依頼も受けていないのに過払い金返還請求を行う弁護士 

14日付で読売新聞の大阪版は「無断で6人の過払い金請求手続き、大阪の弁護士 消費者金融、弁護士会に懲戒請求を検討」として以下の記事を配信した。

 

過払い金の返還請求を巡り、大阪弁護士会所属の男性弁護士(69)が、無関係の債務者6人の代理人になったと消費者金融会社に通知し、請求手続きを進めようとしていたことがわかった。弁護士は読売新聞の取材に、受任していないのに通知したことを認め、「知人から『急いで手続きをしてほしい人たちがいる』と頼まれてやった」と釈明している。

 過払い金は債務者の代理人の弁護士などの口座に振り込まれるのが一般的で、同社は何者かにだまし取られる恐れもあったとして、大阪弁護士会への懲戒請求を検討している。

 消費者金融会社の関係者によると、2月19日~3月1日、この弁護士から「受任通知書」が届いた。実在する債務者6人の名前や住所、生年月日のほか、「代理人として通知する。相当額の過払い金が発生していると思われる」などと記され、取引履歴の送付を求める内容だった。

 同社は通知書を受け、手続きを始めるため、6人との取引を停止。ところが3月1日、うち男性1人から「現金自動預け払い機(ATM)で返済を受け付けてもらえない」との問い合わせがあり、受任の事実がないことが判明。男性は弁護士との面識もなかった。

 同社が調査したところ、他の5人も同様だった。弁護士からは同月16日までに、全員分の辞任通知書が送られてきた。

 弁護士は取材に対し、知人から「返還請求の時効(10年)が近い債務者がいるので、急いで手続きを進めてほしい」と頼まれ、6人と面談せずに受任通知書を送った、と説明。「その後、なるべく早く全員と会うつもりだった。申し訳ない。知人も『別の者から頼まれた』と説明している」と話した。

 一方で、同社関係者によると、6人全員が「誰にも依頼していない」と答えたという。何らかの債務者名簿を入手した者が、入金された過払い金を横取りする目的で、この弁護士に手続きをさせようとした可能性もあり、同社関係者は「弁護士名で受任通知書が届いたら信用するしかない。そのまま支払ってしまった可能性もある」と話した。

 債務者の1人で、大阪府在住の40歳代の会社員男性も、取材に「自分の知らないところで個人情報が使われており、気持ちが悪い」と憤った。

 勝手に代理人を名乗ることは、弁護士法上、信用を失墜させる非行に当たるとして、懲戒処分となる可能性が高い。多重債務問題に詳しい和田聖仁弁護士(東京弁護士会)は「何者かに利用されていたとしても、債務者本人に確認せずに受任通知書を送るのは軽率すぎる。非常に悪質な事例だ」と指摘している。

 

引用以上

 この件については弁護士自治を考える会が、以下の記事を配信し内容を分析している。

 

【参考リンク】

無断で6人の過払い金請求手続き、大阪の弁護士 消費者金融、弁護士会に懲戒請求を検討

 

この委任も受けずに消費者金融に取引履歴の開示請求を行った弁護士は過払い金を「騙し取る」事を目的にしていたのであろう。

まず、無断で受任通知を送った6名について「過払い金」が発生している事を知り得ている人物が、各「依頼者」の個人情報も知り得ていたから、このような行為がなされたのであるから、この弁護士もしくは「飼い主」が「過払い金」を「泥棒」する目的で行った事は、ほぼ間違いないだろう。

記事中には弁護士が「債務者本人に確認せずに受任通知書を送るのは軽率すぎる」とコメントしたことが掲載されているが、そもそも2011年4月1日以降は日弁連が定めた「債務整理事件処理の規律を定める規程」に基づき、依頼者との面談が義務付けられているのであるから「軽率」ではなく規定に違反する問題なのである。

 

【参考リンク】

 債務整理の弁護士報酬に新たなルールを作りました 日弁連

 

 過去にも「名簿屋」や「元消費者金融社員」が「窓口」となり、弁護士と結託して過払い金をカッパライしたケースは後を絶たない。暴力団と結託していた近藤利信元弁護士(東京 逮捕 有罪判決)や元消費者金融社員の竹川カズノリと組んで過払い金をカッパライした龍博元弁護士(東京 退会命令)など枚挙に暇がない。

この大阪弁護士会所属の69歳の弁護士が、過去にも今回と同様に「依頼者」に面談せずに過払い金返還請求を行った事実があるかないか、適切に「預り金」の管理がなされているかを、早急に大阪弁護士会は調査し結果を国民に公表するべきであろう。

“依頼も受けていないのに過払い金返還請求を行う弁護士 ” への1件のフィードバック

  1. ホームレスになる人は身分証から銀行口座まで売ってしまうそうです。
    ではホームレスから買った口座等を提示し、この手の弁護士に相談したらどうなるか。
    債務記録があれば、過払い金請求詐欺が出来ますね。

    消費者金融と買収した銀行さんは気をつけてほしいです。
    この手口はオレオレ詐欺に弁護士が加わり、詐欺の対象が金融機関になっただけです。
    金融機関のチェック方法が定型的で漏れてしまえばオレオレ詐欺より簡単になってしまいます。
    下手をしたら反社会勢力にノーチェックで銀行が送金していることにもなりかねません。

    保険金不払い事件では明らかにおかしい事件でも支払いをせざるを得なくなったといいます。
    旅行先のベランダからの転落死など、事件性を感じるものでも保険会社は黙って支払うことになったようです。

    議員さんと官僚には立法時に、犯罪に活用できる抜け穴を作らないようにもう少し知恵を絞ってほしいです。

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