横領弁護士に猶予判決 次々に発生する弁護士による預り金の横領犯罪

4日付でNHKは「横領の弁護士らに有罪判決」として、以下のニュースを配信した。

 

愛媛弁護士会に所属する弁護士が、成年後見人として財産を管理していた男性の保険金およそ2,200万円を着服したとして業務上横領などの罪に問われた事件の裁判で、松山地方裁判所は「社会の信用を裏切った」などとして、執行猶予のついた懲役3年の判決を言い渡しました。

愛媛弁護士会に所属する弁護士、島崎聡被告(62)は内縁の妻とともに、平成20年に、成年後見人として財産を管理していた重い病気を患う当時50代の男性が受け取るはずの保険金およそ2,200万円を着服したとして、業務上横領などの罪に問われました。

裁判で被告らは起訴された内容を認めました。

4日の判決で、松山地方裁判所の青野初恵裁判官は、「社会正義の実現を使命とする弁護士でありながら、資金繰りに追われ、成年後見人という社会的立場を悪用した。

社会の信用を裏切った背信性の高い行為だ」と指摘しました。

いっぽうで「弁護士登録の抹消が見込まれるなど、社会的制裁を受けることになる」として、島崎弁護士に対し、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。

判決について、愛媛弁護士会は、「弁護士に対する信頼を著しく損なうもので、極めて重大な事態だと厳粛に受け止めている。再発を防ぎ市民の信頼を確保するため全力で取り組む」とコメントしています。

 

引用以上

 

後を絶たない弁護士の預り金横領事件である。2200万円かっぱらいをした弁護士に猶予判決など、たとえ被害弁済がなされていたとしても与えるべきではないというのが筆者の考えである。

青野裁判長が「社会正義の実現を使命とする弁護士でありながら、資金繰りに追われ、成年後見人という社会的立場を悪用した。社会の信用を裏切った背信性の高い行為だ」と指摘した内容は的確である。また弁護士登録の抹消が見込まれることなどの社会的制裁を受けることは事実であろうが、自らの職責を忘れ依頼者のカネに手を出した弁護士の犯罪なのだから、量刑の均衡という事よりも弁護士の犯罪という事に重きを置き、実刑判決を下すべきであったと筆者は考えるのである。

日弁連・各単位弁護士会は「預り金」の横領などの不祥事防止対策をとっているという事だが、実際には何らの効果も無い。「カネに追われる」弁護士らには、目先のカネのほうが重要だからである。

後日内容をまとめる予定であるが、筆者に情報提供があったある案件で、埼玉県弁護士会所属の弁護士が依頼者の不動産の売却した代金を1年以上「預り金」としている事案があり、この事実について埼玉弁護士会に預り金の不適切な管理について相談をおこなったところ「弁護士の職務の独立」を理由に、その弁護士の預り金の調査はできないと返答してきたそうだ。弁護士に対する指導監督連絡権の行使を行えないという、ふざけた対応が弁護士による預り金横領の犯罪を助長しているとも言えるのである。まさに「弁護士の弁護士による弁護士の為の弁護自治」としか言いようがないのである。