判決偽造の白井裕之元弁護士に懲役3年の実刑判決

29日付で、産経ニュースは「未提訴放置を隠蔽→判決偽造 元弁護士に懲役3年判決 大阪地裁、2800万円着服も認定」として、以下の記事を配信した。

 

民事訴訟の判決文を偽造したり、預かり金約2800万円を着服したりしたとして、有印公文書偽造・同行使と業務上横領の罪に問われた元弁護士、白井裕之被告(59)に、大阪地裁は29日、懲役3年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。弁護側は即日控訴した。

 西野吾一裁判長は判決理由で「弁護士への信頼を裏切る悪質な犯行だ。知識を悪用し、司法への信頼も損ねた」と批判。今年4月、所属していた大阪弁護士会から除名の懲戒処分を受け、弁護士資格を失ったことを踏まえても実刑が相当と判断した。

 判決によると、白井被告は平成25年10月~昨年5月の間に、民事訴訟2件を提訴せず放置していたことを依頼人に隠すため、事務所のパソコンで大阪地裁や大阪高裁の判決文など計5通を偽造。また、別の依頼人から相続財産として預かった不動産の売却代金を銀行口座から引き出し、計約2800万円を着服した。

 

引用以上

 

 この事件について筆者は過去に以下の論評を行っている。

 

判決偽造の白井裕之弁護士(大阪)起訴事実を認める

 

判決文を偽造した白井裕之弁護士(大阪)に懲役5年の求刑

 

 弁護側は即日控訴したそうだが、社会の為にも弁護士不祥事防止のためにも実刑判決は極めて妥当である。西野吾一裁判長が「弁護士への信頼を裏切る悪質な犯行だ。知識を悪用し、司法への信頼も損ねた」と述べた内容は的確であり、白井元弁護士は司法への信頼を損ねる行動を行った事は間違いないのだから、求刑(5年)どおりの判決で問題なかったのである。

以前にも述べたが判決文を偽造する弁護士は多数存在し、社会に害をなしている事は間違いない。白井元弁護士のように判決偽造を行う弁護士の多くは「カネに追われる」弁護士か、「見栄っ張り」の弁護士である。白井元弁護士は「敗訴が無い」という自分の経歴に汚点が残ると考え、自分の住宅ローンを支払うために2800万円もの大金を横領したのであるから、弁護士法に定められた弁護士の「使命」である「社会正義の実現」と真逆の行動を行ったのである。

既に所属していた大阪弁護士会からは「除名」の処分が下されているが、珍しく迅速な懲戒処分の背景は、以下の弁護士自治を考える会の記事のとおり、単なる「厄介払い」と考えるのが当然であろう。

 

【参考リンク】

判決文偽造の白井裕之元弁護士(大阪)に実刑 大阪地裁「知識を悪用」

 

 現在の弁護士自治は所詮「弁護士の弁護士による弁護士の為の弁護士自治」でしかない。こんな状況を変えるためにも、弁護士の犯罪行為を司法が厳しく断罪する事が必要なのは言うまでも無いだろう。