太田真也弁護士(東京)に3回目の懲戒処分 懲戒事由は妥当であるが懲戒処分の均衡という意味では疑問の残る処分

太田真也弁護士に業務停止2月の懲戒処分が下された。これで太田弁護士は3回目の懲戒処分である。同弁護士と関係が深い弁護士自治を考える会は同弁護士の懲戒処分の決定書を全文公開している。同会が同弁護士の懲戒処分をいち早く公開したことは「ポジショントーク」が多いネット報道の中で異例といえるだろう。同会による太田弁護士の懲戒処分の決定書の公開には深い感銘を受けた。

 

【参考リンク】

 太田真也弁護士(東京)業務停止2月 議決書全文 弁護士自治を考える会

 

議決書の内容からは、太田弁護士が業務停止処分を受け、裁判所にその処分の内容を「電話」で伝えた内容が争点となっていることが分かる。太田弁護士は電話で裁判所に、業務停止処分を伝えたと主張し、裁判所側はその内容を否定している。そもそも太田弁護士が裁判所に辞任通知をFAX送信していれば、「いった、いわない」の問題は起きなかったことは明らかである、業務停止期間が1月であったことから、依頼者が委任契約の継続を希望した場合でも、その旨の内容を書面で送付していれば良かったはずである。通常辞任通知などは書面で送付する事から考えれば太田弁護士の主張は通りずらいものである事は間違いない事である。

だからこそ、東京弁護士会は「縷々一方的で不合理な言い訳」と太田弁護士の主張を判断し、業務停止期間の裁判所への問い合わせも問題視し、「規範意識が極度に鈍麻」していると判断したのであろう。

このような事情から考えれば太田弁護士に対する懲戒事由は確実に存在すると判断した東京弁護士会の判断はある意味妥当である。しかしながら、太田弁護士の弁明にも一理ある事は事実で、この処分の端緒となった保護命令の決定書の受け取りと依頼者への送付は依頼者の身体・生命を守るべく行ったとの主張は事実であろう。弁護士の業務停止中の行動とは言っても依頼者の安全を図るために行ったのであれば、そのあたりは情状を認めても良いのではないかと思われる。しかしながら、東京弁護士会は「縷々一方的で不合理な言い訳」と判断したのである。これは、業務停止期間中における業務規制について太田弁護士が「独自の解釈」を行い、弁明をしたことを問題視した判断であろう。

この懲戒処分により太田弁護士は全ての案件の辞任を余儀なくされたことになるが、果たして、この懲戒処分は妥当な処分なのであろうか?太田弁護士が会務に熱心で東弁幹部の覚えめでたき弁護士であれば、このような処分にはならなかったと筆者は考えている。

太田弁護士は、東京弁護士会から「目を付けられている」弁護士だからこそ、このような処分になったことは間違いなく、アディーレ法律事務所と同様に弁護士会に対して従順ではないという事も重い処分の背景にあるものと考えられる。業務停止期間に弁護士業務を行ったとして懲戒処分を受けた弁護士への処分は「戒告」から「退会命令」まで幅が広い。懲戒処分の均衡という事を考えればあまりにも処分にブレがあり、懲戒事由の検討よりも、弁護士会幹部の意向も反映されていると感じているのは筆者だけでは無いはずである。

 

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