日弁連2016年度 会務執行方針の不祥事対策について

 

14日付で日弁連は、同連合会のウェブサイトで2016年度の会務執行方針を公表した。

 

2016年度会務執行方針

 

 上記のウェブサイトから第14章「弁護士自治の堅持」の第1項「不祥事対策」を下記に引用する。

 

1 不祥事対策

日弁連は、不祥事対策として「預り金等の取扱いに関する規程」を制定しましたが、今後は、その適正な運用のほか、不祥事防止のためのマネジメント研修を推進するとともに、悩みを抱えた会員の業務やメンタルヘルス相談窓口など弁護士の職務・業務の円滑かつ適切な遂行に資するための会員サポート制度、弁護士会における市民窓口・紛議調停制度や懲戒手続の円滑適切な運用を実現するための全国協議会の開催など、様々な施策を継続し、発展させていきます。

また、これらに加え、被害者保護制度や懲戒事例データベースの整備と会員への公開などの取組を推進します。

 

引用以上

 

 まず、日弁連は「預り金等の取扱いに関する規定」を制定し、その適切な運用をおこなうそうだが、何度も筆者が述べている通り、弁護士個人の裁量で入出金が可能な「預り金」の制度では今後も、欠陥弁護士による「横領」などの被害は抑止できないことは間違いない。なぜ「カルパ制度」の導入を行わないのか筆者には全く理解できない。

 

【参考リンク】

神奈川県弁護士会(旧称横浜弁護士会)が不祥事防止のための「適正化対策室」を設置

 

25日読売夕刊「弁護士横領 戻らぬ資産」の記事 社会問題化する弁護士不祥事

 

また、不祥事防止のためのマネジメント研修や、悩みを抱えた下院の業務やメンタルヘルス相談窓口などの会員のサポート制度など、全く無意味であろう。これも何度も繰り返すが、問題弁護士たちが抱える悩みの大半は「カネ」の問題なのである。いくら不祥事防止対策として研修を行っても、「カネに追われた」弁護士には目先のカネが大事であり、メンタルヘルスというが、メンタル面で問題を抱える弁護士は放置するべきでではなく、国民の被害を防ぐ観点から活動を規制すべきではないのであろうかと筆者は考える。

また、市民窓口・紛議調停制度についての改善案については全く述べられておらず「様々な施策を継続」とのみ表現してあるだけで、何を変えるかすらも分からない。そして、懲戒手続きの適切円滑な運用を実現するための全国協議会を開催するとあるが、こういう事にこそ、弁護士自治の信託者である一般国民の意見を取り入れるべきであり、毒にも薬にもならない日弁連ご推薦の「有識者」のご意見など求めることは必要とされていないのである。このような懲戒制度のついての協議会を開催するのであれば、弁護士による被害者の声を聞くことは必須だと思うのであるが、そのような動きは引用した文面からはあるように思えない。所詮は「身内」の中の意見調整を行うという事だけなのである。

そして被害者程制度についても何らの具体的な政策も述べられずに、笑えるのが懲戒事例データベースの整備と会員への公開という部分である。

すでに懲戒事例データベースは一個人の努力によって、以下の「弁護士懲戒処分検索センター」が存在する。

 

http://shyster.sakura.ne.jp/

 

このデータベースは、国民すべてに開かれた情報である。日弁連は「会員」すなわち「弁護士」にのみ公開を行うようである。弁護士自治の信託者である国民には懲戒処分のデータベースを公表しないという事なのであれば、筆者が繰り返し述べるとおり、現在の我が国における弁護士自治は「弁護士の弁護士による弁護士自治」でしかないという事なのであり、国民の事など全く考えていないという事になる。

上記のような内容から判断すれば、今年度も日弁連は真剣に弁護士不祥事対策に取り組まないよと宣言しているのである。

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