書評 元弁護士山之内幸夫氏の「山口組顧問弁護士」

山口組の顧問弁護士であった山之内幸夫弁護士が有罪判決を受け弁護士資格を喪失したことは昨年11月に筆者も報じている。

 

【参考リンク】

山口組顧問弁護士 山之内幸夫(大阪)有罪判決確定で弁護士資格喪失

 

 その山之内元弁護士が「山口組顧問弁護士」という書籍を出版し、山之内元弁護士の過去の経験などをつぶさに述べている。

 

【参考リンク】

カドカワストア 山口組顧問弁護士

 

 山之内元弁護士は著書の中ので、暴力団の顧問弁護士となったきっかけや貴重な体験談、山之内元弁護士から見た山口組の動きなどを綴ったうえで、山之内弁護士の暴力団に関する持論が述べられている。

筆者の上記参考リンクでも同様の事を述べたが、筆者は山之内弁護士の述べる「受け皿」としての暴力団があったことは否定しない。しかし、山之内元弁護士が顧問となった当時の暴力団には一つの「教育機能」があり、礼儀や所作を徹底的に叩き込んだものである。また建前だけでも「堅気に迷惑を掛けない」という事も周知され、一応集団としてのまとまりもあった。

現在は「特殊詐欺」の後ろ盾や実行部隊となり、「堅気」に迷惑を掛けるだけでなく老人などの弱者の財産をむしり取る犯罪集団に堕している事も事実である。山之内元弁護士の著書に現在暴力団が深く特殊詐欺に加担している事についての記述が無いのは残念である。

また現在の暴力団は組織としても統制が取れず集団というよりは、犯罪者の寄せ集めである。また、積極的に内部情報やガセネタをネット上に発信し悦に入る馬鹿者が増えたのも特徴であろう。国際的マネーロンダリングの首謀者の自称組長がツイッターで発信し、インチキ化粧品などの販売を行う半グレと仲良しごっこを行う時代なのである。笑うしかないだろう。

山之内元弁護士の述懐はある意味ヤクザに「かぶれた」ことが分かる内容だが、悪い意味でなく、本当に山之内元弁護士が時代を共に過ごした仲間への思いが伝わる内容である。

著書の中で山之内元弁護士は「ヤクザの仕事を続けたければ絶対お金に近づいてはならない。必ず大失敗する」と述べている。これは、どんな仕事をしていても当てはまる事である。貪欲さは必ず人を不幸に追い込むのである。更生不能の「カネの亡者」である特殊詐欺師には理解不能であろうが紛う事無き真実である。

この山之内元弁護士の著書は一読の価値はあると筆者は考える。元弁護士として率直な自分自身の哲学を披露した山之内元弁護士の行動は昨今の「特殊詐欺」御用達弁護士よりもよほど潔いと筆者は考えるからである。

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