東弁の「より相談しやすい法律相談体制の構築を目指す」という会長声明 今回のコロナウイルスの感染拡大による様々な問題を本当に弁護士が解決できるのか考えるべきでしょう

東京弁護士会は24日付で「新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の影響を受ける市民及び事業者の皆様への支援を表明するとともに、より相談しやすい法律相談体制の構築を目指す会長声明」として以下の声明を公表した。

 

2020年04月24日

東京弁護士会 会長 冨田 秀実

 

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響は、瞬く間に世界各地に広がり、我が国においても、本年4月7日には政府により東京都などに緊急事態宣言が発令され、本年4月16日にはその対象区域が全国に拡大されました。

市民に対しては本年5月6日まで不要不急の外出の自粛が求められ、事業者に対しては、一部事業者に対する休業要請、営業時間の短縮要請等が求められているにもかかわらず、政府による十分な補償策が発表されているとは言えないなかで、市民や事業者の皆様のご自身への感染の不安、のみならず生活不安、事業の継続に対する不安が高まっています。

そのような中で、①正規雇用・非正規雇用・フリーランスに関する解雇、賃金不払い、発注の打ち切り、料金の不払いなどの問題、②学校に行けない児童や生徒らの教育を受ける権利や心身の健康、休校で働けなくなった保護者の生活保障の問題、③事業者にあっては、契約不履行、取引の打ち切り、労務問題、資金繰りといった問題、④医療従事者や感染者への偏見や差別などの多くの法律問題が発生しており、連日のようにマスコミ報道がなされています。当初、マスコミ報道の中には、弁護士会が、市民の法的ニーズに応えていないのではないかとの論調も見られたところです。

当会は、緊急事態宣言の下で、感染防止のために、弁護士会館や法律相談センターでの対面型の法律相談・法的サービスの提供は自粛せざるを得ない状況にあっても、当会の弁護士は、社会生活上の医師として、市民の皆様の法律相談のご要望に的確にお応えするため、電話を中心とした相談者及び弁護士の移動と接触を伴わない法律相談体制に移行して、引き続き法律相談窓口を運営しています。

具体的には、弁護士紹介センター(消費者相談、借金相談、高齢者・障がい者に関する相談、労働相談、離婚相談、DV相談、生活保護相談、外国人相談、刑事・少年事件相談等。現時点ではウェブまたはFAX受付(FAX 03-3581-0865))において741名の相談担当者を登録して相談に応じている他、子どもの人権110番(電話03-3503-0110)・民事介入暴力被害者救済センター(電話03-3581-3300)・マンション管理相談窓口(電話03-3581-2223)で市民の皆様からの相談を受け付けています。

また事業者向けには、中小企業法律支援センター(電話03-3581-8977)において、279名以上の相談担当者が登録されて、相談を受ける体制を整えています。

さらに本年4月20日からは日本弁護士連合会の新型コロナウイルス法律相談全国統一ダイヤル(電話0570-073-567)による電話での相談受付が始まっています。この法律相談にも当会の弁護士が、弁護士紹介センターから214名、中小企業法律支援センターから102名参加して、東京都のみならず近県の相談者の方の相談に応じています。

当会は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、想定を超え、かつ出口が見えないことによる皆様の不安が、一日も早く解消され、元通りの生活を取り戻せるように、これからも全力をもって支援に取り組んでまいります。

 

引用以上

引用元 https://www.toben.or.jp/message/seimei/424.html

 

内容と、趣旨は立派としか言いようがない。弁護士が相談にのれば法律的な方針は指し示してくれるとは思うが、困っている人たちが本当に必要なのは法的なアドバイスよりも「銭」であることを相談に乗る弁護士たちには理解してほしい。

上記の会長声明にあるとおり事業者に対しては、一部事業者に対する休業要請、営業時間の短縮要請等が求められているにもかかわらず、政府による十分な補償策が発表されているとは言えないという事が全てであり、「自粛」は求めても国としては事業者への補償は考えておらず、各自治体が独自に行っている状況では、「自粛」を原因とした経済的な混乱は増すばかりであろう。

わが国では、大企業が優遇される税制になったことや、消費税の増税もあり貧富の差がますます拡大し、その階層が固定化されるような状況まで現れている。このような原因は終身雇用制度の終焉と、「人材派遣」などにより正規雇用が減少したことによるだろう。大企業は潤沢な内部留保でこのコロナ危機を乗り切るかもしれないが、中小企業や個人事業主等からすれば、すでにこの「自粛」の期間にカネが回らなくなるような状況なのである。

このような状況は、我が国の産業構造が「中抜き」で利益を出すことで、末端の実務に当たる業者に充分なカネが廻らないことに原因があることは間違いないだろう。ゼネコンなどは中抜きばかりでなく、現場所長などへの「バック金」もいまだに下請けに求めたりしており、このような実態は福島の原発事故についての除染作業などでも明らかになったばかりだ。危険な作業を行う人たちには「中抜き」された僅かなカネしか廻らず、ブローカーやゼネコンだけが儲かる図式なのである。

建設業に限らず、重層的な下請により「中抜き」が蔓延る我が国の現状を今回のコロナ禍を契機に変えていくべきであろう。汗を流す者、実務を担う者にカネが流れるような仕組みを作ることと、真の働き方改革を推し進めるべきなのである。

このコロナ禍を原因とする問題の相談に乗っている弁護士たちのためにも、日弁連・各単位弁護士会は、国による事業者補償を求めるべく積極的に行動するべきであろうと思われる。そればかりでなく、内部留保を溜め込んでいる企業に対して義援金を拠出するよう積極的に働きかけるべきだろう。繰り返すが、今コロナ禍を原因に困っている人たちを救えるのは「銭」であるからだ。

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