただきたい。