大塚和成弁護士(第二東京) 懲戒処分変更の裁決の内容 退会命令の処分は「重きに失する」との判断 一般社会との間に存在する「崖」は大きい

仕事で関係のあった女性に性行為を強要したとして昨年2月22日に退会命令の処分を受けていた、大塚和成弁護士(第二東京)への処分が業務停止二年の懲戒処分に変更されたことは以前にお伝えしたとおりである。

 

【参考リンク】

退会命令の懲戒処分を受けた大塚和成弁護士(第二東京) 日弁連への審査請求で業務停止2年への処分の変更の裁決 日弁連は裁決の趣旨の速やかな公表を

 

 この裁決の変更についての公告が「自由と正義」1月号に掲載されていたので以下に記載する。

 

1 裁決の内容

 (1) 審査請求人に対する懲戒処分(退会命令)を変更する。

 (2) 審査請求人の業務を2年間停止する。

2 裁決の理由の要旨

(1) 審査請求人に係る本件懲戒請求事件につき、第二東京弁護士会(以下「原弁護士  会という。」は審査請求人が、ホテルの客室において、懲戒請求者の意思に反して性行為に及んだ行為が、弁護士法56条1項に定める弁護士の品位を失うべき非行該当するとし、その違法性及び責任は重大であるとして、退会命令の処分とした。

(2) 審査請求人は、懲戒請求者の意に沿わない性行為を実行したものであり、この行為はセクシャル・ハラスメントと評すべきであり、著しく弁護士の品位を失うべき非行であるといえる。

(3) 他方、審査請求人が懲戒請求者の抵抗を物理的に排して強引に本件性行為を完遂したものとまでいうことができず、また審査請求人が原弁護士会で退会命令という重大処分を受け、一時的ではあるが廃業するに至り、本件が報道され、家族を含めて社会的な制裁を受けている事を考慮すると、原弁護士会の処分は重きに失するといわねばならない。

(4) 以上の事実を総合的に評価すると、審査請求人を業務停止2年とするのが相当である。

3 裁決が効力を生じた年月日

   2016年11月23日

 

 日弁連の判断は上記のとおり審査請求人は、懲戒請求者の意に沿わない性行為を実行したものと判断しセクシャル・ハラスメントであると判断しながらも、審査請求人が懲戒請求者の抵抗を物理的に排して強引に本件性行為を完遂したものとまでいうことができずと判断し、更に審査請求人が原弁護士会で退会命令という重大処分を受け、一時的ではあるが廃業するに至り、本件が報道され、家族を含めて社会的な制裁を受けている事を考慮して退会命令の処分が重きに失すると判断したのである。

この日弁連の裁決は一般社会の常識との間で大きな「崖」がある事を示している。

まず、社会正義の実現を使命とする弁護士が、懲戒請求者の意に沿わない性行為を実行したという事は、日弁連の述べるとおり重大な「セクシャル・ハラスメント」であり、この行為だけで退会命令などでは無く「除名」処分が相当であると筆者は考える。一般の法人でこのような行為を行えば「懲戒解雇」は当然である。

そして、日弁連は大塚弁護士が懲戒請求者の抵抗を物理的に排して性行為を完遂したわけではないと判断しているが、懲戒請求者が性行為への物理的抵抗を行った際に、暴力などを受ける可能性があった事が考慮されていないようである。またセクシャル・ハラスメントが職場内での地位などを利用し行われることも考慮されていないようである。このような事実認定をどのように行ったのかを日弁連は弁護士自治の信託者である国民に開示するべきであろう。

日弁連は大塚弁護士が一時的ではあれ退会命令の処分を受け、弁護士業務を廃業せざるを得なかった事、この件が報道されたことによる社会的な制裁を受けたと判断しているが、そもそも大塚弁護士の自業自得でしかない事は明らかであろう。この件が報道されたことによる社会的制裁などと日弁連が判断するという事は弁護士懲戒についての報道などするなという事であろうか?このような懲戒処分の裁決の公告にしても、一般国民には公開されず「自由と正義」にのみ掲載されるのである。このような弁護士自治を評して筆者はいつも「弁護士の弁護士による弁護士の為の弁護士自治」と規定しているのである。

弁護士法の使命から、かけ離れた行為を行った大塚弁護士を「業務停止2年」という処分にしたことに納得する国民は少ないのではないだろうか?社会常識と間に大きな「崖」のある弁護士懲戒制度は「同僚裁判」と評すのが妥当なようである。

3 thoughts on “大塚和成弁護士(第二東京) 懲戒処分変更の裁決の内容 退会命令の処分は「重きに失する」との判断 一般社会との間に存在する「崖」は大きい”

  1. 「弁護士は特権階級」という意識の表れでしょうね。
    国民投票による弁護士に対する罷免制度を取り入れないと、
    弁護士制度は、増々、腐っていくでしょう。

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  2. 職場内だけではなく、政治団体内、宗教団体内でもあります。
    政治や宗教におけるセクハラ問題でも、伊藤先生のご活躍を期待しております。
    もちろんほかの弁護士先生でもかまいません。

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