愛知県弁護士会はフトコロが豊かなようで、被疑者国選のセンセイが勾留決定に対する準抗告を申し立てると国選報酬以外に1万円を追加してくれるそうです。

朝日新聞デジタルは22日付で『「不当勾留」不服申し立てに1万円 弁護士会が独自支援』として以下の記事を配信した。

 

「人質司法」に対抗するため、裁判官の勾留決定に不服を申し立てれば1万円を支給します――。愛知県弁護士会が9月、凶悪事件などを扱う裁判員事件を除く「被疑者国選弁護」の対象事件で、こうした取り組みを始める。弁護士会が資金面で弁護人の準抗告(不服申し立て)を後押しするのは異例という。

  検察官は、逮捕した容疑者の身体を拘束する必要があると判断すれば、裁判官に勾留請求する。裁判官が必要と判断した場合は容疑者の勾留を決定する。弁護士会会員の弁護士が勾留決定を不当と考え、準抗告すれば国選報酬に加え、1件につき1万円、準抗告が認められて勾留が取り消されれば2万円を支給する。

 

引用以上

 

 まぁ、愛知県弁護士会はフトコロが豊かなようで、「人質司法」に対抗するために勾留決定に準抗告を申立てれば1万円を被疑者国選を担当するセンセイに支払ってくれるそうだ。

引用記事が上記のような感じなので、詳細な制度は分からないが、準抗告よりも、勾留質問の前段階で勾留に対する意見書などを出す事のほうが先であり、支援するのであれば、そのあたりからの支援をする事のほうが大事なような気がするが、もしかすると「人質司法」よりも弁護士の「貧困対策」という側面もあるのかもしれない。

愛知県弁護士会は資金面で弁護人の不服申し立てを後押しするという事だが、1万円欲しさに、箸にも棒にもかからない準抗告を行う弁護士も出てくるのではないかと思われる。

明確に勾留の理由がある事件でも「準抗告」を行っても1万円を支払ってくれるわけであるから、この制度を利用する弁護士の見識が問われる事になるのである。

それにしても「人質司法」は確かに問題であることは確かであり、在宅においても捜査可能である案件に対してはできる限り身柄を拘束しない事も必要である事も確かではあるが、最近増加している保釈逃亡や、刑の確定後に収監を逃れるための逃亡を企てる人物も多い事から、勾留決定に対する準抗告を行うにしても、被疑者への「与信」管理をしっかりと弁護人が行う事は必要であり、被疑者の属性などについても慎重に検討しなければ、かえって被疑者の利益を損なったり、社会に余計な不安を与える事になることに充分注意する必要があるだろう。

準抗告したら1万円という安易な政策よりも、本来は「例外的」であるべき「勾留」手続きに対しての運用についての是正を求めるための活動やPRを行ったほうが、よほど有意義ではないかと筆者は考える。

大体、刑事弁護人は「カネやるから準抗告しようぜ」などと言われて、行動を起こす様な人物では困るわけである。要件・必要性があるからこそ準抗告をするという姿が本来の姿であろう。この愛知県弁護士会の取り組みがどのような結果になるのか注視していきたい。

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