弁護士法人アディーレ法律事務所の業務停止についての混乱 結局東京弁護士会はでは処理不能ということ 「ハイエナ」弁護士も多数出現

産経新聞は19日付で「アディーレ法律事務所、契約解除手続きを公表 混乱収まらず」として以下の記事を配信した。

 

事実と異なる宣伝を繰り返したとして、過払い金返還訴訟を多く手掛ける弁護士法人「アディーレ法律事務所」が東京弁護士会から業務停止2カ月の懲戒処分を受けた問題で、アディーレは19日、現在進めている顧客との契約解除の手続きと今後の対応を説明する文書をインターネットに公開した。

 同会やアディーレに問い合わせが殺到したことに対する措置。業務停止期間中はサイトを閉鎖しなければならない上、契約解除を事務所側から通知することもできないが、混乱が続いていることから同会が文書の公開を許可した。

 アディーレはウェブサイト上で、約1カ月間ごとの期間を限定して過払い金返還請求の着手金を無料または割引にするなどとするキャンペーンを繰り返していたが、実際には5年近くサービスを続けていた。

 消費者庁は平成28年2月、景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして措置命令を出し、同会が今月11日付で懲戒処分とした。

 

引用以上

 

 アディーレ法律事務所の業務停止に伴い、東京弁護士会は万全の対策も行わずに、自ら開設した電話相談では、アディーレの依頼者の対応が十分にできない事を露呈し「特例」としてアディーレのウェブサイトでの文書の公開を許可したという事である。

 

【参考リンク】

アディーレ法律事務所 弁護士会からの業務停止処分についてのお詫びと契約解除の状況に関してのご案内

 

こんな事になるのであれば、懲戒処分の事前公表を行ったうえで依頼者に注意喚起を行い万全の措置を東京弁護士会で取るべきであったのである。不均衡で恣意的な懲戒処分でアディーレの客を「お友達」に分配する予定だったのであろうが、東京弁護士会にはそのような処理能力すら欠けていることが明らかになったのである。

このような状況の中で「ハイエナ」のような弁護士も増加している。試しに「アディーレ法律事務所」で検索をすると。「アディーレ業務停止の対策方法 – 過払金返還の為にするべき事は?‎」としてリスティング広告が表示されるのである。こんな広告を出す神経を筆者は疑うものであるが、当の広告主は何とも思っていないのであろう。

今回のアディーレ法律事務所への業務停止処分は弁護士自治の問題についての多くの示唆を与えていることも事実であり、「お友達」主義の弁護士時を明らかにしたことも事実である。

大量の広告で弁護士自らが集客を行う時代へ 「債務整理」「過払い金返還請求」の歴史2

弁護士が大量の広告を出稿し、依頼者を集めるビジネスモデルの嚆矢は、法律事務所ホームロイヤーズ(現法律事務所MIRAIO)であろう。2001年に設立された同事務所は、積極的な広告展開で多くの依頼者を集客した。代表弁護士である西田研志弁護士(東京)は「サルでもできる弁護士業」という本を出版し、弁護士自治批判と、債務整理における大量処理はパラリーガル(事務員)の導入で可能であるとの主張を行った。この西田弁護士の書籍には、現役の弁護士から多くの非難の声が上がったが、過払い金請求や債務整理などについては本当に「誰でもできる」事も真実であり、弁護士自治がゆがんだ運用がなされている事も事実なのである。貸金業者に受任通知を送り、取引履歴を取り寄せ、利息制限法に基づく計算を行い、過払い金があれば請求を行い、債務が残っていれば破産もしくは弁済の交渉を行うだけなのであるから、日本語が理解できて最低限のPCスキルがあれば充分にできるのであるから、あながち「サルでもできる」という表現は誇張でも何でもないのである。

このような中で、2004年にアディーレ法律事務所が設立され、ホームロイヤーズと同様の大量の広告で依頼者を集客する方法で急成長し、全国各地に支店の展開を行うようになったのである。この時期、多くの弁護士らが「過払い金」を目当てに広告をTVCMなどで流すようになった。同時に司法書士も過払い金請求に参入し弁護士と同様にTVCMなどで集客を図るようになってきたのである。

この時期から過払い金争奪に、様々な勢力が弁護士業界に参入し、中には犯罪集団と手を組んで過払い金返還請求を行う弁護士も出現し、以下の参考リンクのような事件も発生したのである。

 

【参考リンク】

弁護士法違反事件に関与か=容疑の邦人、タイで逮捕 弁護士自治を考える会

 

 このような事件が表面化したのは、ほんの一部であり、弁護士と犯罪集団の結託が「過払い金返還請求」が全盛を迎えた時代に一層進んだのである。そして、過払い金の返還が下火になってくると、非弁提携などがない広告に集客を頼る弁護士事務所は「残業代請求」「B型肝炎の賠償請求」などをネタに集客を行い、非弁提携で集客をしていた事務所は詐欺師と結託し「詐欺被害金の返金」を詐欺の「カモリスト」を元に集客を開始したのである。良い例が江藤馨元弁護士であり、懲戒処分の事前公表がなされた佐々木寛(東京)であろう。

 

【参考リンク】

江藤馨元弁護士の後釜の佐々木寛弁護士(東京)に、江藤と同様の詐欺的勧誘行為で懲戒処分の事前公表

 

 この事務所の実質的経営者は覚せい剤中毒者であるとの情報も寄せられており、筆者は東京弁護士会に事実を調査の上で意見を送る予定であるが、詐欺師の片棒を弁護士が担いでいる事実を日弁連・各単位弁護士会は重く受け止めてほしいものである。

ざっと、過払い金返還請求・債務整理と弁護士業界の軌跡を振り返ってきたが、過払い金返還請求・債務整理などの消費者保護を地道に行ってきた、宇都宮弁護士らの功績は充分に評価されるべきものであるが、果たして「過払い金返還請求」が本当に国民のためになったのかは疑問である。弁護士と関係者のフトコロを潤しただけなのかを日弁連・各単位弁護士会は客観的に分析をする必要があるだろう。

過払い金に群がった弁護士と元サラ金関係者 法律の窓口となったサラ金関係者の強欲 「債務整理」「過払い金返還請求」の歴史1

連日繰り返し問題提起をしているアディーレ法律事務所の業務停止問題であるが、この問題の根本は過払い金に群がった弁護士と、元サラ金関係者が「過払い金」目当てに弁護士と結託した実態を理解しなければ何の解決にもつながらない事は事実である。

1990年代後半に、「債務整理」専門をうたう弁護士事務所が多数出現し、「明神」「コスモ」という債務整理グループが出現したことで弁護士を「飼う」非弁屋が一気に増殖したのである。この当時は弁護士広告が解禁されていなかったので、いわゆる「紹介屋「整理屋」が弁護士に依頼者を送り込んでいたのである。この頃は「借金一本化」とか「おまとめ低利融資」という折込広告やタウンページの広告を積極的に紹介屋が金融業者として掲載し、来た客に対して「債務整理」もしくは「破産」を勧め非弁提携している弁護士に顧客を送り込んでいたのである。この頃から非弁ブローカーとして活動していたのが「ロリコン大魔王」の津田であったり、犯罪弁護士法人であった公尽会の設立に関与したタカセなのである。

こののち平成12年に弁護士広告が解禁され、いわゆる非弁系債務整理専門事務所は交通広告に主に出稿し依頼者集めを行ってきた。この頃から元サラ金関係者が顧客リスストを元に「法律の窓口」となる事が多くなってきたのである。

その結果、任意団体やNPOなどが「消費者保護」を名目に債務者リストを元に過払い金返金請求の顧客予備軍にアポ電などで無差別勧誘を繰り返し欠陥弁護士と提携し「過払い金」を吐き出させる算段を整えていったのである。顧客リストを提供した元サラ金関係者の勤務先は武富士やエイワが圧倒的に多く、特に元エイワの社員たちは積極的に顧客リストを流出させていたのは確かである。覚せい剤中毒者の非弁ブローカーのホンマが元エイワ出身であることは周知の事実であり、亡くなった龍博元弁護士と結託し預り金をカッパライした竹川もエイワ出身者である。そのほか元山口組系浅井組の三次団体組長の小湊則男が各種サラ金の債務者リストを売り歩いていたことも周知の事実である。

こんな反社会的な連中が「過払い金」の争奪に参入してきたことにより、欠陥弁護士にも「過払い」特需が発生したのである。暴力団から関東連合のような半グレまで大手サラ金の債務者名簿で過払い返還請求の顧客を集め弁護士に「送り」をしていたことは事実であり、「クレサラ」の大御所弁護士たちもNPO・任意団体から顧客の斡旋を受けていたのである。筆者からすれば、どっちも非弁提携であり中身に大差はない、しかし弁護士懲戒処分においては弁護士会幹部の「お友達」には大した処分は下さないのである。

「債務整理」「過払い金返還請求」は、上記のような流れののちに、アディーレ法律事務所など多くの弁護士を抱える弁護士事務所が積極的にウェブ広告やTV広告で「過払い金」の返還請求の集客を開始したのである。そして「過払い金」の集客や、弁護士広告は大きく変化していくのである。

アディーレ法律事務所の業務停止についての事後処理の東京弁護士会の不作為と「お友達主義」の弁護士自治

東京弁護士会は13日付で「弁護士法人アディーレ法律事務所に関する東京弁護士会臨時電話相談窓口について」として以下のお知らせを自らのウェブサイトで公表している。

 

弁護士法人アディーレ法律事務所に関し、東京弁護士会では臨時電話相談窓口を設けて、依頼者の方からのご相談に応じておりますが、電話が混み合い繋がりづらい状態が続いております。

電話が繋がらない場合には、時間をおいておかけ直しいただきますよう、お願いいたします。ご理解の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

臨時電話相談窓口

電話番号:03-6257-1007

 

引用以上

 

臨時相談窓口と言いながら、しっかりと自分たちの業務時間内だけの対応で休日対応なども行わないのであるから呆れたものである。これで、アディーレ法律事務所の客をカッパライして幹部の「お友達」にご紹介するのであろうからふざけたものである。

そもそも、アディーレ法律事務所の依頼者が相当な人数である事もわかっていたのであるから、懲戒処分の事前公表を行うことも可能であったであろうし、アディーレ法律事務所側に法人受任から個人受任への切り替えを促し、業務停止の際に混乱が発生しないよう指導することも出来たはずである。依頼者無視の弁護士懲戒処分に果たして意味などあるのであろうか?

また、今回のアディーレ法律事務所と代表弁護士の石丸幸人弁護士への懲戒処分が会から公表される前に2chに書き込まれていたという情報も寄せられている。弁護士懲戒処分の決定など懲戒委員会のメンバー以外知らない筈なので、懲戒委員会のメンバーが「リーク」したのだと思われるが、東京弁護士会のコンプライアンスが問われる事態である事は言うまでもあるまい。

東京弁護士会の「お友達主義」の立証としてクレサラ問題の大御所であり、自らに懲戒処分が下されたのちも東京弁護士会のクレサラ事件研修の講師をしていた内藤満弁護士への懲戒処分を公開したが、この内藤満弁護士への懲戒処分について平成21年に同弁護士への懲戒請求の経緯を公表したネオラインキャピタル株式会社が公表した文書を以下に引用する。

 

平成21年5月11日

各 位

ネオラインキャピタル株式会社

弁護士懲戒請求について

 

平素は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。

さて、弊社は、東京弁護士会所属の内藤満弁護士(以下「同氏」といいます。)に関して、下記の理由により、同氏が弁護士法第56条に定める所属弁護士会の秩序又は信用を害し、その他職務の内外問わずその品位を失うべき非行を行ったものであると考え、弁護士法第57条及び同58条に基づく懲戒処分を請求することをお知らせいたします。

尚、弊社は本件の当事者である株式会社フロックス(株式会社クレディア事業承継会社)の親会社であります。

敬具

-経緯-

平成18年9月1同氏が原告訴訟代理人となった株式会社クレディア(以下「クレディア」という。)の顧客にかかる不当利得返還請求事件の判決が東京地方裁判所にて下りる。

同年9月6判決に基づき、同氏名義の預金口座にクレディアより弁済実施

平成19年2月7同氏が債権者代理人となり、クレディア名義の預金口座が差押えされる。

同年9月21クレディアの民事再生手続開始により、民事再生法第39条1項の規程に基づき同差押え事件は中止となる。

平成20年9月17クレディアの民事再生計画認可確定を受け、民事再生法第184条前段の規程に基づき同差押え事件手続きの効力が失効される。

平成21年1月20クレディア預金口座執行管轄裁判所(静岡地方裁判所)により同差押え命令が取り消される。

上記の通り、同氏は平成18年9月にクレディアより過払い弁済を適切に実施したにも係らず、半年近く経過した平成19年2月になってクレディア預金口座を不当に差押えし、クレディアからの再三に渡る解除の申入れにも一切応じず、クレディアの民事再生手続きに基づく再生計画の認可確定を受けて、民事再生法184条前段の規程により、ようやく当該差押命令が取り消された経緯があります。

本行為は、クレディア民事再生手続きの遅延を招き、債権者への弁済手続きに支障を生じさせうるものであり、弁護士法第1条第1項に定める、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義の実現することを使命とし、この使命にもとづいて誠実に職務を行なう」行為とはおよそ言いがたい行為であると考え、今回懲戒請求することといたしました。

以上

 

こんなデタラメな事をやっても桑原時夫弁護士の業務停止時に東京弁護士会の「クレサラ委員長」であり、弁護士会幹部のお友達であれば、「戒告」処分で済んでしまい、その後も会主催の研修の講師に収まれるのである。これが「お友達主義」の弁護士自治でなくて何というのであろうか?

今回のアディーレ法律事務所への処分は果たして法人としてのアディーレ法律事務所に業務停止の処分を与えるべきであったのであろうか?このアディーレ法律事務所への処分を受けて、同事務所の顧客目当てに各地の弁護士や単位弁護士会も電話相談会を開始したようであるが、これは公然としたアディーレ潰しではないであろうか?東京弁護士会が適切にアディーレ法律事務所に指導監督連絡権を行使していれば、このような事態を避けられた可能性もあるだろう。このアディーレ法律事務所への業務停止処分について、是非とも内藤満先生のご意見をお伺いしたいと筆者は思っている。

アディーレ法律事務所の業務停止についての相談窓口に2日間で2千件もの問い合わせ 依頼者にいたずらに不安を与える「お友達」弁護士自治

朝日新聞デジタルは13日付で「アディーレ業務停止、2日間で相談2千件 広告違反問題」として以下の記事を配信した。

 

「アディーレ法律事務所」(本店・東京)が景品表示法違反(有利誤認表示)の広告をしたとして2カ月の業務停止処分を受けた問題で、東京弁護士会が設けた臨時電話相談窓口への相談が、受け付けを始めた12日から13日までの2日間で、約2千件に上ったことがわかった。

 同弁護士会によると、電話相談窓口(03・6257・1007)は、平日の午前9時~午後5時に受け付けている。同事務所の依頼者が対象で、弁護士10人態勢で対応しているが、電話が鳴り続けている状態。「アディーレ法律事務所と連絡がとれない」「既に支払った弁護士費用や着手金、預かり金はどうなるのか」など、不安を訴える内容が多いという。

 同事務所は「処分を受け、事務所として受任契約を結んだ顧客には契約終了を伝える書面を順次発送していく」。東京弁護士会は「電話が混み合い、つながりづらい状態が続いている。時間をおいてかけ直してほしい」としている。

 

引用以上

 

東京弁護士会は、アディーレ法律事務所の依頼者数から考えれば、上記引用記事のように電話がつながらずに、アディーレ法律事務所の多くの依頼者にいたずらに不安を与える事態になることぐらい分かっていたはずである。業務停止となれば、過払い金の返金も予定どおりに受けられなくなり、不安になる事は当たり前であろう。

アディーレ法律事務所の業務停止についての論評を行うマスコミもみられるが、以下の東洋経済新報の記事中で弁護士会の会務に詳しいベテラン弁護士が法人としてのアディーレ法律事務所が業務停止処分を受けた原因として「弁護士会内の政治的な力学が働いたという説も耳にするが、実際は違うと思う。違法広告を戒告程度で済ませたら、消費契約法や景表法等の消費者保護の問題を弁護士会が軽視していると言われかねない」という見解を述べているが、全く見当違いである。

 

【参考リンク】

誰がアディーレを業務停止に追い込んだのか懲戒請求者も驚愕、重すぎる「業務停止2カ月」

 

弁護士会が、消費者契約法や景表法の消費者保護の問題を軽視しているといわれかねないのを避けるためというのであれば、一般消費者のカネを巻き上げる弁護士に1年程度の業務停止処分で済ませ、処分期間が終われば弁護士業務に平然と復帰させるような行為こそ、消費者保護の問題を軽視しているのではないだろうか?

何度も引用しているが弁護士懲戒制度が「お友達主義」で成り立っていることを立証する懲戒処分が以下の内藤満弁護士(東京)に対する懲戒処分とその後の東京弁護士会の対応である。

 

【参考リンク】

弁護士自治を考える会 弁護士会のクレサラ研修の講師は弁護士懲戒処分アリ!

 

この内藤満弁護士は、毀誉褒貶はあったがクレサラ問題を積極的に受任し最終的には非弁提携問題で平成14年に退会命令を受けた桑原時夫弁護士(東京 故人)の、退会命令後の依頼者の引継ぎ問題で当時の東京弁護士会のクレサラ委員会の委員長として「被害者救済」に当たったようであるが、桑原氏の目からはそうは見えなかったようだ。

 

【参考リンク】

桑原時夫支援センター

(桑原時夫の経歴、意見  九、事後の処理について をご確認ください。)

 

違法広告を戒告程度で済ませてはならないという意見も最もであるが、内藤満弁護士の懲戒処分の要旨を確認していただき、このような事を「戒告」で済ませていいとは筆者には思えないのであるが、会務に詳しいベテラン弁護士はどう思っているであろうか?

 

被懲戒者はAから債務整理の依頼を受け株式会社Bに対し不当利得返還請求訴訟を提起し2006年9月1日勝訴した

 B社は同月6日判決で支払いを命じられた金員を被懲戒者の預金口座に送金したが整理手続きに使用する口座としてB社に連絡済みの口座だった。またB社は送金の前後に送金の事実を被懲戒者に通知しなかった。被懲戒者は上記送金の事実を知らずにB社に対し文書により2回支払いを督促したが何の応答もないため2007年1月31日B社の預金口座を差し押さえた。B社は既に送金済みであることを伝え直ちに差押えを取り下げるよう要求した銀行預金の差押えは債務者に甚大な信用毀損をもたらすことが多いことから債務が消滅したことが判明した以上、差押手続を直ちに取り下げなければならないが被懲戒者は先の送金がAに対する弁済である旨の確認書の交付及び差押手続費用の支払いを求めて交渉し差押えを直ちに取下げしなかった

被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

引用以上

 

判決が下された事件で、相手方から判決で認容された金額の支払いあったにも関わらず、相手方に督促を行い回答がないからと言って強制執行を行い、相手方が支払ったから強制執行は取り下げろと言ってきたら、入金がなされた金額が判決で認容された金額の弁済であることを確認する書面を出せ、差押手続きの費用を支払えと言って、差押の取り下げをしなかったのである。これで「戒告」なのである。そして、この懲戒処分後も東京弁護士会のクレサラ事件の研修の講師を行っていたのである。これを「忖度」と言わずに何というのであろうか?

東京弁護士会に限らず、各単位弁護士会が懲戒処分を下すときには「処分の均衡」を念頭に置いて処分を下すはずであるが、本当に「処分の均衡」など考えているとは筆者には思えない。また、今回のアディーレ法律事務所の処分の原因となった弁護士広告を解禁したのは、日弁連・各単位弁護士会であることも事実である。この広告解禁と「債務整理」「過払い金返還請求」の時期がリンクしアディーレ法律事務所以外にも新司法試験組を中心とする同様の「過払い金返還請求」に特化した弁護士事務所が増殖したのである。

今回のアディーレ法律事務所への処分に対しての意見は色々あるだろうが、何よりも筆者は「お友達」を優先するデタラメな弁護士自治を正すことが必要であり、公正な弁護士懲戒制度を運用するためには「同僚裁判」でなく、第三者機関によってしかできないのではないかと考えている。

弁護士法人アディーレ法律事務所 業務停止2か月の懲戒処分 均衡を欠く処分であることは間違いのない事案であり、エライ方の「お友達」でない弁護士には厳しい処分がなされるという実例

読売新聞は12日付で「アディーレ、業務停止2か月…着手金広告巡り」として以下の記事を配信した。

 

過払い金返還請求の着手金を「1か月間無料」とうたった広告などを5年近く掲載し続けたのは景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして、東京弁護士会は11日、弁護士法人「アディーレ法律事務所」(東京)を業務停止2か月、元代表の石丸幸人弁護士(45)を同3か月の懲戒処分にした。

 発表では、同事務所は2010年10月~15年8月、石丸弁護士の指示を受け、「当事務所に依頼された方は着手金無料」といった広告などをホームページに掲載。対象期間は1か月間としていたが、実際には日付を更新して掲載し続けた。消費者庁が昨年2月、同法違反に基づき再発防止を求める措置命令を出した。

 同事務所には弁護士185人が所属。11日の処分を受け、全国86事業所の業務を停止した。同事務所は「関係者や依頼者に多大なご迷惑をかけたことを深くおわびする。もっとも、事務所の存亡にかかわる処分を受けることは、行為と処分の均衡を欠く」とコメント。日本弁護士連合会に処分の効力停止申し立てなどを行う。

 同弁護士会は12日以降、同事務所の依頼者を対象とした臨時相談窓口(03・6257・1007)を設置する。受付時間は平日午前9時~午後5時。

 

引用以上

 

 東京弁護士会は早速この懲戒処分の公表をウェブ上で行っている。

 

【参考リンク】

 東京弁護士会 懲戒処分の公表

 

 懲戒処分の事前公表がなされていない案件を、懲戒処分の議決と共にその内容を公開する事は異例であり、全ての懲戒処分も決議と共に公表するようにして欲しいところだが、東京弁護士会が弁護士法人アディーレ法律事務所を「潰し」に掛かっている事は間違いないだろう。

弁護士会の役職とお友達の弁護士に対する懲戒処分は極めて甘い処分で終わる事が多いことは間違いのない事実である。今回も、アディーレの代表の石丸幸人弁護士が東弁役員の覚えがめでたければ、こんな処分にはならなかった事は事実であろう。

今回の懲戒処分の原因となった広告には確かに問題があることは確かであるが、依頼者のカネをカッパライしたり、犯罪集団と結託して証拠隠滅や口裏合わせや証人威迫を行う弁護士のほうが余程問題があると筆者は思うのであるが、東京弁護士会はそうは考えないらしい。

今回の弁護士法人としての業務停止に伴い、東京弁護士会はアディーレの依頼者向けの臨時相談窓口をご丁寧に開設しているが、こんな窓口はアディーレとの委任契約を解除し東弁紹介の弁護士に委任しなさいと誘導する窓口であることは間違いないだろう。今までも、債務整理専門弁護士が業務停止になった際には、弁護士会主導でエライ方の「お友達」に委任することを勧める動きが多々あったことからも、そう考えて間違いないのである。

筆者の考えでは、今回の法人としてのアディーレ法律事務所への業務停止処分は明らかに同法人を潰しに掛かっていると判断すべきで、懲戒処分の内容からすれば、広告の問題は代表弁護士であった石丸弁護士に責任があり、勤務弁護士たちには責任がないと判断すべきあったはずである。適切な防止措置を勤務弁護士たちが取れただろうとの意見もあるかもしれないが、サラリーマン弁護士が雇用主の弁護士に反旗を翻すことは実質的に無理であろう。

アディーレ法律事務所を業務停止にすることで、問題となった広告に関与していない多くの勤務弁護士は給与の支払などを心配する事態となり、依頼者からすれば、一度任せた事件を再度別の弁護士などに説明し再委任をするという事は面倒なことをしなければならない事態となったのである。このような状態を引き起こす法人への業務停止処分はアディーレ法律事務所のコメントのとおり「事務所の存亡にかかわる処分を受けることは、行為と処分の均衡を欠く」事は間違いないと思われる。

依頼者に経済的な実害を与える弁護士には大した懲戒処分も下さず、弁護士会の覚えがめでたくなく、気に入らない弁護士には重い懲戒処分や恣意的な懲戒処分を下す(高山俊吉弁護士に対する懲戒処分を思い出してください)弁護士懲戒制度には構造的な問題がある事は間違いない。アディーレ法律事務所の事をかばう気はないが、依頼者のためにならず、あまりにも恣意的な懲戒処分には筆者は感心しないものである。

無罪請負人として名を馳せた佐藤博史弁護士(第二東京)に3回目の懲戒処分 

弁護士自治を考える会は、足利事件などの主任弁護人を務め、マスコミを利用ながら世論を煽る手法を取る弁護方法を駆使する佐藤博史弁護士(第二東京)に対する3度目の懲戒処分が官報に掲載されたことを報じている。

 

【参考リンク】

弁護士懲戒処分情報10月11日付官報通算81件目佐藤博史弁護士(二弁) 弁護士自治を考える会

 

この佐藤弁護士は、過去2回の懲戒処分を受けているが、いずれも「戒告」の処分であり今回の3回目の懲戒処分の内容は今のところ分からないが、またもや弁護士業務には何の影響もない「戒告」の処分である。3度目の懲戒処分で「戒告」は無いだろうと筆者は考えるが、独自の気風を誇る第二東京弁護士会は佐藤弁護士に「忖度」したのかは分からないが今回も「戒告」の処分で済ませたのである。

佐藤弁護士が敏腕弁護士であることに疑いはないが、日興コーディアル証券のインサイダー取引事件の吉岡被告などの弁護でも珍妙な理論を展開し、マスコミを使い印象操作を行ったり、パソコン遠隔操作事件では片山被告の無罪主張をマスコミを使い行いながらも片山被告自身の行動により、佐藤弁護士の主張は崩壊したのである。これらの件と、今回の懲戒処分は関係のない事であるが、佐藤弁護士が相当個性的な弁護活動を行う事は事実である。

第二東京弁護士会は「自由と正義」に懲戒処分の公告がなされるまでは、佐藤弁護士の懲戒処分について公表はしないだろうが、同一弁護士の3度目の懲戒処分という事態を重く受け止めて、弁護士自治の信託者である国民に懲戒処分の内容を早急に公表して頂きたいと筆者は考える。