楠元和貴弁護士(横浜)に実刑判決と横浜弁護士会の会長声明

産経ニュースは10日付で「弁護士に懲役4年6月 業務上横領罪で横浜地裁」として以下の記事を配信した。

 

複数の依頼人から遺産分割業務などで預かった計約5500万円を着服したとして、業務上横領罪に問われた横浜弁護士会所属の弁護士楠元和貴被告(44)に横浜地裁は10日、懲役4年6月(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。

 根本渉裁判長は判決理由で「必要経費をはるかに超える額を、自分の事務所のためなどに使おうと引き出した。社会的地位のある弁護士という立場を悪用して信頼を裏切り、大胆かつ悪質な犯行」と指摘した。

 弁護側は判決言い渡しに先立ち、1日付で楠元被告が一部を弁済したとする証拠を提出。楠元被告は「ご迷惑を掛けて申し訳ない。必ず弁済する」と述べ、あらためて結審した。

 判決によると、2012年1月~昨年1月、遺産分割業務や刑事事件の示談金として預かった金や、成年後見人として管理していた口座の金を不正に引き出すなどし、計約5500万円を着服した。

 

引用以上

 

 根本裁判長は必要経費をはるかに超える額を、自分の事務所のためなどに使おうと引き出した。社会的地位のある弁護士という立場を悪用して信頼を裏切り、大胆かつ悪質な犯行」と指摘しているが、まさに的を得た内容である。弁護士の使命は基本的人権の擁護と社会正義の実現である。そのような使命を持つ弁護士が、依頼者の金銭を自らの為だけに使い込んだのだから、実刑判決は当然であろう。

この判決を受けて横浜弁護士会は、以下のとおりの声明を出した。

 

本日、当会の楠元和貴会員が、業務上横領罪で懲役4年6月の実刑判決を受けました。

基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士が、依頼者の信頼を裏切り、多額の被害を与えるなどということは決してあってはならないことであり、誠に遺憾というほかありません。

 被害を受けられた方々や市民の皆様に対し、会を代表して、深くお詫び申し上げます。

当会は、弁護士及び弁護士会に対する市民の皆様の信頼を回復すべく、昨年12月の臨時総会で、横浜弁護士会弁護士業務適正化対策会規を制定し、次いで、横浜弁護士会適正化対策室規則を整備いたしました。

これは、弁護士の職務の独立性を侵害しないよう慎重な配慮が必要ではありますが、会員に非行を疑わせる事由があるときには調査、指導等ができるものとして、非行の防止と被害の拡大防止を図ることとしたものです。綱紀・懲戒制度を補完し、弁護士自治を具現化すべき制度として、その目的が達せられるよう、適切かつ有効に運用していく所存です。

 当会は、本判決を厳粛に受け止め、会員一人一人が心を新たにし、不祥事の再発防止に真摯に取り組んで参ります。

 

2016(平成28)年3月10日 横浜弁護士会 会長 竹森 裕子

 

この声明の内容は、今までの各弁護士会が公表していたフォーマット通りの「声明」とは少し内容が異なるものである。

弁護士の職務の独立を理由に、問題弁護士に対して適切に指導監督連絡権を行使しない事を、筆者は常に指摘してきたが、今回の横浜弁護士会の会長声明は、今後は適切に指導監督連絡権を行使すると宣言している。是非とも、この宣言通りに横浜弁護士会は行動してほしいものである。

今回、楠元弁護士は刑事罰が下される事になったが(控訴・上告しても罪状を認めているのだから、刑事罰が下されることは間違いない)、同様の横領行為を行っていても、のうのうと現在も弁護士活動を行っている伊関正孝(東京)や、債権者破産を申立てられ弁護士資格を喪失した「泥棒」駒場豊や、非弁屋の竹川カズノリと共に預り金を横領し所在不明となった龍博などは、刑事罰を下される気配も無い。本来であれば、当時の所属会が適切に指導監督権を行使していれば、依頼者の被害拡大は防げたはずなのである。

弁護士自治の信託者である国民に被害を与える弁護士を弁護士自治で防止できないのであれば、「弁護士の弁護士による弁護士の為の弁護士自治」でしかないのである。各単位弁護士会は、よく心得てほしい。

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