法律というものは、権力者が作るものでしかありません。成年後見人を選任した国への賠償請求を退ける判決。

朝日新聞デジタルは18日付で「成年後見人の横領、選任した国への賠償請求を退ける」として、以下の記事を配信した。

 

成年後見人の元弁護士に約9千万円を横領されたのは、後見人を選任した東京家裁の監督が不適切だったのが原因だとして、都内の女性2人(うち1人は死亡)が国に計約7300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が17日、東京高裁であった。杉原則彦裁判長は、「家裁の対応が不適切とは言えない」として請求を棄却した一審・東京地裁判決を支持し、2人の控訴を棄却した。

 この裁判は当初、国と元弁護士が提訴されたが、元弁護士の審理は分離され、すでに請求通りの支払いを命じる地裁判決が確定している。

 判決によると、2人の成年後見人で元弁護士の渡部直樹受刑者(50)=業務上横領罪で実刑確定=は2011~14年、管理していた2人の銀行口座から預貯金を引き出すなどして、計約9千万円を横領。原告側は、親族が解任を申し立てたのに、家裁の対応は不適切だったと主張していた。杉原裁判長は「親族からの解任申し立ては横領を理由にしていなかった」と指摘した。

 

引用以上

 

法律など所詮権力者が自分の都合の良いように作るものである。「法の支配」による「公正」な社会などいうものは、絵空事にしか過ぎないのである。考えれば分かるが、本当に誰に対しても公正・公平な法律など作る事など出来るはずもなく、特に我が国は「法の精神」を理解せずに形式的な西欧の法体系を輸入しているので、法を担保すべき「聖性」について全くの理解も議論もなく、法を担う裁判官・検事・弁護士ともに、ほとんど「聖性」など意識もしておらず、単にお役所仕事をこなすだけであるから、国民誰もが民事裁判になど期待を持たず、カネと時間ばかりかかるからこそ、訴訟の新受件数も順調に減っているのである。

この判決を下した裁判官は「親族からの解任申し立ては横領を理由にしていなかった」として判断を下したようだが、後見人の解任を訴えた親族たちが、カネをカッパライしてキャバクラで浪費していた渡部直樹弁護士に対して不信感を持ったからこそであることぐらいは分かっているはずだ。後見人がテタラメな仕事をしていると思い、解任の申し立てをしたにも関わらず、「解任申立てが横領を理由としていない」という判断は、厳格に要件事実を精査したという性質ではないと筆者は考えてしまう。親族らが、渡部弁護士に不審を持ったとしても、渡部弁護士が管理している内容すべてが分かるはずはないのであるし解任申立がなされた時点で家裁が真剣な対応をしていれば、このようなキャバクラ費用目当てのカッパライは防げたかもしれないと考えるからである。

国側に全く責任が本当にないのであろうか?国側はこの裁判で和解提案なども行わなかったのであろうか?権力者に求められるのは慈悲のはずである。

 

慈悲とは強いらるべきものではない。恵の雨のごとく、天よりこの下界に降り注ぐもの。

 

そこには二重の福がある。与えるものも受けるものも、共にその福を得る。これこそ、最も大いなるものの持ちうる最も大いなるもの。(福田恒存 訳 ヴェニスの商人より)

 

少なくとも、後見人の行動に不審を持った親族が、後見人の解任を求めたのちの横領被害については家裁に「法的責任」が無いとしても、何らかの責任はあるはずである。国側の弁護士は今後も類似事案が増えると思われることから、しっかりとこの判決の経緯と国としての見解を国民に明らかにする義務があるはずだ。

日弁連会長選開始 武内更一候補 菊池裕太郎候補ともに弁護士不祥事対策については選挙公報で言及せず

弁護士ドットコムニュースは17日付で「日弁連会長選、2月9日投開票…2人が立候補、1月22日から公聴会スタート」として以下の記事を配信した。

 

日弁連は1月17日、記者会見を開き、2018、2019年度における日弁連会長選挙の日程などについて説明した。会長選には、2人が立候補を届け出済み。2月9日に投開票があり、同日中に次期会長が、実質的に決まる予定。

立候補を届け出たのは、届け出順に、武内更一弁護士(38期)と菊地裕太郎弁護士(33期)。ともに東京弁護士会所属。日弁連による両候補の選挙公報掲載ページは以下のURL

 

https://www.nichibenren.or.jp/news/year/2018/180117.html

 

今回、日弁連は公聴会の開催場所を、前回の10か所から7か所へ減らす。ただ、3つの会場では、副会場を設けて、映像の中継システムでつなぐ。また、前回から候補者に限って解禁されたインターネットを通じた選挙活動について、候補者以外にも解禁する。

公聴会は1月22日に仙台から始まる。仙台での様子について、日弁連は会員専用ページで公開する予定。

日弁連の会長選挙の投票率は減少傾向にあり、前回は47.2パーセントで、5割を切った。会見した安藤良一選挙管理委員会委員長は、「(公聴会は)数の上では減ったが、(発信の充実で)それ以上に(発信力は)担保できている」と話し、投票率の低下への歯止めに期待を寄せた。

次期会長の任期は、2018年4月1日から2019年3月31日。

 

引用以上

 

 上記の記事中の日弁連の選挙公報を見ると両候補ともに「弁護士自治の堅持」を主張している。弁護士自治を司る日弁連会長の選挙なのであるから当然といえば当然なのであるが、この「弁護士自治」によるまともに機能していない弁護士懲戒制度に苦しめられている国民も多く、「預り金」のカッパライの被害も減る様子もない中で、弁護士自治の信託者である国民の多くが「弁護士自治」に不信感を持っていることには、お気づきでないらしい。

弁護士自治とは人権擁護と社会正義を実現するためには、いかなる権力にも屈することなく、自由独立でなければならないからこそであると日弁連が規定しているにもかかわらず、この弁護士自治による、あまりも実効性がない弁護士不祥事対策で人権を踏みにじられ財産を奪われる方がいることを会長候補たちにはしっかりと認識しているのか、今後開かれる公聴会で述べて欲しいものである。

選挙権者が弁護士であるのであるから弁護士に対して厳しい政策を述べるはずもない事はわかるが、そんな事で人権擁護とか社会正義の実現とか述べるのは、ちゃんちゃらおかしいとしか言いようがないのである。

覚せい剤中毒者「ホンマ」 自称呼び屋の「コンちゃん」に関する報道について

 

敬天新聞は16日付で、筆者が継続的に追及をしている非弁関係者である、覚せい剤中毒者の「ホンマ」と自称「呼び屋」の「コンチャン」について以下のリンクのとおりの記事を配信した。

 

【参考リンク】

 非弁の呼び屋コンちゃんとポン中ホンマ 敬天新聞

 

この記事を読むと、筆者は「ホンマ」は消費者金融のエイワを退職したものと考えていたが、どうも現在も在職しているようである。「ホンマ」代理人の先生様のご回答によれば、覚せい剤中毒の「ホンマ」は和解交渉のために、自分で「飼って」いる笠井浩二の「御苑法律事務所」に勤務する会社の和解交渉のために訪れたことをきっかけに「呼び屋」の「コンチャン」との面識ができたと述べてある。

そんなことは通常考えられないだろう。大体、消費者金融会社の社員が直接弁護士事務所に和解交渉を行うために赴く事など絶対にありえない事である。通常は電話・FAXのやり取りで行われ、和解書の締結を郵送で行う事が普通であり、わざわざ社員が交渉に出向いてしかも自ら「呼び屋」と称している弁護士業務と全く縁の無い「コンチャン」と面識を持つことなどあり得ないだろう。しかも「コンチャン」は「ホンマ」とは全く面識がないと言っているのだから呆れるしかないだろう。

実際のこの2人の関係は、「ホンマ」が飼っていた亡くなった山本朝光弁護士が病気で執務不能であったことから、その後釜に佐々木寛(東京)を据えたところ、佐々木は東京弁護士会から懲戒処分の事前公表をなされたことから、佐々木を「使用不能」と考えた「ホンマ」が笠井浩二と飲み仲間・借金仲間・詐欺仲間である「コンチャン」に笠井を取り込むことを依頼し、笠井が小銭に釣られて「ホンマ」に飼われたのが真相なのである。

 

【参考リンク】

今年9月3日にお亡くなりになった弁護士の事務所を引き継いだ笠井浩二弁護士が非弁屋の覚せい剤中毒者「ホンマ」に飼われるという意味

 

以前は「コンチャン」は飲み仲間たちに、「自分がサルート法律事務所を立ち上げたのだ」とか「サルートの水野弁護士は俺が面倒見ているんだ」などと大言壮語をしていたはずなのであるが、「コンチャン」の代理人がサルートのセンセイ方ではないのは不思議である。

しかし「語るに落ちる」回答をしていては、非弁屋の名折れだと「ホンマ」も「コンチャン」も自覚するべきであろう。「ホンマ」もパキパキに決まっているときには相当威勢が良いらしいという評判であり、部下の番頭格の「ゴーダ」には相当不遜な態度で接しているとの情報もある。

笠井浩二先生の御苑法律事務所の職員であるらしい、「コンチャン」は一体御苑法律事務所でどのような業務を行っているのであろうか気になるところである。基本的には笠井と酒を飲むことと笠井と金策をすることが主な業務なのであろうが、そんなことで給与などもらえるのかが不思議である。御苑法律事務所は「コンチャン」に支払う給与について、きちんと源泉徴収を行っているかも知りたいところだ。

過払い請求や債務整理の交渉を弁護士と行っている消費者金融業界の人たちで、「御苑法律事務所」に直接訪問し交渉した人がいるようであれば是非とも筆者にコメントを寄せて頂きたい。また直接訪問した時に、「コンチャン」と何らかの交渉を行った事が有る方がいたら是非とも情報をお寄せください。(100%ないでしょうが)

東京弁護士会は、懲戒の事前公表が行われている佐々木寛と深い関係を持つ、笠井浩二に対して指導監督連絡権を適切に行使することと、非弁取締委員会もしっかりと「御苑法律事務所」の活動を検証する必要がある事を自覚して頂きたい。

しかし、エイワに在職しながら、非弁屋を行う「ホンマ」のバイタリティには恐れ入る次第だ、その活力が違法薬物から生まれている可能性も高いが、まさに「カネの亡者」の典型であろう。バイタリティ豊かな「ホンマ」氏の今後の行動も注視していきたい。

逗子ストーカー殺人事件で個人情報を漏らした逗子市に賠償命令 弁護士の違法な職務上請求に対しても被害者らは積極的に訴訟提起するべきです

16日付で産経新聞は『逗子ストーカー殺人、市に賠償命令 妻の思い継ぎ「ここまで来られた」』として以下の記事を配信した。

 

逗子市の情報漏洩が守秘義務違反に当たるかが争点になった訴訟。亡くなった三好梨絵さんの夫を突き動かしたのは、ストーカー被害の撲滅を願った最愛の人の思いだった。

  夫らによると、三好さんは人と話すのが好きな社交的な性格で、雑誌のライターなどの仕事をしていた。結婚後、「街に海が溶け込んでいる」と、夫婦ともども逗子市を気に入り、平成22年に移住した。元交際相手の男から「殺してやる」などの脅迫メールが届くようになったのは、それから約1年後の23年3月ごろのこと。脅迫容疑で逮捕された男は、調査会社を通じて三好さんの当時の住所を把握し、三好さんを殺害した。

  夫は、市側の情報管理意識の低さが殺害につながったと主張。1千万円という慰謝料は、情報漏洩に関する訴訟では“破格”とされた。「漏洩によって人の命が奪われた。その事実の重さを理解してほしい」という思いだった。

  今回の判決で市側に命じられたのは、弁護士費用などを加えた110万円。請求の約10分の1だ。だが夫は判決後の会見で、「漏洩への警鐘を鳴らすには十分。インパクトがある」と評価。三好さんに今どんな言葉をかけたいか問われると、「『頑張ってここまで来られた』と伝えたい」と声を震わせた。

  三好さんは生前、「誰かの役に立つのであれば、ストーカー被害の取材などに応じたい」と語っていた。夫は妻の願いを受け継ぎ、同様の事件を防ぐため、裁判後も活動していくつもりだ。

 

引用以上

 

理不尽なストーカーの犯罪で殺された被害者の家族は本当に無念であったであろう。このような被害の端緒が、個人情報の流出にあったのであるから、いくら調査会社が悪質な方法で個人情報を取得したとしても、逗子市側に過失があった事は明白だろう。被害者の家族の述べるとおり漏洩への警鐘を鳴らすには十分な判決である事は間違いないだろう。

個人情報の違法な取得に、弁護士か関与することも多いことも事実であり、弁護士が不適切に「職務上請求」を行う事で、容易に個人情報が取得できることから、犯罪組織と結託して個人情報を取得する弁護士が後を絶たない事も事実である。以下の参考リンクの亡山本朝光弁護士のような行動を取る弁護士も多いことも事実なのである。(実際に行わせたのは覚せい剤中毒のホンマであろうと思われる)

 

【参考リンク】

 山本朝光弁護士【東京】業務停止6月懲戒処分 弁護士自治を考える会

 

 もし、弁護士が不正に職務上請求を行い、その取得した個人情報を元にして何らかの被害が発生している人たちは積極的に不正に職務上請求を行った弁護士に対して損害賠償請求訴訟を提起すべきであろう。弁護士の使命である「社会正義の実現」と真逆の行動を取る弁護士たちに対して断固たる態度を取る事でしか、欠陥弁護士たちの不正な個人情報の取得は無くなるはずもないからである。

不正に個人情報を取得された方々には臆することなく、欠陥弁護士を積極的に告発してほしい。被害者の「泣き寝入り」は、欠陥弁護士を増長させるだけであることを御理解して頂きたい。

無罪請負人と呼ばれる佐藤博史弁護士の「裏の顔」が明らかになった3度目の懲戒処分 これで「戒告」とは呆れるしかありません。

自由と正義1月号に「無罪請負人」と呼ばれる佐藤博史弁護士(第二東京)の懲戒処分の公告が掲載された。以下にその内容を掲載する。

 

1 処分を受けた弁護士

  氏名 佐藤 博史   登録番号 14247

  事務所 東京都港区赤坂1-7-19 キャピタル赤坂ビル4階 新東京法律事務所

 

2 処分の内容 戒告

 

3 処分の理由の要旨

   被懲戒者は、被懲戒者が代表を務める法律事務所の勤務弁護士であった懲戒請求者A弁護士に対し、懲戒請求者A弁護士が上記法律事務所を退所する前に被懲戒者を補助した4件の事件に関し、歩合制に基づき支払った着手金の一部を請求するに当たり、上記のうち1件については要返還額が明らかであったものの、他の3件については要返還額が不明であったにもかかわらず、全額が客観的に確定しているかの前提の下に、2014年12月6日、被懲戒者の請求に応じないときは「破産宣告の申立をする」、「就職先の事務所に請求する」、「弁護士声明が断たれるに等しい」旨の懲戒請求者A弁護士に恐怖心を抱かせる可能性が高い言葉を用いたメールを送信した。

   被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規程第70条及び第71条に抵触し、弁護士法56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

 

4 処分の効力が生じた年月日 2017年9月16日

 

引用以上

 

処分の理由の要旨の内容には呆れるばかりである。佐藤弁護士の事務所から対処する弁護士に、在所中に支払った補助仕事の歩合制の着手金を返金を迫るために「債権者破産」の申立てを予告したり(無資力の証明はどうするつもりだったんですか?佐藤先生)、全く法律的根拠を欠く脅しでしかない「就職先の事務所に請求する」とか、「弁護士使命が断たれるに等しい」(債権者破産の結果、弁護士資格を失うことを言っているのでしょうかね)とか脅迫としか思えない文言を羅列したメールを送信するような行為は、その辺のチンピラと何らの変りもない行為であろうと思われるからである。

一緒に仕事をした年若い仲間に、このような事を行うのは「狭量」か「傲慢」でありカネへの執着が極めて強いという事であろう。マスコミを駆使し、世論を操作する手法を得意とする佐藤弁護士でも今回の懲戒処分の内容では、佐藤弁護士を批判するマスコミはあっても、擁護するマスコミはまず存在しないだろう。

しかし、こんな脅迫まがいのメールを勤務弁護士に送った佐藤弁護士に対する懲戒処分が「戒告」という事には全く納得がいかない。佐藤弁護士は三度目の懲戒処分であり、今回の懲戒処分の要旨から考えれば業務停止6月ぐらいが妥当ではないかと筆者は考えるが「独自の気風」を誇りとする第二東京弁護士会は業務に何らの影響もない「戒告」で充分だという判断なのである。

佐藤弁護士が有名弁護士である事を「忖度」した判断なのかもしれないが、弁護士自治の信託者である国民から見れば呆れるしかない「弁護士の弁護士による弁護士ための弁護士自治」のためのデタラメな懲戒処分にしか見えないのが現実であろう。

第二東京弁護士会の懲戒処分はAV出演強要と判断された事案のAV出演のための契約の違約金請求訴訟を提起した宮本智弁護士に対しても「懲戒せず」との結論を出す、一般国民の意識と乖離した判断を下すような「独自の気風」を持つ弁護士会である事を考えれば、今回の佐藤弁護士の「戒告」処分をよくぞ下したという評価もあるかもしれないが、弁護士懲戒処分の「均衡」は全く図られていない事も事実である。独自の気風もいいですが、弁護士自治の信託者である国民の事も少しは第二東京弁護士会にお考え頂きたいと筆者は切に望む。

書評 弁護士の格差(朝日新書 著者 秋山謙一郎) せっかく貴重な方々のインタビューの機会を得たのですからもっと深く突っ込んでほしかったですね

ダイヤモンドオンラインで「弁護士業界 疲弊の真相」という企画で記事を配信している秋山謙一郎氏の著作「弁護士の格差」を読んだ。

それなりに取材はしたのであろうが、深い取材にはなっていないと正直なところ筆者は感じた内容であった。

何より違和感を覚えたのは、刑事弁護が儲からないとか国選弁護士の費用が8万円からとか述べている、刑事弁護の部分である。国選の費用は8万円ではなく、以下のリンクのとおりになっている。

 

【参考リンク】

国選弁護報酬基準の概要

 

また、国選弁護の費用は、被疑者・被告人に請求がなされることもあり(基本的には経済的に困窮している者に対しての費用免除が基本【刑訴法181】自動車の速度違反などで公判請求となり、国選弁護人が付いた場合は、ほぼ被告人に費用の請求がなされます)国選弁護が無条件で無料なわけでもない事も述べておいてほしかった。この本では刑事弁護は割に合わないと述べられているが、一部のヤメ検のように20日間で2000万円をボッタくりする弁護士もいることや、この書籍では「特定の暴力団関係者からのリピーター顧客が増えると警察当局から目を付けられる傾向がある」との元弁護士の言葉も掲載されているが、そんな事が事実であれば多くの暴力団御用達の「ヤメ検」は警察に目を付けられていることになるが、適切な弁護活動を行っていれば、そのような事はまずないだろう。不適切な弁護活動を行う連中には捜査機関は「証人威迫」などで告発することもあるだろうが、どんな極悪人であろうと被疑者・被告人の権利を守るのが受任した弁護士の役割なのであるから、証拠隠滅や犯人隠避などの行動を取らなければ警察だって何もしようがないのである。

そのほか、「法務局でケンカ」したことを自らのブログにアップ(その後法務局職員に謝罪したそうです)した坂本尚志弁護士(東京)や、いくら理由があろうと3度の懲戒処分を受けている太田真也弁護士(東京)に取材し、彼らの意見なども紹介されているが、せっかくこのような弁護士たちを取材する機会に恵まれたのであれば、坂本弁護士には、若手弁護士のためにも、即独の際にどのように事務所開業資金を準備し、どのような基準で事務所スタッフを募集・採用したのかを聞くと同時に、「法務局でケンカ」の理由と、その後の謝罪の詳細を取材してほしかったし、太田弁護士には過去の懲戒処分に対する意見などを聞いて、業務停止処分時の生活などを聞けば実りが多い書籍になったのではないかと思われる。

弁護士の「格差」に焦点を絞ったのであれば、格差の頂点であろう渉外事務所のボスや超有名弁護士(弘中センセー、達紘センセーなど)や、超問題弁護士(諸永芳春センセー、笠井浩二センセーとか)にお話を聞けば、もっと弁護士間の「格差」が際立ったのではないだろうか?

またアディーレ法律事務所に対する懲戒処分の捉え方も違和感を覚える。弁護士はサービス業(ビジネス)という側面はあるにしても法律家としての「矩」を超えてはいけないという事を示したのが、アディーレの業務停止処分の教訓と述べているが、ビジネス以前に「犯罪」というべき「横領」行為や、「着手金詐欺」としか言いようがない佐々木寛(東京)の行ったような、詐欺被害者への勧誘行為(実際は覚せい剤中毒のホンマの所業)は「矩」などとうに超えていることや、懲戒処分が均衡を欠いており、果たしてアディーレの業務停止についての懲戒処分が妥当であったかの検証がないことは、この書籍が弁護士の「格差」をテーマにしていたとしても、突っ込むべきところであったのではないだろうか。

しかしながら、この書籍の中には弁護士のスキルの「格差」や「依頼者に寄り添う」弁護士の問題点も指摘されており有益な部分も一般読者に多いはずである。

弁護士の問題に一般の方が興味を持つのは健全な弁護士自治のためにも役に立つはずである。そんな意味では良い書籍と言えるだろう。

東京弁護士会 新年のご挨拶 弁護士不祥事に対する現実的な対策こそが同会への信頼を高める事に気付いてください。

東京弁護士会は1月10日付で新年のご挨拶として以下の内容を公表した。

 

 

新年のご挨拶 2018年01月10

東京弁護士会 会長 渕上 玲子

 あけましておめでとうございます。

 本年は、平成となり30年目という節目の年にあたり、来年4月30日には今上天皇が退位され、この平成の元号も変わります。春夏秋冬すべての季節のある平成は今年で終わりとなることに感慨深いものがあります。

 また、平昌オリンピックがまもなく韓国で開催され、6月にはFIFAワールドカップがロシアで行われるなどスポーツの祭典が目白押しです。平昌オリンピックでは日本人選手の活躍が期待されていますし、SAMURAI BLUE ハリルジャパンがどこまで上位に入れるか楽しみなところです。

 さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、我が国の観光資源が充実し、インバウンド需要の拡大が期待されています。

 このように希望に満ちた明るい未来が想定される一方、経済格差の広がり、若年者層の貧困化、高齢者を狙った消費者被害など様々な負の状況が我が国に拡大していることを忘れてはなりません。

 一昨年に発生した相模原障害者施設殺傷事件や昨年に起きた自殺願望を抱く若者を狙った凶悪犯罪など、想像を超えた事件も発生しています。特に後者はITでつながる若者たちが犯罪に簡単に巻き込まれることを警鐘するものです。

 このように複雑で多様な社会の変化に対し、基本的人権の尊重と社会正義の実現を使命とする私たち弁護士は真摯に向き合っていく必要があります。

 また北朝鮮問題など緊迫化する国際情勢の中で、第9条を含む憲法改正問題が大きくクローズアップされています。法の支配の担い手である私たち弁護士は立憲主義、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重など憲法の基本原理が維持されるよう、今後の議論に常に注視していくとともに、国民の理解を深める活動をしていかなければなりません。

 また、当会では、市民に寄り添うというコンセプトのもとに、困難を抱える方々のために各種法律相談の窓口を設けています。

 たとえば、不当な理由で解雇された方のための労働相談、投資被害を受けた方への消費者相談、高齢者・障がい者のためのオアシス相談、いじめや虐待などの困難を抱える子どもへの相談などです。さらには経済的な理由から、生活保護の受給を希望している方、適法な理由に基づかず生活保護を停止・廃止された方などを対象とする生活保護法律相談なども用意しています。

 原則は面談相談ですが、中には電話での相談も可能なものもあります。東京弁護士会のウェブサイトから、ご自身の問題に適切な窓口を探してみてください。

 また我が国の経済を支えてきた中小企業は380万社に上り、大企業の1.1万社という数と比較すると、全体の99.7%を占めることになります。しかも中小企業の経営者年齢は高齢化しており、廃業などの件数が年々増えているところです。

 当会の中小企業法律支援センターでは、事業承継その他中小企業が抱える様々な課題に対応するための相談窓口を設けています。相談のある方は電話にまずかけていただき、必要があれば弁護士の紹介を受けられます。ぜひご活用いただければと思います。

 私の任期もあと3カ月を切り、残された課題は山積していますが、東京弁護士会への市民や企業のみなさまの信頼を高め、名実ともに明るい未来に向けてお役に立てるようにしたいと考えております。

 今後ともご理解・ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 

引用元 https://www.toben.or.jp/message/seimei/post-489.html

 

日弁連の会長挨拶と同様に理念は立派としか言いようがなく、時事ネタなどを挟みつつ、様々な相談について自会の相談窓口を利用するよう呼びかける等、なかなか現実的な面もあり、大変明晰な方の作成した文章であることが容易に理解できる。渕上会長のように明晰で理想も高く持たれた弁護士ばかりであれば良いのであるが、実際に「カネに追われた」弁護士たちの不祥事は後を絶たないのである。

経済格差の問題については、国民の間ばかりでなく弁護士の世界でも大きな問題であり、食える弁護士と食えない弁護士の差は歴然とし、中には「事務所の経営が安定しない」として「ボッタクリ」のような弁護士費用を請求する「ヤメ検」もいらっしゃるのであるから今後も弁護士の間での経済格差は拡大する一方であろう。

渕上会長は残りの任期の中で、東京弁護士会への市民や企業の信頼を高め名実ともに明るい未来に向けて役に立ちたいと述べているが、市民や企業の信頼を高めるためには弁護士不祥事対策をしっかり行う事と、弁護士懲戒制度の見直しを行う事が必須であることは間違いない事ぐらいお分かりであろう。新年のあいさつの中では弁護士不祥事対策が述べられていない事に違和感を持つ国民は多いと筆者は考えるが、渕上会長はどうお思いなのであろうか。

東京弁護士会に限らず、各単位弁護士会の役員様方には皆さんと同じような経済力も、理念も持たず、ただただ「カネに追われて」業務を行っている弁護士も存在する事を理解してほしい、そんな弁護士たちにまともな仕事ができるわけない事は誰でも理解できるであろう。

弁護士業界の現状を確認して頂き、名実ともに弁護士自治の信託者である国民の保護のためにも効果的な弁護士不祥事対策を日弁連・各単位弁護士会は検討するべきである。