弁護士は万能ではありません 弁護士費用保険の過大広告について

リスティング広告に弁護士費用保険の広告が目立つようになった。たまたま見かけた広告から、おかしな部分を取り上げてみる。

 

http://bengoshihoken-mikata.net/

 

この弁護士保険は被保険者証を発行しており、その被保険者証をトラブル時に提示すれば、様々な抑止効果があるとしているが本当なのだろうか?

言いがかりをつけられたとき、痴漢に間違えられたときや、セクハラ・パワハラ時に被保険者証を見せれば、手荒く扱われることは無いような記載があるが、そんな事例があるのであろうか?

言いがかりをつけるような人間なら「だからどうした」とさらに絡んでくる場合もあるだろうし、酔っぱらいや薬物中毒者には無意味であることは間違いないだろう。そんな判断能力の無い状態の人間に「弁護士保険に入っているぞ」と言ったりしたら、さらなるトラブルになるのではないだろうか?絡まれた時は110番通報をして、さっさと逃げるのが一番の対処法であろう。

痴漢に間違われた時に、弁護士保険に加入していると言って本当に効果があるのだろうかも疑問である。痴漢に間違われた状況によっては、そんなことを言っても逮捕される可能性もあるだろう。

セクハラ・パワハラへの対応であれば、保険証を提示するよりも労働基準監督署に相談するほうが、適切な気がするのですが如何でしょうか?

 

この広告は、日本社会は二割司法と言われ、ほとんどの人が適切な法的サービスをうけていないとして、小さなトラブルでも弁護士に依頼し解決しようという趣旨が述べられているが、二割司法という根拠も明示されていない事や、弁護士が何でも解決できるような表現にはあまり感心しない。

 

欧米のような訴訟社会と、我が国の社会は文化・慣習も異なるので、全てを裁判で決着をつけるという国民性ではない事と、民事訴訟における事実認定の判断基準や、執行の問題などから裁判により解決を望まない国民も多数であることから、裁判所の利用が少ないだけだと筆者は考えている。

筆者の考えでは、弁護士費用保険が拡大し加入者が増加すれば、いわゆる「無理筋」の事件を持ち込む依頼者が多くなることと、依頼者と共謀し保険金を詐取する弁護士が増えると考えている。弁護士の職務には限界があり、依頼者の望む結果を必ず出せるわけではないのであるから、このような広告は不適切であり、誇大広告だと筆者は考えるが、弁護士増員による、業務の拡大・職域拡大の命題を負っている、日弁連・各単位弁護士会は過大な「弁護士費用保険」の広告について、何らかの指導を行う事は、まずないだろう。

訴訟社会が、果たして望むべき社会なのだろうか?筆者は国民にとって一番望ましい社会は「鼓腹撃壌」の社会であると考えている。何かと言えばすぐに訴訟を提起、もしくは弁護士を介入させる社会を国民が望んでいるとは到底思えないのは筆者だけではないだろう。

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