弁護士広告の変遷の経緯4 非弁業者の参入の加速と弁護士ポータルの登場

過払い金返還請求が「チョロい」仕事になったことから、今まで金を貸していた側がの連中が雪崩をうって「過払い金返還請求」に参入してきた。消費者金融出身者もいればヤミ金融に架空請求あがりが、債権者リストを元に弁護士事務所に客を「送る」ばかりでなく仕事のできない・やる気のない弁護士や「カネに追われた」弁護士を勧誘し自前で「過払い屋」を経営するものも増えてきた。暴力団と非弁屋が共同して弁護士事務所を運営するようなことも数多くなされ、以下の筆者が2015年5月に司法ジャーナルに投稿した記事のように「下手をうつ」者も出てきたわけだ。

 

暴力団と弁護士の「非弁提携」タイで弁護士法違反事件の男を拘束

 

 13日付でNHKニュースは「弁護士法違反事件で男をタイで拘束」として以下の記事を配信した。

 

住吉会系の暴力団組長らが多重債務者を弁護士に不正にあっせんしたとして4年前に逮捕された事件で、タイの警察は、この事件に関与した疑いが持たれている日本人の男を不法滞在の疑いで逮捕し、男の身柄を近く、日本側に引き渡す方針です。

不法滞在の疑いでタイの警察に逮捕されたのは、平田稔容疑者(51)です。

平田容疑者は、住吉会系の暴力団組長らが弁護士の資格がないのに数十人の多重債務者を集めて東京の弁護士に不正にあっせんしたとして、2011年に逮捕された事件に関わっていた疑いが強まり、警視庁が弁護士法違反の疑いで逮捕状を取って、行方を捜査していました。

タイの警察によりますと、平田容疑者は、暴力団組長らが逮捕された直後からタイに入国していて、12日、バンコク近郊のゴルフ場で拘束されたということです。

平田容疑者の身柄は近く日本側に引き渡される方針です。

平田容疑者は、タイの警察に逮捕されたあと、日本のメディアの前に姿を現し、事件への関与について、「当時は違反行為だという認識はなかった」と釈明する一方で、弁護士法違反の容疑を認めるかについては、「現時点では留保する」と述べました。

 

引用以上

 

 この記事中にある住吉会系の暴力団組長らが多重債務者を弁護士に不正に斡旋していた事件は以下2011年9月12日配信の以下の時事通信の記事のとおりである。

 

 

 

長崎の弁護士とも提携、あっせんか=多重債務者の返還請求-警視庁

 

 過払い金返還を請求する債務者を無資格で弁護士にあっせんした事件で、逮捕された広告会社幹部の仲野大吾容疑者(31)らが、長崎県弁護士会に所属していた元弁護士とも提携し、債務者をあっせんしていた疑いがあることが12日、捜査関係者らへの取材で分かった。

 広告会社があっせんした債務者三百数十人のうち、百数十人が元弁護士の顧客ファイルから引き継がれたことも判明。約8000万円が同社や暴力団組長の斉藤順平容疑者(52)に渡っており、警視庁組織犯罪対策4課は詳しい資金の流れを調べる。

 捜査関係者らによると、同社は2008年12月から数カ月、長崎県弁護士会に所属していた弁護士と提携。インターネットやチラシで広告を出し、多重債務者のあっせんを行っていた疑いがある。この弁護士は09年4月、別の人物に非弁活動をさせたとして退会処分になった。

 斉藤容疑者は同社幹部の相談を受け、09年3月、以前から知り合いだった東京弁護士会の近藤利信弁護士(69)を幹部に紹介。斉藤容疑者は多数の債務整理事件を手掛ければ利益が上がると持ち掛けたという。組対4課の調べに、近藤弁護士は「違法であることは分かっていたが、事務所が赤字なので引き受けた」と話している。

 

引用以上

 

 組織的な非弁案件は、金融会社と暴力団もしくは半グレ勢力と「欠陥弁護士」が三位一体となって行われるのである。先ごろ脱税で刑事告発された弁護士専門の広告代理店の元代表も「元金融屋」の半グレで、「欠陥弁護士」を事実上飼って直営非弁事務所を経営していたのである。

 この他にも、何度もお伝えしている通り蓮見君も探偵業者の海老根くんを「非弁窓口」にして過払い金返還請求を組織的に行っていたのである。ハッキリ言って債務整理・過払い金返還請求事案の60%程度は「非弁屋」の介入によるものである。古くは「明神」「コスモ」グループであり、最近は海老根くんのように金融会社からの持ち込みリストを元に「任意団体」「NPO」などがアポ電などの営業をかけて集客する事案が多かった。最近は海老根くんと同業の「探偵業者」が特殊詐欺の被害者リストを元に「詐欺被害」の返金請求の勧誘を行っているのである。

 このように暴力団もしくはそれに準ずる勢力と、一部の倫理観を持たない持てない弁護士との「協働」や、そのような反社会的勢力に「飼われる」弁護士は結構多いのである。

 この事件で起訴され「違法であることは分かっていたが、事務所が赤字なので引き受けた」とコメントしていた近藤利信弁護士は懲役1年6月執行猶予3年の有罪判決を下されている。近藤弁護士も「違法」であることを理解していたが「カネ」で転んだわけなのである。

 非弁屋や事件屋が、狙いをつける弁護士は「カネに追われる弁護士」である。欠陥弁護士を「飼う」非弁屋・事件屋は飼っている弁護士を使い十分に利益を得れば逃走することが多い。この例は先ごろ退会命令を受けた東京弁護士会所属の龍博弁護士の例を見ても明らかである。(そうですよね、竹川カズノリに斉藤くん)

 また事件屋や詐欺師に取り込まれて命を絶ってしまった弁護士もいる。結局のところ弁護士を使い倒す連中には倫理観も正義感も全くなく「カネ」だけが目的なので、預り金はかっぱらって逃走するわ、着手金だけふんだくって仕事はしないとか、そんなのばかりなのである。そんな中で家賃を支払えず事務所を強制執行で退去させられ、そんなところを非弁屋に拾われた弁護士もいる(泥棒駒場の同僚です)。

 何度も述べているが弁護士法に定められた弁護士の使命は「社会正義の実現」である。しかしながら、弁護士法の精神を全く理解せず「カネ」に追われ「カネ」に転ぶ弁護士が多すぎるのである。社会正義の実現を使命とする弁護士と法の埒外の人種であることを自称する「アウトロー」が手を組んでお仕事をしている事を、日弁連・各単位弁護士会がどのようにお考えなのか、ぜひ見解を述べて頂きたいものである。

 

現在も、上記の記事を書いていた頃と同様に、今も「カネに追われる」弁護士は詐欺集団や非弁屋が血眼になって探しており、絶えず「カネ」にために「弁護士」の名義のみを使うことを狙う犯罪集団が存在することを、すべての弁護士と日弁連・各単位弁護士会は自覚するべきなのである。

この「過払い」ブームにより、競馬情報詐欺をやっていた半グレ(逮捕されたが不起訴)は今では「送り屋」の経歴を隠して偉そうにM&Aごっこをして経済人気取りである。

こんな状況の中で弁護士に依頼するための比較検討する弁護士ポータルサイトが誕生したのは2005年ごろの事である。弁護士ドットコムが弁護士ポータルの嚆矢のようであるが、その後は多くの弁護士比較サイトが誕生し現在に至っている。このような比較サイトにもそれなりに意味はあるのであろうが、依頼者の書き込みについて回答をすることで何かの解決に寄与するとは思えないのと、依頼者は自分に迎合してくれる弁護士を飽くなく「検索」する性質の者も多いことに注意をしておくべきであろう。また現在の弁護士広告は弁護士の「専門分野」を強くアピールしているものも多いが、あまり当てにしないほうが良いと思われる。債務整理の専門とか交通事故専門というところも多いが、弁護士は法律の専門家であり、経済評論家でも交通評論家でもないからである。

弁護士ポータルの中には「弁護士丸抱え」の事務所を運営するところも現れた。それだけ「過払い」は「チョロい」シノギだったのである。この業務の定型化に多くの弁護士が心血を注いできたわけであるが、「過払い屋」は「カネ」だけが目的なので、「カネの亡者」らは平然と依頼者のカネを喰っていったわけだ。無能弁護士の横領事案や非弁提携事案で除名や退会命令や業務停止になった連中を、ぜひ弁護士自治を考える会が運営する弁護士懲戒処分検索センターで検索してほしい。

品位と矜持を持たない弁護士らは仕事がラクで、銭になる「過払い」の客の争奪に血道を上げていたので弁護士広告・弁護士ポータルが発展したという面もあることも指摘しておきたい。

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