司法試験合格者1543人 司法予備試験経由者は最多 法科大学院制度はすでに崩壊していることを自覚すべき

12日付で日本経済新聞は「司法試験1543人合格 予備試験経由、最多の290人」として以下の記事を配信した。

 

法務省は12日、2017年の司法試験に昨年より40人少ない1543人が合格したと発表した。受験者数や法科大学院の志願者数の減少が続くなか、政府が15年に下方修正した目標の年間1500人以上をわずかに上回った。法科大学院を経ず受験資格を得る予備試験通過の合格者は最多となり、募集停止が相次ぐ大学院の人気低下に拍車がかかる可能性がある。

 受験者数は932人減の5967人、合格率は2.91ポイント増の25.86%。合格者は男性1228人、女性315人で、平均年齢は28.8歳、最年長は71歳、最年少は21歳だった。

 一方、予備試験通過の合格者は55人増の290人で合格率は72.50%。合格者数は全体の約18%を占め、法科大学院の中で最多の慶応大(144人)の倍以上となった。

 予備試験は経済的な理由などで法科大学院に通えない人のための例外措置として11年から導入されたが、本来の趣旨とは異なり「法曹への近道」として学生らが出願するケースが目立つ。

 法科大学院の合格者は95人減の1253人で合格率は22.51%。大学院別の合格者数は慶応大に次いで東京大(134人)、中央大(119人)、京都大(111人)、早稲田大(102人)など。合格者ゼロの大学院は5校だった。

 法科大学院は「身近で使いやすい司法」を目指す司法改革の目玉として04年度から始まった。しかし、乱立が合格率の低迷を招き、学生らの大学院離れを生む。

 志願者は04年度に最多の延べ7万2800人だったが、現在は1万人を切っている。定員割れのため、立教大や青山学院大など都内の有名私大も募集停止を発表。来年度も募集する大学院はピーク時のほぼ半数の39校に減っている。

 司法試験の合格者数をめぐっては、政府は02年に法曹人口の拡大を目指して「10年ごろに年間3千人」とする計画を閣議決定した。しかし、需要が追いつかず弁護士の供給過多に陥り、15年には1500人以上に下方修正。乱立した法科大学院の統廃合を促すため、15年度からは定員充足率や司法試験の合格率などで補助金に差をつける仕組みを導入している。

 

引用以上

 

司法試験合格者を年間3000人程度にしていこうという司法制度改革は、訴訟の新受件数の低下や、弁護士間の費用ダンピング合戦や、積極的な非弁業者との関与や過大な広告で客集めなどの弊害を引き起こし、結局は年間1500人程度の合格者を目標とすることで落ち着いたが、今後も弁護士の供給過剰状態は続くであろう。

また法科大学院制度も司法試験合格者が司法予備試験経由者が合格率・合格者共に最多となっている事や、多くの法科大学院が募集停止や統廃合を行っている現実から考えれば完全に崩壊していると判断して間違いないだろう。

人口が減っていく中で、弁護士だけが増員されても需要が増えるわけもなく、「法テラス」とう公営の価格破壊を行う組織を作ったり、弁護士会の「公設事務所」を設立し、一般の弁護士の糧道を絶つような政策を行っているのだから、法曹への魅力が低下するのも当然であり、現在の弁護士インフレの中で生計を立てることが困難だと優秀な若者が考えるのは当然であろう。

司法試験合格者を増加させても法的な需要など増えるわけもなく、顧客開拓や営業努力を法律職人である弁護士に求めるのは酷な事であろう。そんな事からも営業能力に長けた特殊詐欺関係者が弁護士業界に進出してくるのである。

司法制度改革はすでに頓挫している事と、法科大学院制度はすでに崩壊している事実だ。心ある政治家にはカルパ制度の導入や弁護士自治の見直しなどの本当の意味の司法制度改革を行うべく行動をして欲しいと筆者は考えている。

2 thoughts on “司法試験合格者1543人 司法予備試験経由者は最多 法科大学院制度はすでに崩壊していることを自覚すべき”

  1. 合格者の最年長は71歳だそうですが司法試験受験には年齢制限を設けるべきでしょう。
    コネクションが無い限り、彼(彼女)の就職先は皆無です。
    余程、お金に余裕があれば別ですが、
    そうでなければ、彼(彼女)の行うことは一つしかありません。
    欠陥弁護士特有の非弁提携です。

    そういえば40歳を過ぎて20数年かけて合格した新司法試験非弁提携第一号弁護士(破産して、現在、フィリピンに逃亡中)は、弁護士登録と同時に非弁提携をしましたね。

    資産がある、他の国家資格を持っていて業務に実績があるという特別の事情が無い限り、
    司法試験受験は30歳までに制限した方がいいでしょう。
    犯罪を増やすだけです。

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  2. 弁護士被害にあった者からすると、毎年このニュースを見るたびに、恐ろしさを感じます。

    将来被害を受けるであろう依頼者を、弁護士を正義の味方と思っている人たちを、裁判は正しいと思っている人たちを思ってしまう。今後、この中からどれだけ法曹界の崩壊に貢献する者が出てくるのか。

    初めは希望をもって司法試験に臨む人が多いんだろうと推測します。
    司法の闇を実感する者と埋もれる者たち。
    暗黒の闇に揉まれ、金の亡者になる者。
    名誉と地位にすがりつく者。
    弁護士は談合すればよく、裁判官は適当に判決を書けばいい。
    それが今の日本の法曹の世界ではないでしょうか。

    弁護士自治と司法制度が崩壊していることは明らかで、いつになったら本当の司法・法曹の大改革がおこなわれるのか、期待半分、あきらめ半分で、これからの法曹界を見守りたいと思う。

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