弁護士の現状を巡る論考 クレーマー的なメンタリティーを醸成する過剰な権利意識と拝金主義はさらに弁護士の業務に悪影響を与えるはず

司法制度改革の影響について興味深く、考察する記事が相次いで掲載されている。

 

【参考リンク】

悪しき司法制度改革が裁判も変えてしまった  荘司雅彦弁護士

 

弁護士が「真面目に働く人ほど食えない」仕事になった理由 ダイヤモンドオンライン

 

弁護士を大増員して、弁護士を身近な存在にして、様々な事を弁護士に相談しましょうとか、何か争いが起こった際には弁護士に相談して訴訟で解決しましょうというような安直な司法制度改革が我が国に根付くはずもなく、いわゆる「過払い金バブル」が無ければ大増員された弁護士たちへの影響はさらに早く訪れていただろう。「過払い金バブル」が欠陥弁護士の懐も、反社と組んだ「即独」弁護士の懐も、街弁の懐も、弁護士会務に熱心な弁護士の懐も潤し、司法制度改革の破綻の発覚を弥縫したのである。

荘司弁護士の論考の内容は事実を的確に捕らえている。以前は「ヤメ検」という看板で刑事事件の弁護を行えば、それなりに稼げたのであろうが、不祥事で実質上の退職勧告をされた「ヤメ検」が、事務所経営が不安定だからと言って法外な弁護費用を「ボッタクリ」したことから考えても、もうかる商売ではなくなってきた事は明らかで、公証人や「カンバン(簡裁判事の略)」のほうが安定していて良いという考えもよく理解できる。

また裁判官が立身出世や定年後の人生を考えることも当然であり、判断にバイアスがかかる事も当然であろう。

荘司弁護士の記事中の、伊方原発の運転差し止めの判断のついての分析も正鵠を得たものであり、砂川事件の第一審の判決は日本国憲法からしたら当然の判断なのであるが、当時の日米関係から田中耕太郎などの判断から跳躍上告を受け入れ最高裁での判断となり、差し戻し審判決となったのである。最高裁の顔色や当時の政治判断で司法の判断は変化することも事実である。

ダイヤモンドオンラインの記事は極端であるが、弁護士の数が少なく弁護士に依頼すると「大金が掛かる」と考えられていたころには、弁護士の喰いっパグレは少なかったであろう。その後の弁護士報酬の自由化、広告の自由化で、「サルでもできる」債務整理・過払金返還請求は過熱し、ヤミ金あがりが弁護士業界に参入してきたり、「ホンマ」のような消費者金融出身の人物が顧客リストを持ち出して過払金返還請求の直接勧誘をおこない莫大な利益を上げて覚せい剤中毒になった事から見れば、弁護士業界は「正義」よりも「カネ」を追いかけ、また「正義」を求める余裕がなくなってきた弁護士たちは進んで「ホンマ」のような犯罪者に「飼われる」事を選ぶようになったのである。

このような変化と同時に、国民の意識にも変化がありわずかなトラブルを「カネ」に換価しようとする意識を持つものが急速に増加したのである。少し怒鳴れば、「脅迫」「パワハラ」と騒ぎ、飲食店や販売店で「俺は客だ」と偉そうに振る舞い、少しでも気に入らない事があれば「謝罪」を要求し暗に金銭を請求しようとする見苦しい人間が増加したのである。こんなメンタリティーの依頼者を相手にしたい弁護士は少ないだろうが、「食えない」弁護士や「カネに追われた」弁護士、あとなんでもいいからカネを払ってほしいと考える弁護士らは、こんな連中の話を聞いて小銭をもらい無理筋の話をすることになるのである。(カネだけもらって何もしない者も多い)

これが司法制度改革の結果である。国民はこんな司法制度改革を望んでいなかったはずだと筆者は考える。

我が国の首相は元融資保証金詐欺を行っていた男がプロデュースを手掛けていたアイドルグループの女性や極めて下品な知性の欠片も無い人間と会食しているぐらいだから、

【参考リンク】

安倍晋三首相、「ダウンタウン」松本人志さん、指原莉乃さんらと会食 産経新聞

 

何を考えているのかは分からないが、まじめに司法制度改革の失敗を受け我が国のあるべき司法の姿の検討や、弁護士自治の抜本的な改革も考えて欲しいものだ。

“弁護士の現状を巡る論考 クレーマー的なメンタリティーを醸成する過剰な権利意識と拝金主義はさらに弁護士の業務に悪影響を与えるはず” への3件のフィードバック

  1. いつも勉強になります。ありがとうございます。

    ほんの少しですが調べてみたところ、司法制度改革推進計画が閣議決定されたのは2002年3月小泉政権であり、たぶんこの結果2004年4月小泉政権下で法科大学院が開校され、同年11月に司法制度改革推進本部が解散されたようです。現在の司法制度を形作ったのは小泉純一郎のようです。

    会食したことで批判するのは、仲間だから会食した、くだらん輩と仲間だ、とのご意見と推察しますが、どうでしょうか。そのご意見は軽率だと思います。法曹界の堕落の一因に司法制度改革があるならば、司法制度改革がなぜ行われたのかを紐解いたうえで議論すべきであり、直接現政権の批判につなげるのは無理です。テレビ芸人の政治コメントには一切興味はありませんけど、司法制度改革批判とテレビ芸人と現政権批判を結ぶのは理論的ではありません。

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  2. 反社と組んだ「即独」弁護士とは、
    旧つくし法律事務所の松永元弁護士のことでしょうか?
    旧つくし法律事務所は、大物暴力団が経営していたと聞いていますが、
    その人物を教えて頂けませんでしょうか?
    弁護士会は全く役に立ちませんし、何もしてくれませんでした。
    被害者の会に参加すればいいと言われましたが、弁護士たちは被害者の会を作りませんでした。
    儲からないからです。
    余りにもひどい話です。
    被害者は今も苦しんでいます。

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  3. 首相のお仲間がくだらないのではなく日本全体がくだらなくなったのです。
    だから反社会勢力とお友達の弁護士、警察官、公務員、庶民があふれている。

    ダウンタウンの漫才がチンピラのようだと大昔から批判されていました。
    「ダウンタウン その弊害と悪影響―もう君たちは見たくない!!」という本まで出ております。
    >いじめ、暴力、勘違い、権力誇示…いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの漫才コンビ・ダウンタウン。
    >だが彼らのタレ流す「口害」は若者や子供たちに悪影響を及ぼし始めている。五人の識者がダウンタウンを糾弾する。

    迎合したテレビ局がそういう笑いをお好みだったのでしょう。
    公共放送としての倫理観はどのテレビ局にもありません。
    総務省もテレビ局が詐欺師を持ち上げた放送をして事後発覚しても大した規制をしていません。
    もしかすると総務省(≒電通)もお好みだったのかもしれません。
    皆がそういうテレビを盲信して言われたとおりに笑って気づけば社会が変わっていた。

    誰を選んで誰とお友達になろうが自由ですし自己責任です。
    その結果、北朝鮮にいつまで経っても資金供給されていていても日本の自己責任です。
    社会正義だと思い統一教会を信奉して票を集めてもらってたら
    飼われてコントロールされるようになっても政治家の自己責任です。
    ※社会正義ではなく楽な政治活動を追い求めていたのでしたらお詫び申し上げます。

    そろそろ世界からどう思われているか考えたほうがいいと思います。
    各国がYAKUZAオリンピックに参加したいかどうかも含めて。

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