今年度の司法試験合格者は1502名 合格者らの食い扶持があるか心配です すでに法科大学院制度は事実上崩壊 司法予備試験経由者の優秀さが際立つ内容です

時事通信は10日付で「19年司法試験、1502人合格=受験者は7年で半減」として以下の記事を配信した。

 

法務省は10日、2019年の司法試験で1502人が合格したと発表した。

 前年比23人減で、現在の試験制度に完全移行した12年以降最少。受験者は4466人と、12年の8387人からほぼ半減した。合格率は前年比4.5ポイント増の33.6%で、初めて3割を超えた。

 法科大学院別の合格者数は慶大の152人がトップ。東大134人、京大126人、中央大109人と続いた。合格率では、京大が62.7%と最も高く、次いで一橋大59.8%、東大56.3%、慶大50.7%と続いた。

 法科大学院に通えない人を対象とした予備試験経由で受験した385人のうち、合格者は315人。合格率は81.8%と過去最高だった。

 合格者の平均年齢は28.9歳で、最高齢は65歳、最年少は20歳。女性の合格率は24.4%だった。 

 

引用以上

 

ただでさえ飽和状態の弁護士の需要の中で、毎年1500人程度の司法試験合格者を送り出せば、明らかに供給が需要を上回ること自体誰でもわかる事であろう。法テラスや公設事務所で若手弁護士を扶養してあげても、法テラスの報酬基準で仕事をすれば割に合わない事は明らかであり、法テラスの報酬基準などブラック企業と同じぐらいの搾取であると筆者は考えており、司法試験に合格し弁護士になったとしても、弁護士になるまでの投資に見合わない収入にしかならない事が分かるからこそ、優秀な人材が弁護士を志望しない事は確かであろう。

これだけ弁護士が増えて、着手金・報酬のダンピングや「無料相談」で客集めを行っている中で、若手弁護士が生きていくのが大変だからこそ、最近は即独・即非弁提携のような事案が増えるのであろう。

 

【参考リンク】

司法制度改革の結果としてなりふり構わず集客を行う弁護士が増加しました 「街角法律相談所」とそっくりのサイトも出現している事からも「非弁提携」の需要は高いのでしょう

 

組織的な交通事故処理の非弁提携 ポスト過払い金の非弁提携のトレンドは柔整業界からの「送り」

 

こんな状況の中で、司法試験に合格した者たちの食い扶持があるかが大いに心配である。

あまり事情を知らない国民は弁護士業界における「競争」が、欠陥弁護士を淘汰すると考えているようだが、悪貨は良貨を駆逐するものであり、結果的に過度の競争の結果の中で生き残るために過大な広告を大量出稿したり、着手金欲しさに「必ず勝訴する」とか必要以上に「闘う」姿勢をアピールする弁護士が増加するのである。

それにしても、法科大学院制度が完全に崩壊している事がよく理解できる。司法予備試験組の合格が最も多く、合格率も高い事を考えれば今後も法科大学院を志望する者はまずます減少するはずだ。

司法試験の受験者も引用記事のとおり7年間で半減したのであるから、上述のとおり弁護士になっても大して稼げるわけでもない事が明らかになり、弁護士として誠実に業務をしても経済的に恵まれることが少なくなってきたからこそ、志望者が激減したことは確かなのである。本当の意味での司法制度改革を行う必要がある事を政治も日弁連・各単位弁護士会も重く認識するべきなのである。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中